砂漠の歩き方 4
- 2015/03/07
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458 : 砂漠の歩き方33[sage] 2006/11/10(金) 20:31:45 ID:K4+znpij
それから奴隷の少年少女たちは首輪の鎖に引っ張られて湖の方へを歩かされた。
そして湖のほとりへとつくと、背中に背負わされていた大きな荷物を外され、命令があるまで何もしてはならないと告げられた。
奴隷たちは無言のままその場に座り、うつむいた。
目の前にはあれほど待ち望んだ人の出すものではい、純粋な水がある。
奴隷商人の目を盗んで飲みたいという欲望に駆られるも、見つかったときは次は鞭打ちでは済まないことは分かっていた。
だから奴隷たちは水を見ないようにうつむき、目を閉じた。
すぐそこで奴隷商人が手で水をすくい、飲んだり顔を洗ったりする音が聞こえてくる。
奴隷たちは首輪から伸びる鎖につながれた両手で耳をふさいだ。何とか届く距離のようだ。
今のこの惨めな状態から少しでも逃げたかった、少しでも忘れていたかった。
しかし、焼けるようなのどの渇きと全身にまとわりつく砂の感触、奴隷服にしみ込んだ悪臭から逃れることは出来ず、ただ、かすかな涙に瞳を濡らすだけだった。
459 : 砂漠の歩き方34[sage] 2006/11/10(金) 20:32:56 ID:K4+znpij
十数分が過ぎ、奴隷たちが久しぶりの涼しい風にまどろみかけていた頃、水分補給と水浴び、着替えを済ませ真っ白な服を着た奴隷商人は奴隷たちを起こした。
決して必要とはいえない奴隷商人の着替えまで運ばされていたことに奴隷たちは落胆したが、
「これからお前らに三つの仕事をしてもらう、そこで頑張った奴はこの湖に入ることを許してやる。一つの仕事で一人ずつ、全部で三人が入れるってことだ。残りの三人はお留守番だ。湖に入れる奴は水が飲み放題だからそいつから尿をいっぱいもらうことだな」
という奴隷商人の言葉を聞き、少しばかりの希望を持つようになった。
「最初の仕事はラクダの乳搾りだ」
奴隷商人はそういいながらすさまじい勢いで水を飲んでいるラクダのほうを指差した。
奴隷になりたての頃ならここで水がもらえるのがラクダよりも後であることに怒りを覚えただろう。
しかし、奴隷たちはこの数週間の間に染み付いた奴隷の感覚で特に怒りを感じることは無かった。
ただ、同じ奴隷商人に飼われる生き物として羨ましいと感じただけである。
奴隷商人は六個のバケツを持ってきて、
「このバケツをいっぱいにすれば仕事は終わりだ。一番乗りにはさっき言ったご褒美だ。念のため言っておくが、勝手に乳を飲んだりしたらお仕置きだ。手についた雫を舐めても同じだ」
と言った。奴隷たちは言いつけられた仕事に疲れを感じたが、歩き続けて棒になった足を使わないでよさそうだったので、皆かすかな希望を感じ口元が緩んだ。
「おいおい、ぼけっとしてていいのか?ご褒美は最初に終わった一人だけだぞ?」
奴隷商人の言葉に奴隷たちは我先にとバケツを持ち、ラクダのほうへ走っていった。
奴隷たちは未だにゴブゴブと水を飲んでいるラクダの下にバケツを置き、乳絞りを始めようとして手を伸ばした。
両手は胸の辺りで縛られ、首輪と短い鎖でつながっているため、ラクダのお腹に頭を押し付けながらの格好である。
奴隷たちの目の前にあるラクダの乳を搾ると美味しそうなミルクが垂てていく。
乾ききった奴隷たちにはどれほど魅力的に見えただろうか…。
鞭を持った奴隷商人の監視が無ければその乳にかぶりついたことだろう。
だれもが口を半開きにし、ハァハァと喘ぎながら絞っていた。ささやかな妄想で現実逃避をしているのだろう。
460 : 砂漠の歩き方35[sage] 2006/11/10(金) 20:33:52 ID:K4+znpij
数十分後、ほとんどの奴隷たちのバケツが満タンに近づいていた。
特に、尻尾を付けられている体の小さな少女は乳搾りに慣れているのか、ダントツの量だった。
最も遅かったのは体が大きめの少女で、他の奴隷たちの半分位しか絞れていなかった。
その子は既に一番になることを諦めていて、しきりに周りで監視している奴隷商人のことを気にしていた。
少女は奴隷商人に見えないように絞る手を少しずらし、ミルクが手に滴るようにすると、彼らの一瞬の隙をついて手に滴るわずかなミルクを舐めた。
たった数滴のミルクであったが、その少女には遠い昔に忘れ去った味であり、全身に鳥肌が立ち、涸れていなければ涙を流したことだろう。
「よ~し、終わりだ!猫ちゃんが一番だな、湖に入ることを許可してやる。感謝しろ」
奴隷商人がそういうと尻尾の少女は急いで立とうとしてラクダのお腹にぶつかりこけてしまった。
ほかの奴隷たちは水にありつけなくなった絶望からその場にへたり込んだ。
「おいおい、しっかりしろよ猫ちゃん」
奴隷商人はこけた後芋虫のように這いながら湖を目指す少女をからかった。
少女は獣のような声にならない声をあげ、湖のほとりへをたどり着くと、奴隷商人の方に振り返った。
奴隷として、主人に許可の確認を求めたのだろう、奴隷商人は顎でさっさと飲めと合図すると、少女は猫が水を飲むように少し濁ってしまったが湖の水を飲み始めた。
久しぶりの真水の味に少女の体には快感が駆け巡った。
少女はもはや何がなんだか分からなくなり、水を飲み続けた。
それを見ながら残った五人の奴隷たちが呆けていると奴隷商人は次の仕事を言いつけた。
「次はこの絞ったミルクをバターにする。一番になれるように頑張れよ」
462 : 砂漠の歩き方36[sage] 2006/11/18(土) 01:06:59 ID:yARxSKOD
水を飲むことを許可された少女が一通り水を飲み終え、うとうととまどろみかけていると、全身に水をかけられた。
「ご褒美だ、体を洗ってやるよ」
少女担当の奴隷商人が少女を洗いに来たのだった。
酷使された疲れからこのまま眠っていたいと少女は思ったが、自分に選択する権利はなことはこれまでに十分理解していた。
何度か湖から汲んだ水を頭からかけられると、全身にまとわりついていた砂は一通り流れ落ち、まとわりつく砂から解放された少女は安堵したがそれも一瞬だった。
奴隷服にこびりつき、干からびていた体液は水で流されることは無く、むしろ水によって戻され、強烈な悪臭を放っていたのだ。
更に、水を吸った奴隷服は体にぴったりと張り付き、少女の体の線を露にしていた。
今まで下着も無く、奴隷服のポンチョ一枚で粗末では合ったものの、全身は太陽から隠れることが出来るように覆われていた。
水分補給をするときには仲間と互いに奴隷服の中に潜りこんではいたが、仲間同士であったし、出来るだけ体を見ないように目を瞑っていた。
故に、今の状況は少女にとって羞恥を与えるには十分すぎた。
463 : 砂漠の歩き方37[sage] 2006/11/18(土) 01:11:18 ID:yARxSKOD
「ほらほら、立ってくれなきゃ洗えないじゃないか」
奴隷商人はうずくまる少女の背中をゆっくりとやさしく撫でた。
少女は震える足を何とかおこし、何とか立ち上がった。
お尻に生える尻尾が内股にまとわりついて気持ち悪かった。
奴隷商人は優しい手つきで少女の服の上から全身を撫で回した。
肩か腰、お尻に太ももと、だんだんと少女が触られたくない方へ。
少女が嫌がって手を払おうにも、首輪と手枷が邪魔をし、カチャカチャと音を立てるのみだった。
奴隷商人の手が太ももからより嫌がるところへ向かったとき、少女は無意識のうちに体をくねらせてよけてしまった。
即座に奴隷商人は少女のお尻にむかって強烈なビンタを打ち据えた。
少女は倒れそうになるのをこらえながら必死に耐え続けた。
それから、何度か少女が我慢できずに体をくねらせ、お仕置きを食らった後、ようやく奴隷商人は少女を開放した。
「ご褒美をくれてやったのに未だに反抗的だな、罰を与える」
と奴隷商人が言うと、水で一杯のバケツを差し出した。
464 : 砂漠の歩き方38[sage] 2006/11/18(土) 01:12:10 ID:yARxSKOD
「この水を飲め」と強い口調で少女は命令され、少女はこれのどこが罰なのかと不思議に思いながらも、言われるがままに水を飲んでいった。
もう…飲めない…。
半分くらい飲んだところで水が全く飲めなくなった。
とにかく苦しくなり、少女はこれはやっぱり罰だったと感じた。
数時間前まで水を死ぬほど飲みたいと思っていた少女は、そう思っていたことを悔やんだ、それほど苦しかった。
少女が飲むのを止めるとすぐに奴隷商人は鞭を振るった。
少女は一口一口、鞭を避けるためゆっくりと水を飲んでいった。
バケツの水が減り、後わずかになりかけた頃、少女は吐きそうになり水を飲むのをやめてしまった。
それを見た奴隷商人は即座に鞭を浴びせたが、その鞭が引き金となり少女は少しの水を吐いてしまった。
「ちっ、もう限界か」
奴隷商人はそういうと水を運んでいた大きな木箱を持ってきた。
「全部飲めなかった反省として他の奴隷の仕事が終わるまで、この中で反省してろ!」
少女はこれ以上水を飲まなくて良いことを知り安堵すると、自ら進んで箱の中に入った。箱は体を伸ばせるほど大きくは無いが、丸まって寝ることは出来るくらいの大きさで、この中でようやく眠れると思ったからだ。
しかし、本当の罰はこれからだった…
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