砂漠の歩き方 3
- 2015/03/06
- 22:43
429 : 砂漠の歩き方23[sage] 2006/09/22(金) 13:16:17 ID:cWiS16dv
太陽が西に傾き、肌を焦がす光が少し和らぎかけたときに一向は出発した。
先頭にらくだに乗った奴隷商人が二人いて、奴隷たちの鎖を引っ張り、最後尾にも同じように二人、歩調を乱す奴隷たちに鞭を振るう係がいた。
奴隷たちは少し軽くなったが、未だに重い大きな荷物を背負わされ、限界にまで乾いたその体と全身にまとわりつく砂の不快感に耐え、首輪とそれに繋がる手枷を填め、元は真っ白であった奴隷服を着ている。
奴隷服は砂によって全体が茶色く変色し、体液の染みがいたるところにある。
さらにすぐに蒸発する汗を吸い取った奴隷服は塩分を大量に蓄えており、元々肌触りの良くない安い木綿生地はゴワゴワになっている。
尻尾をつけられた少女は歩くたびに揺れる異物の感覚に困惑していた。
元々、照りつける昼間の太陽の下で寝ていたため体力を回復できておらず、慢性的なのどの渇きで歩くことすら精一杯である。
それに加え、尻尾がついていているのである。
もうだめ、もうだめ、そう心の中で繰り返しながら最後の力を振り絞っていた。
尻尾の少年も同じだった。体の中の異物は前立腺を刺激し、少年の股間のものを否応なく勃起させている。
つい先ほど射精の快感を覚えた少年は勃起したものをいじりたかったが、両手に填められている手枷は胸の辺りまでしか動かない。
しかし、ハァハァと喘ぎながら歩かさせられているため、奴隷服のポンチョのゴワゴワ生地とそれは擦れあい、なんとも中途半端な快感を継続的に感じていた。
430 : 砂漠の歩き方24[sage] 2006/09/22(金) 13:17:05 ID:cWiS16dv
バタッ
尻尾の少女が足をもつれさせその場に倒れ込んだ。
数珠繋ぎの奴隷の隊列はその場で停止した。
「おい!何をしている!立て!」
少女は荒く息をし、鞭が当たった瞬間硬直するだけだった。
「お願いです、水をあげてください。このままじゃ死んじゃう」
尻尾の少年は奴隷商人に懇願したが、奴隷商人の返事は鞭だった。
「奴隷にやる水などないわ」
少年は鞭を受けながら少女の方へと駆け寄った。
とにかく少しでも水を、と思い、唾液を分けようとするも、
少年の体も極限にまで乾ききっているため思うように出てこない。
もう駄目か…とおもい、手枷の手で少女を抱擁しようとしたとき、
ブリブリブリ
少年が聴いたこともない音の方向に目をやると奴隷商人のらくだが滝のように放尿しているのだった。
少年は反射的にその滝の下に飛び込み、口を大きく開けた。
顔はおろか、体中にその尿を受けながらも、口に含むと急いで少女の方へ戻り、少女の半開きの口に流し込んだ。
放心のあまり、少年はしばらくそのまま少女に覆いかぶさっていたが、だんだんと気が確かになると、ラクダの尿の匂い、味と混ざった、初めての唇の味を味わっていることに気がついた。
432 : 砂漠の歩き方25[sage] 2006/09/24(日) 22:27:58 ID:JPcFp436
「う…水…もっと…」
少女はうっすらとした意識の中でか弱く言った。
「もう、ないよ…」
少年は先ほど放尿していたラクダを見たが、それは既に放尿を終えていた。
少しでも水を集めようと尿の滝に飛び込んだときに濡らした髪や服から、必死で吸い取ろうとしたが思うように集まらない。
そんな情けない姿を見ていた奴隷商人はこのままでは少女の命が危ないと思い、水を与えることにした、奴隷が一匹減ることは収入の減少につながるからだ。
「おい、そこのオス猫!どけ!」
奴隷商人は少年を蹴り飛ばし、少女と少女の運ぶ荷物を結ぶ紐の鍵をはずした。
そして、解放されてもなおぐったりとした少女の首輪をつかむと、先ほど放尿したラクダとは別のラクダの下に引きずっていった。
「長年ラクダと共に砂漠を渡っているとラクダが何をしたいのか分かるんだ」
そういって少女の顔をラクダの後ろ足の間にほおり投げ、ラクダの尻をぺしぺしと叩くと、
ブリブリブリ
ラクダは滝のような尿を少女に向けて放出し、瞬く間に少女は尿まみれになった。
それでも少女は薄れ行く意識の中でむせ返りながらも必死で尿を飲んだ。
尻尾の少年と少女以外の五人の奴隷たちは人間以外の尿に少し抵抗を感じるも、のどから手が出るほど欲しい水が目の前にあるにもかかわらず、残りの奴隷商人に首輪を引っ張られて身動きが取れなった。
この状態で暴れても余分な鞭を食らうだけだということは十分に学習していたからだ。
433 : 砂漠の歩き方26[sage] 2006/09/24(日) 22:29:11 ID:JPcFp436
ラクダの大量の尿が途絶えると同時に少女の姿が見えてきた。
少女の着る薄い奴隷服はラクダの尿まみれになり、少女の体を透かしていた。
少年は少女に覆いかぶさり、少女の髪や服についた尿を舐め取っていった。
少女もその感触に気がつき、意識が戻ると少年についた尿を舐め取った。
その姿は猫が毛づくろいをしているように見える。
奴隷商人たちはその光景を見て二人が奴隷としての完成に近づいたことを確信した。
「おい!奴隷ども!休憩は終わりだ」
六人の奴隷の少年少女は訴えるような目で奴隷商人を見た。
もう歩けません、もう少し休ませてください、と言いたいのだろう。
奴隷の要求に答えるほど奴隷商人は甘くない、答えてしまったら奴隷は自分が奴隷だということを理解できなくなってしまう。
変わりに奴隷商人はこういう場合に奴隷の気力を最後の最後まで絞りつくす言葉を言った。
「お前ら、向こうを見てみろ、オアシスが見えるだろ、そこに着いたら休ませてやる」
奴隷たちは興奮して背伸びをするように立ち上がり、商人の指差した方向を見た。
地平線の上にかすかに緑色の塊が見えた、オアシスだ。
奴隷たちの顔は一気に明るくなり、小さなどよめきが上がった。
「ふふふ、元気があるじゃないか」
何十年も奴隷商人をしているこの男は何度もこの言葉で奴隷たちの最後の力を引き出してきた。
そして、地平線の向こうに見えるオアシスが蜃気楼であることも知っていた。
4・5キロ先に見えるオアシスは実は20キロ以上も遠くにあるのである。
434 : 砂漠の歩き方27[sage] 2006/09/25(月) 01:24:13 ID:pwnlLtBl
砂漠を進むときは日差しの強い日中に眠り、夕方や夜に歩く。
水平線と夕日の向こうに見えたオアシスは夜の訪れと共に姿を消した。
それでも奴隷たちはそこにあるはずのオアシスを目指し、とぼとぼと歩いていた。
裸足の奴隷たちは一歩一歩歩くごとに足が砂に埋もれながら歩むため、通常の歩行の半分の速度しか出ない上に、足と砂が擦れ、血が滲んでいる。
速度が遅いため、距離を稼ぐために長時間歩かされることになる。
奴隷たちが1・2時間もすればたどり着くと思っていたオアシスは、何時間歩いてもたどり着かず、奴隷たちには次第に絶望の色が見え始めた。
疲労の中で喘ぎながら歩いていると、次第に空が白み始めると、ようやく前よりも大きくなった目的地のオアシスが見えると、奴隷たちは昨日見たオアシスが蜃気楼であったことに気がつくのだった。
しかし、落胆するよりも、1キロ程先に見えるオアシスに希望を見出していた。
オアシスに着けばまともな水が好きなだけ飲めると…。
435 : 砂漠の歩き方28[sage] 2006/09/25(月) 01:24:57 ID:pwnlLtBl
それから少したって、朝日が顔を出し始めたとき、奴隷たちが食い入るように見つめる目的地のオアシスに異変が発生した。
オアシスがゆらゆらと上下にゆらめくのである。
それを真っ先に見つけた奴隷商人は叫んだ。
「砂嵐だ!準備を急げ」
奴隷商人たちは頭に巻いたターバンを解き、鼻や口を覆った。
「お前ら!この後砂嵐が来る!死にたくなかったらその奴隷服で顔を覆って、全員で団子になれ!そして嵐が着たら埋もれない用にその場で足踏みしろ!」
突然の命令と雰囲気に異常事態を感じた奴隷たちは焦りながら一箇所に集まった。
手枷が首輪に結ばれている為に自分の奴隷服をつかめないため、他の奴隷に襟をつかんでもらい、それをかぶるようにして顔を覆った。
「おい!お前ら!もっと密集しないと砂にやられちまうぞ!」
いつの間にか四人の奴隷商人はラクダに乗り、一箇所に集まっていた。
どうやらその方が砂嵐に耐えられるらしい。
奴隷商人は離れた場所に居て、鞭なども構えていなかったが、既に奴隷としての自覚が生まれつつあった少年少女たちは自然と命令に従った。
436 : 砂漠の歩き方29[sage] 2006/09/25(月) 01:25:50 ID:pwnlLtBl
ぎゅうぎゅうぎゅう詰めの押しくら饅頭状態の奴隷たちは、自分たちのあまりの悪臭に驚き、それに耐えた。
尻尾の少女はあまりの匂いに体が嘔吐しようとしたが、乾いているため、胃の中には吐く胃液すらもなかった。
不気味な静寂の時間が一分ほど経ったあたりで、裸足の足元にひゅうっと風が通り過ぎるのを感じた。
「来たぞ!」
誰かが叫ぶと同時に砂嵐は一行を襲い始めた。
突如吹き荒れるすさまじい突風とそれに運ばれる砂。
絶え間なく砂は荒れ狂い、体中に叩きつけられる。
裾の長いゆったりとした長袖のシャツに長ズボン、砂漠用の靴を履き、頭にはターバンを解いたものを顔中に巻いている奴隷商人には、砂の痛みはほとんどなく、強風に煽られるだけだが、スカスカで生地の薄い粗末なポンチョを着ている奴隷たちは違う。
肌が直接露出している場所は砂が高速でぶつかり続け、激痛となる。
その激痛に声を上げれば口の隙間から砂が入り込んでくる。
ぺっぺっと砂を吐き出そうにも干からびた口はそれを許さず、むしろ新たな砂が入り込む余地を与えることになる。
体の穴という穴に砂は入り続け、その激痛と不快感から逃れるために不自由な手で奴隷服を手繰り寄せてみるも、粗末な奴隷服では全身を隠せない。
頭を隠そうとすれば足が露出し、足を隠そうとすれば頭が現れる。
身をかがめて全身を隠そうとすると今度は足が砂に埋もれ始めていることに気がつく。
このままでは砂に埋もれてしまう!と感じ商人の言葉どおりに足踏みをして埋もれるのを避けると、身をかがめるのは砂を集めてしまう上に、足踏みがしづらくなってしまうことに気がつく。
そう、奴隷たちはなすすべもなく砂に耐えるしかなかったのだ。
そして、あるものは失禁し、あるものは気絶しかけたころ、ようやく砂嵐は引いたのだった。
441 : 砂漠の歩き方30[sage] 2006/10/10(火) 22:41:42 ID:ZlXJck0Z
先ほどまでの風と砂の擦れ荒れ狂う音は嘘のように静まり返り、辺りはいつもの静寂と灼熱の世界に包まれた。
しばらくして砂がさらさらと崩れる音と奴隷たちがむせ返る音が聞こえた。
「かはっ…げほっ…げほっ」
口の中に大量に進入してきた砂を吐き出そうとするが焼け石に水。
口や耳はおろか、鼻や髪、服の中、肛門、性器にまで砂は入り込んでいた。
体中の穴にざらざらした大粒の砂は特に不快で、尻尾の少女はお尻と尻尾の間に挟まる砂を振り落とすため尻尾をくねらせていた。
他の奴隷たちも手の届かない髪の毛などに挟まった砂を仲間同士で落としあったり、奴隷服の繊維の隙間に挟まった埃よりも軽い砂粒をぺたぺたと叩いてた。
奴隷商人は顔中に巻いた布を解き、服についた少しの砂を振り払った。
奴隷服と違い、奴隷商人の服は砂漠を旅するために適しているため、粗末な奴隷服のポンチョを着る奴隷のような悲惨な状態ではなかった。
それでも奴隷たちよりもはるかに白く清潔な服は砂の色に染まり、不快だった。
「全く、ついてないな」
「ああ、オアシスがすぐだってのになあ…まったく」
「あそこについたらすぐに水浴びと洗濯したいね」
奴隷商人たちは不機嫌そうに会話した。
442 : 砂漠の歩き方31[sage] 2006/10/10(火) 22:42:22 ID:ZlXJck0Z
奴隷たちは全身にまとわりつく砂の不快感を感じながらも、必死で歩いていた。
特に尻尾の少女は尻尾の付け根と肛門の間に挟まる砂が肌と擦れ、激痛に耐えていた。
しかし、あと少しでたどり着けるオアシスへの期待を胸に最後の力を搾り出していた。
「ハアハア」と荒く息をし、尻尾に前立腺を刺激されながら喘ぐ少年少女たちを見て、奴隷商人たちはこれから奴隷たちに課す仕事を想像しながらほくそえんでいた。
オアシスから湿った空気が流れ、一行たちを包み込んだ。
奴隷たちは久しぶりの心地よい湿度に胸を高鳴らせ歩みを速めた。
砂地にはポツリポツリと緑の草が生え始め、気温も心なしか下がり始めた。
「ハァ…ハァ…みず」
興奮した奴隷たちはかすれた吐息を立てながらぐいぐいと前へ進んでいった。
今まで首輪引っ張られ歩かされていたとは思えない様子だった。
「湖だ!見えたよ!」
わぁっとどよめきが起こり、奴隷たちはわれ先へと湖のほうへ走り出した。
少年少女たちは目前の水に目がくらみ、重大なことを忘れていた。
自分は奴隷だということに…
443 : 砂漠の歩き方32[sage] 2006/10/10(火) 22:43:38 ID:ZlXJck0Z
そのとき…
「ビシッ!」
事前に奴隷たちの行動を予測し、鞭を構えていた奴隷商人たちがそれに鞭を打った。
「奴隷のくせに勝手に逃げ出すとは何だ!お前らを買ったときに言ったよな、逃げたら死ぬよりもつらい拷問を与えると」
奴隷商人たちは手分けをして奴隷たち全てに等間隔に鞭を振るい続けた。
「ごめんなさい、ごめんなさい!逃げようなんて思ってないです!水が欲しくて、もうしません。ごめんなさい!」
一番体の大きな少年は乾いた声で必死で哀願したが、奴隷商人は聞く耳を持たない。
「お前らの歩く速度に合わせてゆっくりと進んでやったにもかかわらず、走れるくらい余力を残しやがって!奴隷のくせに舐めたことをしてくれる!」
奴隷商人たちは長年の経験で効率よく奴隷たちを調教する方法を知っていた。
これもその調教プログラムの一つであり、効果は絶大である。
奴隷商人は奴隷たちが気絶しそうになる直前の絶妙なタイミングで鞭を止め、地面に這いつくばった、息も絶え絶えの奴隷たちにこう言った。
「自分が奴隷だということを良く覚えておくんだな」
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