【拘束フェチ小説】テトラポッド
- 2016/04/29
- 23:55
228 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/21(土) 10:10:30 ID:HMWjnlKq0
宿に戻ってから、お気に入りのブレスに付けていたアザラシのヘッドがなくなっているのに気づいた。
「ショックー! あの動物園って、行くのも入るのも大変なのにー」
「高いものじゃないのでしょ、また買えばいいじゃない」
気の合った女ともだち3人で、一夏のアバンチュールを求めて海へ来た。
民宿でザコ寝というのが何とも安っぽいけれども、あたしたちのお小遣いでは仕方ない。
りょうこは『丘の上の高級ホテルに泊っている男の人と仲良くなって、そっちへ移るからいいよー』と釣る気満々だ。
ひろみは素でお嬢様系のくせに、なぜだかあたしたち3人の中に入っている。
「ひろみこそお父さんに言えばあの高級ホテルに泊まれるんじゃない?」
「んー、株は持ってるって言ってたけど、私はまなみちゃんやりょうこちゃんとこうして遊ぶ方がいいな。親がかりってそれなりに気も遣うよ」
「そうかあ、あんたほんとにいいコだね」
229 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/21(土) 10:11:54 ID:HMWjnlKq0
みんなが寝てから、あたしはどうしてもあのアザラシのヘッドが気になって、懐中電灯を持って探しに行った。
あたしたちがシート敷いて陣取っていた場所は、ビール会社の宣伝のノボリを立てる太い杭のそばだったので、それを目標に2~3平方メートル四方を探せば、月明かりと懐中電灯だけでも充分だと思ったからだ。
それで見つからなければ諦めよう。
明日になって、人が沢山通ってドカドカ砂を蹴れば、もう見つからないだろう。
国道沿いの宿の窓からも見えるこの場所、探す手間も、諦めるまでの時間も、すぐに済むと思っていた。
幸い、アザラシのヘッドは簡単に見つかった。
それを短パンのポケットにねじ込み、無粋な懐中電灯を消して、満天の星を見上げながら視線を落とすと、国道の向こうにあたしたちの宿が見えた。
そこに向かってザッザッと砂を踏みしめて歩く。
あたしたちの部屋の開けっ放しの窓を通して、暗い室内の天井の電灯が見える。
あの下でひろみもりょうこも、浴衣をはだけてぐーぐー寝ているのかと思い、クスッと笑った。
突然、国道を守るように並ぶテトラポッドの向こうで、人の声がした。
230 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/21(土) 10:13:26 ID:HMWjnlKq0
夏・海岸・夜、とくれば、当然密かにいろいろな人が出てくるのだろうとは思っていたけど、人数が多い。
暗くてわかりづらいが、男3人と、女の人が一人?
こういうのを集団プレイっていうのかしら、自分の全く知らない世界が目前で展開しそうで、こっちにあるテトラポッドの陰に隠れて、じっと見守った。
距離が30mほどあるので、人相や表情はわからないけど、全体の様子はよくわかる。
女の人が裸にされ、股やお尻に何かを突っ込まれた!
ちょっと、マジ? お尻にって…
男の一人がウエットスーツのようなものを女の人に着せてゆく。
そのウエットスーツには小さいベルトが付いていて、男3人がかりでそれを次々締めて、女の人は瞬く間に頭まで黒い棒のようにされてしまった。
顔からは太いチューブのようなものが50cmくらい出ていた。
そして3人がかりでスコップを使って穴を掘ると、その黒い棒状の女の人を、その穴に立ったままの状態で埋めた。
激しく低い呻き声が聞こえた気がしたが、男たちは猛然と砂を埋め戻すと、最後にバケツを逆さに被せて立ち去った。
あたし、ひょっとするとものすごいプレイを目撃しちゃった?
宿の部屋に駆け戻って浴衣に着替えると、パンツがべっとりと湿っていた。
235 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/22(日) 01:33:17 ID:ChuhO3js0
布団にあおむけになっても、蒸し暑さと興奮とでなかなか眠れなかった。
確かに人間を埋めてた。
ギチギチに拘束して。
寝返りの回数が20を超えたころ、昼間泳いだ疲れが興奮を追い抜き、やっと眠りに就いた。
翌朝目覚めてもボーッとしていた。
「まなみ! そのアザラシちゃん!」
「ん? ああ、夜中に探しに行って見つけたの」
「良かったじゃない、みつかって」
「まぁね」
「なによぅ、なんか元気ないじゃない。さあ、行こうよ、今日こそセレブな彼氏げっとだぜ」
「げー、ひろみ水着変えるのー?ひろみがビキニにするの反則う」
「ええぇ?そう?だって着てない水着が余ってて……」
「チッ、これだからお嬢様ってやつは」
巨乳でスタイルの良い、真っ白いモチ肌にやんわりと食い込む紐ビキニは、まるで陶器の人形に穿かされたシルクの下着のように、淫らさと美しさのギリギリで、女のあたしが見てもドキドキしてしまう。
236 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/22(日) 01:34:46 ID:ChuhO3js0
りょうこは性格通り、活発さが溢れる引き締まった体で、本人気にしているが若干筋肉質だ。
あたしは、まあ2人の中間かな。
「えー?りょうこも水着変えるのー?」
「あんただって昨日の浜の様子見たでしょ? 下手すりゃブラジル水着だってアリなくらいの細ッそい水着ばっかりだったじゃない。このくらいしなくちゃ目立たないわ」
「うー。あたしも他の持ってくれば良かったなー。と言っても、お金なかったけど」
宿の朝食をかき込んで浜に出た。
とたんに浮かれた気分がフッ飛び、水着の紐が揺れる背中に、大粒の汗が浮いた。
あの、バケツが、ある……
「ちょっと、まなみ、どこ行くの?」
「ごめん、昨日のところに行ってて!すぐ戻るから」
30mほど離れたテトラポッドの近くに、昨夜見た女の人が埋められたバケツがあった。
そこだけ周囲の砂の色が違い、間違いなく昨夜掘り返されたのだとわかる。
しかしその砂も太陽の光に徐々に乾いて、周囲のトーンと同化しつつあった。
237 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/22(日) 01:38:43 ID:ChuhO3js0
バケツの手前5mくらいであたしはじっと立ち止まり、それからゆっくり近づいた。
早朝の、まだ熱気の篭らない浜の空気の中、あたしだけが砂漠にいるような暑さを感じていた。
普段は割とカンの良いあたしも、バケツに全神経を吸い寄せられ、周囲から射るように見つめる3つの視線には気づかなかった。
恐る恐る近づいて、その古びたプラスチックのバケツの前に屈み、息を呑んで、両手でそのバケツを掴んだ。
黒い頭か、チューブの先か、何がしかの異物を期待して、そのバケツをどけた。
ゴクリ。
しかし、そこにはバケツの形にまるく湿った砂が残っているだけで、何もなかった。
念のため手で砂をかき分けたが、何かが埋まっていそうな気配すらなかった。
昨晩見た出来事が現実だとすると、あの時確かに、少なくとも突起のような物にバケツを被せていた。
だから真っ平らで、浅い部分にも何も触れないということはないはず。
あたしは安堵し、バケツを戻してその場を立ち去った。
でも背中に感じるイヤな予感のようなものを、どうしても拭うことができなかった。
245 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/22(日) 23:13:02 ID:ChuhO3js0
「まなみ~、何してたの?」
「ごめん、ちょっと…… それより何する?」
「午前中は風が涼しいからもっぱら焼くわぁ。午後になったらひたすら泳ぐ、かな」
「いいね。ひろみは今日も読書?」
「うん、泳ぐのニガテだし。荷物番は任せてよ」
「それじゃ悪いよ」
「ううん、私が勝手にやってることだから。食事はいっしょに行きましょ」
「うん」
パラソルを借りてきて建て、影の方向をチェックし、顔にタオル巻いてしばらく体を焼いた。
周囲のざわめきがだんだん増してきて、浜が雑然とした活気で満たされてゆく。
「ねぇ、喉乾かない?」
「うん、もう随分焼いたもんね。行く?」
「行こうか。ひろみは何かいる?」
「んー、確かフローズンコーラあったよね。Mサイズで」
「おっけ」
あたしとりょうこは立ち上がって浜茶屋に向かって歩き始めた。
246 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/22(日) 23:15:36 ID:ChuhO3js0
喉乾いてるって言ったくせに、りょうこがソフトクリーム頼むもんだから、あたしも食べたくなった。
「あたしもそれ」
ソフトクリームそれぞれと、あたしはひろみのフローズンも持ち、いざ会計しようとしたらサイフが無い!
「りょうこ持ってないのー?」
「あたしはまなみが持ってるとばかり……」
ソフトもフローズンも、そのまま返してゴメンナサイとはいかない代物だ。
「どうしよう~」
りょうこがあたしに自分のソフトも持たせ、サイフを取りに戻ろうとしたその時、背後から声がした。
「良かったらオゴろうか?」
もーナンパにしたってくだらなすぎるキッカケ作りに閉口して、どよんとした目で振り向いた。
「あー、いーです。今からこの子がー、サイフ取りに戻るんでー、おぐウッ!!」
あたしの語尾はりょうこの肘テツで、ぐぼあと濁った。
「(あんたッ!こんなチャンスをみすみす逃がす気ッ!)」
ソフトとフローズンを持っているので、痛い脇をさすることもできないまま、もう一度ちゃんと見ると、確かにりょうこ好きのするイイ男3人。
声を掛けた人が身長180cmくらいで一番背が高く、頤のしっかりした美男子タイプ。
他の2人も悪くない。
一人は慎重175くらいの短髪好青年。
もう一人はやや太ってみえるが、スポーツで鍛えていそうなガッシリした体つきにマジメそうなメガネ顔。
「ほんとに大丈夫? サイフのある所まで遠いんじゃないの?」
247 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/22(日) 23:17:40 ID:ChuhO3js0
「んー、じつわぁ、ちょっと遠くてぇ、困ってたんですぅぅー」
そのしゃべり方やめい。
「ならおごらせてよ。ほら、君らの後ろにお客が詰まっちゃったよ」
振り返ると険悪な顔で睨む客がズラリと列をなしている。
「うあ、いつの間に……」
「ね?」
「それじゃぁ、お言葉に甘えて……」
素直におごってもらい、ソフトを舐めながらひろみの待つ場所へ戻った。
「その人たちは?」
「えへへー、オゴってもらっちゃった。はい、ひろみの分も」
「ええー? すみませーん、ホントいいんですかー?」
「うん、どうぞどうぞ。そうだ、せっかく3対3なんだから一緒に遊ぶ? 僕らボート借りてるんだ」
「えースッゴーイ!」
ひろみまでノリノリになってきた。
ボートでのクルージングはリッチで最高の気分だった。
実際あたしはマトモにナンパされたのなんて今回が始めてだった。ナンパもいいもんだ。
午前中はボンヤリ日焼けだと思っていたのに、がぜんアクティビティーが増して充実した。
「僕ら大学のサークル仲間でさ、丘の上のホテルに泊ってるんだ。良かったらそこのテラスでお昼なんてどうだい?」
イモを洗うってほどじゃないけど、ゴチャゴチャ混んでる海岸を風景の一部として見下ろし、水着のままテラスレストランで優雅に昼食なんて、まるで夢のようだった。
でも、どうしても何か引っかかる。
昨晩見た3人組の背格好が、この3人に似ていることに気づいた時、フォークを握る手の中に、あたしだけジットリと汗をかいた。
258 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/24(火) 02:18:37 ID:Q9qyTDeF0
「きみ、小説すきなんだ。何読んでるの?策間真一?あー僕も好きだなこのひと。でもエッセイの方が面白いよね」
メガネの人が話し掛ける。
「あ、そうそう、そうですよね。小説だと柔らかい文体なのに、なんでエッセイは辛口なんでしょうね」
「何かのインタビューで、エッセイの方が素だって読んだよ。小説はあれでウケちゃったから続けざるを得ないみたい」
「わあ、詳しいんですね」
ひろみが嬉々として男性と話すなんて珍しい。
りょうこは金髪に近く染めた頭を短く刈った男性と楽しげに話している。
りょうこがチラッ、チラッと見ているのはその人がしている腕時計だ。
あたしにでもわかる有名なR社のダイバーズ、金ムク。
健康的に日焼けした肌にミサンガ風のアクセと絡めてあるので、嫌味になってないところがすごい。
「僕ら医大の3年でさ、そろそろ実習とか忙しくなってくるんで、今年の夏は思い切り遊ぼうって思ったのさ。君らみたいにかわいい子たちと知り合えて嬉しいよ」
「キャッ、やだあー!でも皆さんお金もちーなんですね」
「大学生だからね、悪く言えばボンボンだよー。でもね、奢らず溺れず、与えられたものを有効に使うのはアリでしょ?今の時代」
あたしの向かいの長身の男性が口を挟む。
「ハハハ、お前そんなこと言ってるけど、結構きついバイトやって遊ぶ金作ってるじゃないか」
「まあね」
「そうそう、そっちのまなぶなんてオタメガネだったのに今年に入ってからジム通いして、インスタント筋肉マンになったもんな」
「バカ、バラさなくてもいいだろ、ちゃんと続いてるんだから」
メガネの人は一瞬神経質そうな表情をしてメガネを指で押し上げた。
259 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/24(火) 02:20:54 ID:Q9qyTDeF0
「いやいや、こうサクッとイイコたちと出会えるとさー、なんか手慣れてるって誤解与えそうでしょ?だからこうやって『努力もしてんのよー』ってところをアピールしてだな」
「じゃぁ、あなたは…… えーと」
「あ、ごめん、僕、けんじ」
「じゃぁ、けんじさんは何を努力したんですか?ウフフ」
あたしはいたずらっぽく尋ねた。
「僕はもう前っからこうだから……」
「うそつけ、高3までヒッキーだったくせに」
「あ、バカ、そんなのもう時効だろ?」
「うっそー! あたしにはけんじさんが一番カルくみえますよー?」
「だからー、昔の話よ。でもまぁ、こう軽いノリで喋りつつ、対人恐怖を抑え込む心臓バクバク感がたまらないわけで、そういう意味では努力してっかな?ハハハ」
「そうそう、申し遅れてごめん、僕よしお」
「僕はまなぶと言います」
「りょうこでーす!」
「まなみです」
「私、ひろみです。私なんか混ぜてもらっててもいいんですか?」
「もーちろん!まなぶとだったら話も合いそうだし」
ひろみははにかんだ笑いをして視線を落とした。
「お腹も落ち着いたし、浜へもどろうか」
「はーい」
定番だけど、波打ち際でビーチボールを打ち合って6人で遊んだ。
260 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/24(火) 02:22:20 ID:Q9qyTDeF0
「あちあち、私やっぱり日焼けだめだな。ちょっと休んでくる。ごめんね」
「あ、ひろみちゃん」
メガネのまなぶさんがすかさず追っかける。
「ひろみは白いからねー」
「透き通るような肌はうらやましいけど、大変そうだねー」
ボールを打ち合いながら、残った4人で噂し合う。
「まなぶならいきなり手ぇだしたりしないだろ」
「あははははは」
ちらっと見ると、まなぶさんとひろみは、あたしたちのパラソルの所へ戻り、並んで座って楽しそうに話をしている。
あたしたちはしばらく遊んでからひろみ達の所へ戻った。
「よしおさんてー、泳ぎうまいんですかー?」
「あの沖のブイくらいまでならカルいよ」
「ちょっと、りょうこ、あんた泳ぎは得意中の得意じゃない」
「あ、バカ、しーっ!」
「あ、ごめーん……」
「アハハ、そんなの体つき見ればわかるよ」
「いやーん、ハズカシー! よしおさんエッチー!」
そのクネクネやめろって。
「得意ならブイまで泳ごうか。まなみちゃんもどう?」
「あーごめんなさい、あたしパスー」
「僕もー」
けんじさんも運動バリバリ系ではないようだ。
「僕、この子と部屋まで本を取りに行ってくる」
「おー」
まなぶさんとひろみがいなくなり、パラソルの下はあたしとけんじさんだけになった。
楽しい時間を過ごし、もうこの時には、この人が昨晩の3人のうちの一人かもしれないなんて疑いもしなかった。
264 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/25(水) 01:16:16 ID:Qnk+Gvro0
「はー、また今年も女3人でどよーんと過ごすのかなーなんて思ってましたけど、妙なきっかけでけんじさん達と一緒に遊べて良かったですー。しかも何から何までご馳走になっちゃってぇー」
「あはは、いいよいいよ、こっちこそ嬉しいよ。女の子3人はまだそれでも華があるだろ?野郎3人でただ遊ぶのって悲惨だぜー」
「あはは、そうですね。3人はクラスメイトなんですか?」
「うちの私立医大なんて学年1クラスしかないから、それで言ったら全員クラスメイトさ。あいつらとはネットサークルの仲間なんだ」
「ひょっとしてそのケータイに下がってるストラップのですか?『光速クラブ』?」
「良く気づいたね。良く覗く匿名掲示板から、趣味の特に似た仲間を私設の掲示板に誘導してIP抜いたら、そのうち2人が同じ学校の同級生だったのさ。まったく大学からアクセスするなよなーって僕もか、アハハ」
楽しく会話しているうちに随分時間が過ぎた。
気付くと、泳いでいたはずのりょうこ達の姿が見えない。
「あれ?りょうこ達どうしたんだろ。ひろみも遅いなぁ」
「まなみちゃん、こういう展開になってくると、余計な詮索は野暮でない?」
「えっ?でも…… 一応……」
あたしは急に表情を硬くした。
「アッハッハ、ごめんごめん、そんなに急展開なナンパをイメージしなくていいよ。心配しなくても大丈夫。僕らお互いの携帯をGPS登録してるからさ、よしおもまなぶも居場所すぐわかるよ。ちょっとまって…… ほら、まなぶは……ホテルだな。よしおは……検索……っと、ほら、国道沿いの資材置き場だ。やっべ、あいつらにボートの備品しまうのやらせちゃったかな?」
「ああ、安心しました。あ、りょうこだけ携帯と財布が置きっぱだ」
「よしおは携帯から小銭入れまで腕の防水ポーチに入れて泳いでっからなー、だから場所わかったんだけど」
「これ、りょうこに届けて、あたしたちもここ引き払ってどこかに行きません?」
「いいね、じゃ、よしおに電話だ。えーと…… おう、今どこ?倉庫? うん、うん…… いや、ここ払うんで、彼女の荷物がさ……。うん、あ、来る?うん、わかった」
265 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/25(水) 01:20:22 ID:Qnk+Gvro0
2,3分したらよしおさんが飛んできた。
「彼女待たしてるから、これで」
と言ってりょうこの荷物だけ持って飛んで行ってしまった。
あたしはなんだか嬉しくなった。
んーんー、りょうこもうまくやってるみたい。
なら、あたしだって好きにしていいよね。
「さて、向こうもうまくいってるみたいだし、僕らも楽しもうよ。まなみちゃん、かき氷なんてどう?」
たいして運動してないのに喉乾くー。
「あー、いいですねー」
「あっちは読書系に運動系、僕らは食い気系かな?」
「あっはっは」
シートを仕舞い、パラソルを畳んで返しがてら浜茶屋へ行った。
宇治金時をスプーンで突き崩しながらけんじさんの携帯ストラップをぼんやり見る。
『光速クラブ』
「ねぇ、この光速クラブって、何するサークルなんですか?」
「え? あはは、いやぁ、くだらない語呂合わせさ。女の子をね、身動きできないように拘束して、気持ち良くなってもらう研究をしてるんだ」
「は?」
午後の浜の熱気を大量に含んだ、湿気の多い空気が篭る浜茶屋の、それでもありふれた海での1シーンの中で、異様な言葉が耳に響く。
波のきらめきが既視感を起こさせ、そのまま離心症のようになって現実との境が曖昧になる。
「ちょっと失礼」
――カチッ――
その茫然とした気分を現実に引き戻したのは、首筋の冷たい感触だった。
けんじさんが一瞬席を立ち、茫然としている私の背後から首に何かを嵌めたのだ。
266 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/25(水) 01:23:18 ID:Qnk+Gvro0
「なっ! 何ですか、これ!」
「シーッ、大きな声出すと周りに知られるよ? 似合ってるよ。それ、チタン製で6万もするんだ」
「首輪?」
「機能としてはね。ドイツのアキシマってメーカーのもので、日常的に装着できる首輪や手枷を作ってるんだ。継ぎ目のほとんど見えないただのリングに見えるでしょ?この特殊なピン型のキーが無いと絶対外れないんだ。2カ所にある横向きのU字のデザインは折りたたみ式のDリングなんだ。凝ってるよねー」
「外して下さい!」
「うん、しばらく僕らにつきあってくれたら外してもいいよ」
「そんな…… いい人たちだと思ったのに…… こんなことしなくても、いろいろ……大人のことも……教えてもらってもいいかな、って思ってたのに……」
「うーん、それは違うな。『こんなこと』って言うけど、この首輪はまなみちゃんが楽しむための小道具だよ?」
「首輪嵌められて楽しい人間がいますかっ」
「んー、キミ。」
あたしを指さしてニヤリと笑う。
「そ、そんな……」
「昨日の夜中、見たろ?僕らのこと」
ザーッと全身の血の気が引き、唇が紫色になった。
黒く固められて砂に埋められてゆく女の人の姿が脳裏にフラッシュバックする。
「あ…… あ…… やっぱり……」
「普通はさ、恐ろしくなって二度と近付かないよね? なんでわざわざ朝戻ってきて、バケツどけて見たの? 興味、あったんじゃない?」
「それは……」
「ま、いいや。ちなみに警察に駆け込んでも無駄だよ。ちゃんと合意の上でこの状況まで来たんだからね?」
「ひどい……」
「さ、お友達の様子を見に行こうか」
あたしは更に血の気が引いて、気を失う寸前だった。
ひろみ! りょうこ! ああ、あたしが悪いんだ。
夜中にあんなもの探しに行かなければ。
わざわざそれを今朝確認しなければ。
こいつらが寄って来ることも無かったのに。
見た目には金属製の細いチョーカーにしか見えない首輪を嵌められ、すでに奴隷にされたような気分で浜茶屋を出た。
273 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/26(木) 02:16:44 ID:Pc9FKcit0
天国からいきなり地獄に堕とされた。
あたしの首に嵌められた首輪から、見えない鎖が伸びて、けんじさんに引かれて行く気分。
この首輪以外、数分前と全く変わらない水着姿なのに、もうあたしの全身からは自由が奪われてしまっているように感じる。
ビーサンでザクザクと砂を踏みしめて、けんじさんについて行く。
やっとどこへ向かっているのか見当が付いてくると、あたしはもっと気分が悪くなった。
昨晩の、テトラポッドの近くの、あのバケツの所へ向かってる……
バケツのそばにはまなぶさんが立っていた。
「よう!まなぶ」
「あ、その首輪。じゃぁ、まなみちゃんにはしゃべったんだね」
「まあサワリだけな。ゴチャゴチャ説明するより、見てもらった方が早いからな。で、そっちはどうよ」
「うん、とりあえずカタチだけはね。中身はまだまだ時間かかりそう」
「そうか」
バケツの周囲からは、砂にまみれたロングの髪の毛が放射状に伸びていた。
「ひろみ!!!」
どうしてひろみの名前を叫んだのかわからない。
つい数時間前、浜で分かれた時のひろみの姿と、このバケツからはみでてている髪の毛が結びつくなんてこと、あるはずないのに。
でも、長さやボリューム、艶のある真っ黒い色調などが、どうしてもひろみを連想させてしまう。
そして、ふと気づいた。
では、ひろみでなければ、いったい誰なの? それともカツラをオブジェに利用してるだけ?
それともやっぱり……
首輪を嵌められてしまった自分自身のことを含め、渦巻く悪い予感に、心臓が千切れそうに高鳴る。
274 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/26(木) 02:18:08 ID:Pc9FKcit0
「見る?」
まなぶさんがにこやかに言う。
「ああ、見せてくれよ。まなみちゃん、コイツはラバーフェチでね。フェチってわかる?」
「なんとなく…… 大好きなんでしょ……」
「うわソフトでイイ表現だね。そうそう、大好きでね。女の子にラバー着せるのが。光速クラブって言ってもやっぱり枝葉末節の嗜好って100%同一には成り得ないんだよ。コイツはラバー、よしおはなんつーか、お尻マニア? 俺はね、過程フェチなの」
けんじさんの説明が3割も理解できないでいるうちに、まなぶさんがバケツをどけた。
そこにあったのは、ゴム製のガスマスクを被った人の頭。
頭を全部ゴムで覆われ、襟から髪の毛が放射状にはみ出ている。
口からは太いゴムホースが伸びて、小さなフィルターの筒につながっている。
目に嵌められたガラス窓からは、表情を読み取ることは出来ない。
醒めない悪夢が現実へそのまま持ち越される瞬間を、この目でみることになるなってしまった。
無力に砂に埋められた人の頭は、時折小刻みに振動しながら、低い唸り声を上げ、深い呼吸を繰り返している。
まなぶさんがジッパーを開けると、太いホースとガラスの目穴のついた前部分が外れ、さらに目と鼻だけが開いたゴムマスクの顔が現われた。
よく見ると、口は別パーツで覆われ、その中心からは金属の短い筒が出ていた。
「ひろみ!!」
「ンーーー!!」
間違いなくひろみだった。
275 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/26(木) 02:19:58 ID:Pc9FKcit0
まなぶさんが口のバルブのようなものをいじると、口のパーツが外れ、溢れる唾液とともにしぼんだゴム風船がズルリと出てきた。
「ひろみ!」
「ぷああ、まなみちゃぁぁん…… んアアア!!!」
「大丈夫? どうしたの?」
「アアアア! 来る! また来ちゃう! 来る! ア! イク!! ぁぁぁん……」
まるく開いた目の穴から、切なそうにぐったりしたひろみの表情が見える。
まなぶさんはその口にさっきのゴム風船を再び押し込み、左右のスナップで顔のゴムマスクに留めると、口の短い金属の筒にゴム球を押し当てて、スコスコと何度も押した。
「ンーーー!!」
ひろみの声が空気とゴムの塊の奥に押し込められたのを確認すると、ガスマスクを元通りに被せ、バケツを被せた。
あたしは声も出なかった。
『大丈夫? どうしたの?』以外、いっぱい声を掛けたかったし、けんじさんたちに聞いたり怒鳴ったりしたかったけど、その光景のすごさに、ただ圧倒されてしまった。
「どう?まなみちゃん、昨夜の疑問が解けて、スッキリした?」
「こんな! ひどい! ひろみを出して!! いますぐ!!」
「ねぇ、まなみちゃん、ひろみちゃんは『助けて!』って言ってた?」
「えっ?」
「まぁ、どのみちキミももうすぐこうなる運命なんだから、体験してみればわかることだけど」
けんじさんの言ったひろみについての言葉の意味もまた理解できないまま、同じようにあたしも昨晩見た黒い服を着せられ、マスクを被せられ、なすすべもなく砂に埋められてしまうのだということだけが、恐ろしい現実として理解できた。
281 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/27(金) 01:08:01 ID:QRGW+vBV0
「次はこっちだよ」
けんじさんに言われてヨロヨロとひろみの埋められたバケツのそばを離れた。
まなぶさんはバケツのそばに腰を下し、愛しそうに嬉しそうにそのバケツを見つめている。
さっき……
ひろみはイッてた……
真っ先に『助けて』って言わずに……
でも、何かひどいことされて、助けてと言う心の余裕すらも無かったのかもしれない。
けんじさんに連れられて行ったのはバケツの場所から20mと離れていない所で、そこにベニア板剥き出しの仮設の小屋があり、『資材置場 関係者以外立入禁止』 と書かれていた。
側面の入り口には仮設小屋に似つかわしくない精密そうな電子ロックの付いた扉があり、けんじさんが数字キーをいくつか押すとドアが開いた。
ドアは意外に厚く、ベニア・スポンジ・ベニアとサンドイッチ状になっていた。
ドアを開けたとたん、中から悲鳴のようなしゃがれた声が聞こえて来た。
『もう……ゆるしてぇぇ……』
「早く中に入って、ドア閉めて」
けんじさんにせかされて、急いでドアを閉めた。
中は、異様な…… その…… ウンチの臭いが立ち込めていて、益々気分が悪くなった。
ガスマスクを被らされ砂に首まで埋められたひろみの様子より悪い状態なんて想像もできないのに、もっと悪いことが起きている予感がひしひしと感じられる。
冷房もない炎天下のこの仮設倉庫は、壁に内蔵されたスポンジの効果も手伝ってか、死ぬほど暑かった。
小屋の入り口を入ってすぐの場所は、本当にボート用のオールやポンプ、電動の船外機などが置いてあり、さらに奥へ続く入り口があった。
天井には不気味なほど白っぽい色の発光ダイオードのランタンが下がっていて、この蒸し暑い小屋の中をかなり明瞭に隅々まで照らしていた。
282 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/27(金) 01:08:33 ID:QRGW+vBV0
隣の部屋に入ってその光景を目にしたとたん、あたしは気を失いそうだった。
「りょうこ!!!」
「あう、ま、まなみ?! い、いやっ! 見ないで! 来ないで! 臭い嗅がないでぇぇぇ~~ あーん、あーん」
小屋の天井に丈夫な梁が通してあり、りょうこは水着の下だけ脱がされて、まるでSMビデオのように、赤いロープで上半身を厳しく縛られ吊られていた。
しかも足を折りたたんだ状態で左右に開いてM字に吊られ、あそこからお尻の穴まで全開で晒されていた。
小屋の床の砂はりょうこの真下だけ大きく掘られ、異臭はそこから上っていた。
「クッセェな、よしお、すぐ埋めろよ」
「悪い悪い、出すごとにちゃんと埋めてるんだけど、換気悪いからな」
そう言ってよしおさんが傍のスコップを取って穴に砂を投げ込む。
「まなみ…… あんただけでも逃げて…… そして警察に言って……」
「だめだよ、あたしもつかまって、首輪されちゃったもん……」
「ああ……」
「大丈夫? あたし、臭いなんて気にしないから」
「あたし…… もうほとんど力が入らないの……」
「まぁ20回は浣腸したかな。3回目以降は洗腸の意味しかないけど、排泄の屈辱とガス圧の刺激で体力と精神力を奪い続けたからね。でも、お友達も見に来てくれたし、そろそろおしまいにしよう」
「やあああ」
「この状態でまだまともに会話できるなんて、りょうこちゃんてものすごい体力だね。でも、友達に見られながらそろそろフィニッシュしようね」
よしおさんは自動車のバッテリーにつながった電動あんま器のようなものを持ってきた。
「いやああ!それいやあああ!」
ギシギシとロープを軋ませてりょうこが不自由に吊られたまま暴れる。
283 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/27(金) 01:10:09 ID:QRGW+vBV0
「ほらほら、ちゃんと仕込んで、ハデに逝こうね?」
そう言うと、そばのポリタンクに差してあったゴムチューブをりょうこのお尻の穴に突っ込んだ。
「ひいいいい!!」
チューブの途中にあるゴム球をポクポク握ると、ポリタンクの中身がみるみる減ってゆく。
「きゃああああああ!!」
りょうこのお腹が見た目にはっきりと膨らんだのがわかるほど液を入れて、よしおさんはようやく手を止めた。
「もうウンコ出し切ってるから、浣腸液いれてもガスの発生が悪いんだよ。この薬があれば、ガスがバンバン発生するのさ」
りょうこのお尻に薬の粒のようなものをつぷっと押し込み、すかざず太い栓をした。
栓にも空気ポンプがついていて、そのポンプをスコスコと握ると、りょうこが目を剥いた。
「ぎゃあああ!!苦しい!痛い!拡がっちゃう!!裂けちゃうウウ!!」
ここまで不自由な姿勢に縛られていてどうやって揺するのかっていうほど、ギシギシと吊られたまま暴れる。
よしおさんはさっきの電気あんま器を手に取り、吊られたりょうこを背後から優しく抱きかかえ、りょうこのオマソコをあたしに見せつけるようにこっちを向けると、電気あんま器を作動させた。
ドルルルルッとバイブなんかと比べものにならない野太い振動音とともに、りょうこのからだがビクンビクンと跳ねた。
「ぎイイイイイイイイイ!!」
もうあたしのことなんて見ていない目の視線は宙をさまよい、涙と鼻水とよだれが溢れ、口からは泡さえ出た。
「キイイイイイ!!」
ものの1~2分もしないうちにりょうこの悲鳴が鋭い金切り声に変わり、ついに無言でビクンビクンと踊るだけになった。
その頃合いを見計らったかのようによしおさんがりょうこのお尻の栓を緩めると、激しい破裂音とともに透明な液体が砂の穴に噴き落ちた。
「あああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
猛烈な緊張と弛緩を繰り返し、お尻から残りの液を撒き散らしながら、次第にぐったりしてゆくりょうこ。
その瞬間の、りょうこの絞り出す快感に満ちた声と、満足しきった恍惚の表情を目の当たりにして、わたしは自分もそうされたいなどと、とんでもないことを考えはじめていた。
288 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/28(土) 02:24:58 ID:6GO/t6dU0
あたしの意識の変化にかかわらず、実際この首輪がある限り、あたしは逃げられない。
『まぁ、どのみちキミももうすぐこうなる運命なんだから』
けんじさんは確かにそういった。
あたしも、もうすぐ、りょうこやひろみのような、失神するほどの絶頂を体験させられてしまう。
この首輪はそのための切符のようなもの。
『この首輪はまなみちゃんが楽しむための小道具だよ?』
浜茶屋でのけんじさんの言葉がなんとなく理解できるようになってきた。
だけど怖い!
真剣に怖い!
どんなに気持ちよさそうでも、あたしたちは拉致事件のど真ん中にいて、今はその事件の真っ最中なんだ。
このまま永久にけんじさんたちの奴隷にされることすら、難なく実現してしまいそうに思えるほどの手際の良さ、そして財力。
あるいは実験されるだけされまくってどこかに埋められても、きっとこの3人なら証拠も残さないだろう。
死体を沖合に捨てることのできるボートまであるし。
「りょうこちゃんも限界みたいだから休ませてあげたいんだけど、僕、まなぶみたいに詳しくないから、けんじちょっと手伝ってくれない?」
「おう、ちょっと待ってな。まなみちゃんがいまさら逃げるとは思えないけど、半狂乱になって飛び出すこともあるかもしれないからな」
けんじさんはあたしの首輪の正面に指を突っ込み、ぐいと裏側から押し、今度は表側から爪で起こすようにすると、この首輪に仕込まれたD字の金具が起きた。
そこへ壁から長いチェーンを引きずってきて、大きな南京錠でガチンと留めた。
「あう」
あたしは鎖の重さが首に掛かり、少しよろめいた。
289 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/28(土) 02:26:06 ID:6GO/t6dU0
お股が変だ。
今やっと気づいた。
死ぬほど濡れてる。
糸引いてる。
それを気づかれるのが急に怖くなって、自然な仕草を装い、そっと股の前で左右の手を重ねた。
しかしその動作を待っていたかのようにけんじさんが笑った。
「アハハ、今更隠さなくてもいいよ。言ったろ?僕は『過程フェチ』だって。君みたいな子が酷い目にあってる友達の様子を見て濡れたり、精神が変化していく様子を見るのがたまらなく好きなんだ」
あたしは濡れているのが露骨にバレていたと知って真っ赤になり、さらにけんじさんの歪んだ嗜好が恐ろしくて返事できなかった。
「さっきのひろみちゃんはいきなり完成品だったけど、今からその過程が見られるよ」
説明しながらけんじさんは棚から黒い塊を取り出し、その間によしおさんがりょうこの下の穴をを完全に埋めて、ベニア板を敷いた。
ベニアの上にぐったりしたりょうこを降ろし、ロープを解き、水着のブラも脱がせて裸にしてしまった。
けんじさんが出した黒い塊を拡げると、それはゴムの全身スーツだった。
食い入るように見つめるあたしの視線に気付き、けんじさんが笑った。
「大丈夫、ちゃんときみの分もあるよ。出しておこうか?」
棚からもう一着出して拡げて見せる。
「ああ」
あたしの口から、諦めとも期待とも自分ですらわからないため息が漏れ、股間から音が聞こえそうなほどのおつゆが吹き出た。
あたしの分の全身スーツを針金ハンガーに通して、わざと見せつけるように棚に掛けると、けんじさんは作業に戻った。
よしおさんが、ぐったりした全裸のりょうこを、濡れタオルでそれはそれは丁寧に拭き上げる。
そして片足を持ち上げ、大きなスプレー缶を握るとドバーッを何かを吹き付けた。
けんじさんが手伝って、その足をゴムスーツに通す。
何回かスプレーしながら作業を繰り返すと、りょうこは手際よく腰までスーツを着せられてしまった。
290 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/28(土) 02:31:10 ID:6GO/t6dU0
同様に腕にもスプレーされ、左右ともゴムスーツの袖に通される。
袖の先は尖った手袋状になって塞がっていて、指の分かれ目も無い。
ちょっと待って、このゴムスーツを着せられてしまうと、ひょっとして自分では脱げないの?
「ああ」
また声が出た。
そうこうしているうちに、股下からのジッパーが引き上げられ、首までぴっちりと、それこそウエットスーツを着込んだような状態に、りょうこは全身ゴムスーツを着せられてしまった。
「んん……」
「お、姫がお目覚めかな?」
「先にマスク被せよう」
バケツの下でひろみが被らされていたマスク。
構造そのものは割と簡単で、目と鼻と口に穴の明いた、だぶついたマスクをガバッと被せ、後頭部のジッパーを閉めれば余剰部分が折り込まれてピッタリになる。
しかしその目や鼻や口の穴の脇には複雑ないくつものスナップが装備されていて、ひろみがされていたような口のゴム風船や、目隠しなどを装着できるようになっているらしかった。
よしおさんが、本当に愛しそうにりょうこの頭を抱え、丁寧に髪をなでつけて、ガボッとマスクを被せた。
目や鼻や口の位置をキッチリ合わせ、後頭部のジッパーを引き上げられると、さっきまでりょうこだった人間は、目鼻口の自由まで他人にコントロールされてしまう人形のようになってしまった。
さらにスーツの襟とマスクの襟が重なった状態になっているその首に、幅が5cmはありそうな金属製の首輪を嵌められ、南京錠を掛けられてしまったので、仮にあたしがりょうこを救い出したとしても、このマスクやスーツを脱がすことができなくなってしまった。
よしおさんは、まなぶさんがひろみにしていたのと同じようなゴム風船のオプションを取り、まだ朦朧としているりょうこの口に突っ込み、左右のスナップを留めて口を塞いだ。
そしてその中央に突き出ている金属の筒にゴム球を当て、スコスコと何回か押した。
「……~~…~…」
りょこはまだ意識がはっきりしていないらしく、最後の声も上げないまま口の自由を奪われてしまった。
295 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/28(土) 22:31:26 ID:6GO/t6dU0
よしおさんは、これもまたひろみがされていたのと同じガスマスクの面を取り、りょうこの顔に被せた。
今の段階ではまだ口の部分にはホースはついておらず、太い金属製のまるい口金が見えていた。
そのガスマスクはひろみの時と同様、頭の頂点を通って左右の耳の脇を結ぶジッパーで土台となるゴムマスクに装着されるようになっていた。
よしおさんがそれをりょうこに被せてジッパーを閉じると、りょうこは既に口をゴム風船で塞がれているので、鼻の呼吸をいったん顔の前の空間に溜めて、それをガスマスクの口の穴から換気することを強制されてしまった。
なんて残酷で苦しそうな息の回路なんだろう。
……って! それって、ひろみはずっと…… バケツの中で…… しかもあんな長いホース付けられて……
「ああ」
自分自身のこれからの運命を、2つの角度からじっくりたっぷり眺めさせられるあたし。
ひろみやりょうこのようにいきなり酷い目に合わされて、理解が追いつかないまま快感の海に投げ込まれるのではなく、1ステップずつ、無理矢理把握させられながら、酷い状況に近づけられてゆくあたし。
まるで今のこの状況こそが、あたしに対する処刑のプロセスそのものであるかのように。
ガスマスクまで被せ終わると、よしおさんはけんじさんに手伝ってもらってりょうこをうつ伏せにし、腰を引き上げて、お尻を高く突き出させた。
りょうこはまだ起きない。
そして股のジッパーを開けると、ものすごい数のイボイボが付いた柔らかそうなバイブのようなものを持ってきて、トロトロのローションをたっぷりまぶしてりょうこのお尻に突き立てた。
とてもお尻に収まるとは思えないほどの長さがある。
「ウ……」
遠くでりょうこのうめき声が聞こえる。
さらにゆっくり押すとズルンと先っぽが入った。
「ウウーーーー」
単調な叫び声が聞こえ、りょうこが体を起こそうと暴れた。
297 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/28(土) 22:31:59 ID:6GO/t6dU0
「抑えてるから手早く入れろよ」
けんじさんはりょうこを背中からガシッと抑え込むと、よしおさんを急かした。
「ンンッ!! ンンッ!! ンンッ!! ンンッ!! ンンンンンッ!!」
ゼリーにも似た柔らかそうなイボの束がお尻の奥に沈むたびに、りょうこが小刻みに跳ねて叫び声を上げる。
その篭った声が本当に気持ち良さそうに、あたしの鼓膜を打つ。
イボイボがお尻を逆流して通過する瞬間の、りょうこの激しい快感の尖りが、あたしの心臓に刺さるようだ。
ありえないほどの長さのバイブが、全部りょうこのお尻に飲み込まれ、基底部まできっちり押し込まれて、あとには電線と短いチューブが残った。
短いチューブには手早くゴム球が付けられ、よしおさんがスコスコと数回押すと、もうバイブは抜けなくなった。
お尻のジッパーが閉じられ、りょうこはよしおさんとけんじさんの手でゴロリと仰向けにされた。
りょうこはもう失神から覚めているようだけど、もがく手足に力が入らない様子だ。
あんなもの…… お尻に入れられちゃったら…… 無理だよ…… 抵抗なんてできないよ……
それでなくてもあんな無茶なお浣腸で体力奪われているのに……
大した抵抗もできないまま、りょうこはつぎつぎと怪しい仕掛けを装着されてゆく。
おっぱいのジッパーが開けられ、イボイボのいっぱい並んだ円形の柔らかいパッドにローターが2つついた物を、乳首を中心におっぱい全体に被せられ、ジッパーが閉じられた。
そういう知識のないあたしにだって、あれで何が起こっちゃうか容易にわかる。
乳首がローターに挟まれて、イボイボに周囲を責められて、あれが全開で振動したら、きっと乳首ちぎれちゃう、おぱいもげちゃうよ。
「ンムゥ……」
ガスマスクで表情が見えないけど、聞くだに気持ち良さげな呻き声がマスクの口金から漏れた。
298 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/28(土) 22:34:46 ID:6GO/t6dU0
次によしおさんが股のジッパーの前部分を開け、ローターの2つ並んだ木の葉型のパッドを押し込み、ジッパーを閉じると、りょうこがビクッと震えた。
ああああ、あれはきっとクリトリスを……。 考えただけで、あたしの脳内にも熱い麻薬が吹き出る。
完全に黒いゴム人形になったりょうこの腰に、弁当箱くらの大きさの黒い箱が取り付けられ、胸や股から伸びた電線が接続された。
けんじさんは余った電線を束ねると、大きな黒いゴム製の寝袋を持ってきた。
まだ包む気だ!
ひろみに施されていた恐ろしい拘束の様子が次々と明らかになるほどに、あのバケツの下のひろみの表情が思い出され、かわいそうだ、ひどい、と思うと同時に、その時の快感がよりいっそう明確にあたしにも流れ込んで来るようになってしまった。
もうお股いじってイキたいよ、あたし。
でもまだまだ理性も残ってて、けんじさんたちが見ているそばでそこまでストレートな行動をとることができない。
「僕、穴掘ってくるわ」
けんじさんがシャベルを持って出て行った。
よしおさんはあたしの表情を見て、不気味なほど優しくニニッコリ笑い、
「まなみちゃん、手伝ってよ」と言った。
「はい……」
首輪に繋がった鎖の南京錠を外してもらい、折りたたみ式のD字金具を自分の指で畳んだ。
「りょうこちゃんを立たせるから、倒れそうになったら支えてくれる?」
「はい……」
「ほら、りょうこちゃん、立って」
ぎこちない動作で真っ黒なラバー人形が立ち上がる。
よしおさんは天井近くの丈夫な梁にロープを通し、フラフラ立っているりょうこの首輪に結んだ。
「倒れたら絞まっちゃうから、まなみちゃん頼むよ」
「はい……」
あたしはまだ手足が自由なりょうこのそばに行き、背中から抱くように抱えた。
……熱い……
黒いラバー人形は、見た目の無機質さとは裏腹に、中に詰め込まれた哀れな人間の存在を体温によって外に伝えていた。
305 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/30(月) 00:51:05 ID:gTRgKRqY0
「はい、ちょっとどいて」
よしおさんはりょうこの手を背中に回させ、まっすぐ伸ばすと、尖ったV字型のゴムのカバーを被せ、両腕を背中で一塊にしてしまった。
「まなみちゃん、また支えるの頼むよ」
あたしは、こんどはりょうこの腕ごと体を支える。
「りょうこちゃん、聞こえる? 右足上げて。はい、下して。こんどは左足あげて。はい、下して。よくできました」
「まなみちゃん、またどいて」
よしおさんは黒いゴムの寝袋にりょうこの足を入れさせると、スプレーをかけながら肩まで引き上げた。
「ここ、押さえておいて」
あたしに肩口を押さえさせると、りょうこの足元から首まで一気にジッパーを閉めた。
体形に合わせたフルオーダーではないようで、ところどころにだぶつきも見られるが、りょうこはほぼ全身をギッチリとミイラのようにラバーで固められてしまった。
「しっかり押さえておいてよ。暴れ出すかもしれないから」
あたしに念を押し、よしおさんはりょうこのガスマスクの口金に長い蛇腹のチューブをねじ込んだ。
「コフッ? コ、 コ…… コーー、 フーーーッ。 コーーー! フーーーーーッ!! ムーーーーーッ!!!」
あたしの腕の中でりょうこが呼吸パニックになる様子が手に取るようによくわかる。
あたしもこんな目に合わされるんだと思うと、唇が冷たくなるほど怖い。
「コーーーーーッ! フーーーーーーッ! ムオオーーーー!!」
どんなに深呼吸しても永遠に解決されない酸素不足。
残酷な仕打ちに指が震えちゃう。
その仕打ちの手伝いをあたしがしてるなんて……
うーーっ。
うーーーっ。
おつゆ止まんないよぅ……
306 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/30(月) 00:54:24 ID:gTRgKRqY0
「おう、できたかー?」
けんじさんが戻ってきた。
「なんとかね」
「暑ッちーー!!! やっと日が暮れてきたぜ。出来たなら運ぶぞ。なーんだ、まなみちゃん、手伝ってんの? その体温と痙攣がたまらないでしょ」
「……」
正直、もう自分が何者なのかさえもわからなかった。
ありとあらゆる感覚を遮断され、自由を奪われ、呼吸を制限されて、あたしの腕の中で小刻みに震えるりょうこがたまらなく愛しかった。
さっき見たバケツからはみでるひろみの髪の毛が、無力な彼女の存在を唯一確かに外界に示すものだということがわかり、まなぶさんがなぜそこにこだわったのか、理解できてしまった。
「はい……」
たっぷり自問自答してから、肯定の答えを口にした。
「まなみちゃん、最高にいい目してるよ。 ……さ、こっちを先に片づけよう」
けんじさんが、野菜の段ボール箱をいくつも積み重ねたものを載せた背負い子を持ってきた。
まるで今から浜茶屋に納品にでも行くような格好だ。
ところがこの段ボール箱はフェイクで、人一人入れるほどのお棺のような箱を、段ボールを積み重ねたように偽装したものだった。
そこへりょうこを押し込み、蓋を閉じると、単にうずたかく載せられた段ボール箱にしか見えない。
「どっこいしょー!!」
それをけんじさんが背負い、よしおさんがシャベルを2つ持つとウンチ臭さのまだ残る資材置場の小屋を出た。
あたしもシャベルを1つ持たされた。
307 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/30(月) 00:59:21 ID:gTRgKRqY0
外はもう日が暮れていて、若干異常な集団のあたしたちでも目立たない。
さっきひろみが埋められていた場所のすぐ近くに深い穴が掘ってあり、そばにまなぶさんが立っていた。
穴の脇にけんじさんが背負い子を立て、周囲の様子を伺いながら、中からりょうこを取り出して穴の中に降ろした。
けんじさんはすぐに背負い子を小屋へ戻しに行き、あたしとよしおさんとまなぶさんの3人でりょうこを首まで埋めた。
「ムーーーーッ!」
りょうこは何をされているのかもわからないまま、全身を圧迫されることに驚いて、動ける範囲でグネグネと抵抗する。
複雑な気分だった。
いくら首輪を嵌められて無理矢理手伝わされているからといっても、数十分後の未来の自分を埋める手伝いをするなんて……
「コフーーーッ! コシューーーッ!」
悲痛な響きの篭る呼吸音を聞きながら、あたしはまるで自分自身をいじめているような自虐的な気分になった。
それが猛烈なスリルと快感をあたしにくれる。
「バケツ、被せる?」
蛇腹チューブの先にフィルターをねじこみながら、よしおさんがあたしに尋ねる。
ゴクリ、と唾を呑んで、あたしは頷いた。
「はい、これ」
古びたバケツを受け取る。
砂から出ているりょうこの黒い頭。
そのガスマスクの目からはあたしが見えているはず。
友達を売ったと勘違いされてしまうかもしれないけど、今のあたしにはそんなことどうでも良かった。
あたしは震える手で、本当にあたし自身に被せるようなつもりで、そのバケツをりょうこに被せた。
「うーーーっ!」
快感でイキそうだった。
314 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/31(火) 02:48:28 ID:V03VXlP10
「小屋に戻るよ、まなみちゃん」
なんであたしのことわざわざ名指しで声掛けるの?って思ったら、よしおさんは残り、折りたたみ椅子を出して、りょうこのバケツのそばに座った。
まなぶさんも、近くに置いてあった箱からランタンや小型のガスコンロなどを取り出し、お湯などを沸かしはじめ、ひろみのバケツのそばに戻った。
小屋に戻るのは、けんじさんとあたしだけ。
まなぶさんとよしおさんは、二人でここでこれからキャンプの真似事でもして過ごすのだろうか。
ひろみもりょうこも、埋めるだけ埋めて完全に放置ってわけでもなさそうなので、少しだけ安心した。
立ち去りながら振り返ると、よしおさんがバケツを持ち上げ、リモコンのようなものを操作しているのが見えた。
うわあぁ、あれって、りょうこは…… はふっ……
そのまま見続けているとあたしもオカシクなりそうだったので、もう振り返るのをやめた。
まるで恋人のようにけんじさんと並んで歩く。
夜風が興奮で火照って体を少しだけ冷ましてくれたが、手も使わずにイッたあたしは、まだまだ淫らな夢心地だった。
「首輪、イイだろ?」
「……」
『首輪嵌められて楽しい人間がいますかっ』
『んー、キミ。』
あの会話がよみがえる。
「はい……」
1テンポ遅れて返事をした。
315 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/07/31(火) 02:49:29 ID:V03VXlP10
小屋に戻ると、まだりょうこのウンチ臭かった。
けんじさんは消臭スプレーのようなものをまいた。
臭いはかなり消えたが、喉がいがらっぽくなってむせた。
「あいつらが手伝えなくなったからね、自分で着てもらってもいいかな?」
さっき取り出した、あたし用のラバースーツを渡された。
「う……」
あたしを拉致している張本人が、人手が足りないと言っているのに、その状況を利用して逃げ出すことが出来ない。
甘美な快楽を与えてくれるはずの真っ黒な人型の袋を前にして、それを捨てるなんてできない。
あたしは快感の予感に朦朧となりながら、ラバースーツのジッパーを下ろした。
「そういえばお漏らししてたよな」
カッと真っ赤になる。
「拭いてあげるよ」
「そっ、そんな……! 自分で……」
抗いも虚しく水着を脱がされ、大判の濡れタオルで体の隅々まで拭き上げられた。
いよいよあたしがらラバーの中に閉じこめられる瞬間がやってきた。
332 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/02(木) 01:09:33 ID:CDYxS7hV0
けんじさんがあたしの下の毛にムースを吹き掛けた。
「ひやっ!」
冷たい刺激に腰を引いた。
2,3分して濡れタオルを当てられて拭き上げられると、ヘアは全部脱毛されツルツルになってしまった。
あらためて剥き出しにされると、自分のソコが色も形も本当に幼女のような未熟なオマソコだって思えて、死ぬほど恥ずかしかった。
「あたし…… あの……その……全然経験……なくて、だからりょうこみたいのは……お尻とか」
「心配しなくていいよ。僕はそっちには興味ないんだ。なんたって『光速クラブ』だからね? でもまなみちゃんが入れたいって言えば入れてあげるよ。おっと、でもお尻は排便パイプを入れる関係上、異物が入るからね。あと尿道もか」
「はぁ……」
生返事したものの、正直けんじさんが何を言っているのかわからなった。
ただ無理矢理犯されることはないようなので少し安心した。
突然、けんじさんが注射器を出した。
「ひいっ! クスリはいやぁ!」
「大丈夫だよ、ただの麻酔薬だから」
「ああ、そ、そうですか。 ……ちょ、麻酔?」
「うん、乳首とクリトリスにね」
「い、いやーーーーッ! なんで? 何する気ですかっ?」
「これだよ、ピアス」
「いやあ!! さっき『そっちには興味ない』って言ったばかりじゃないですか!」
「うん、セッ○スそのものにはあまり興味なくても拘束は好きなんだ。乳首やクリトリスがピアスで拘束されて、無理矢理勃起させられてるのってイイよね」
「そ、そんなひどいことが大好きなんて信じらんない!」
「あれ?まなみちゃんはちゃんと理解してたじゃない?『大好き』がフェチだって。僕フェチだもん」
「あああああ」
333 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/02(木) 01:11:14 ID:CDYxS7hV0
「ちょっとチクッとするよ?」
「ひ! ひ! 怖い!」
「大丈夫だよ、僕、妙に上手いんだ」
「ウーーーーーッ!!」
全裸でつっ立ったまま左右の乳首とクリトリスに麻酔を打たれてしまった。
自慢する通り、本当に微かな痛みしかなかったが、薬液が染み込むヒリヒリ感が不快だった。
乳首もクリトリスも、蝋死体のように白くなって不気味だ。
けんじさんは太い針を取り出すと無造作に3カ所それぞれを貫通させた。
「キャーーーッ!!」
「痛くないでしょ?」
けんじさんは通した針を抜かずに全部そのままにした。
あたしの大事なところ3カ所に太い針が突き通ってるーー!
「ひいいい!」
「きみに付けるピアスはこれね。円盤をピアスが貫いていて、乳首はもちろん、クリトリスもこれで勃起しっぱなしに固定できるよ」
「いやあああ!」
叫び声も空しく3つのディスク型ピアスを敏感な突起の根元に取り付られてしまった。
クリトリスなんて割れ目に隠れることすらできなくなってしまった。
ただ埋められるのかと思ったらいきなり肉体改造されてしまった。
もう二度と元の体には戻れないんだ、あたし。
334 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/02(木) 01:13:08 ID:CDYxS7hV0
やっとラバースーツだ。
自分自身の手でラバースーツを広げると、その奥の暗闇に自分の人生が吸い込まれてしまったような気分になった。
スプレー状のベビーパウダーのようなものを掛けながら足を差し入れると、足首が多少きついものの、ズブッとつま先まで入った。
反対の足も通し、ラバーの異質な触感に戸惑いながらギチュギチュと腰まで引き上げてゆく。
うわぁ…… たいへんだ……
「あの…… これ、少しきついようなんですけど……」
「ごめんねー、オーダーメイドじゃないから、多少サイズの誤差があるんだよ。もうそれしか残ってないんだ。我慢して?」
「そんな……」
全身キツキツなんて、そのうち鬱血して、どんどん辛くなって、最後には狂っちゃうよ、きっと。
足先の部分はそうでもないけど、ふくらはぎ、ふともも、お尻の部分までパツパツのピチピチだ。
まだ開いたままの前のジッパーから土手のお肉がいやらしくこんもりとはみ出している。
その中心には、ディスクピアスを嵌められてもう二度と引っ込むことのなくなったクリトリスが、まだ麻酔で白くなったままぷっつりと突き出て輝いている。
「さぁ、手を通して」
手にスプレーをかけられ、けんじさんに促されて右手を槍のようにすぼめ、ラバースーツの袖に入れる。
ギチギチと通してゆくとついに広い所へ出た。
が、そこは閉鎖された三角錐の空間だった。
先端にはリングが付いていて自由自在に拘束できるようになっている。
右手が封じられただけで、もう反対の袖に左手を通す作業ができない。
けんじさんに手伝ってもらって、左手も通した。
腕は動かせるのに、自分のことがもう自分ではどうにもできない妙な気分。
もうこの時点で充分絶体絶命なほど自由を奪われているのに、手足が動くだけまだのんきな気分でいた。
340 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/03(金) 02:45:06 ID:Nbt0FbAN0
「まなみちゃんが一生楽しめるように、体調を管理する装置を入れるよ」
「管理って?」
「まなみちゃんだけ、ひろみちゃんやりょうこちゃんと違うんだ。気づいてたろ?」
たしかに、あたし、ピアスまでされちゃった……
「もともとこういうのが好きな子じゃないと、僕のやりたいことには耐えられないからね。真夜中に見た出来事を、危険だと感じつつも翌朝バケツの下を確かめに来ずにいられないような子じゃないと、ね?」
あたしはラバースーツの下で全身総毛立った。
あのときから、あたしの運命って決まってたんだ……
「そうだ…… あの時の女の人は……?」
「解放したよ、もちろん。僕たちは犯罪を犯したいんじゃない。本当に拘束好きの子を見つけたいのと、あんまりその気の無い子でもエッチな気分を盛り上げて拘束の良さを教えたいんだ。でも最初の子は全くダメだったなぁ…… だからすぐ掘り出したのさ」
「あんまりその気の無い子って…… ひろみ達ですか……?」
「そうそう。そして、『本当に拘束好きの子』には、想像を絶する無限の拘束を、ね?」
ドクンと心臓が高鳴った。
「あた……し……?」
「そうだよ」
「ああ」
『想像を絶する無限の拘束』という言葉にめまいを感じ、そしてオマソコがきゅんと締まった。
けんじさんがあたしの背後に回る。
「ちょっとチクッとするよ」
またピアス?
「いやああ!」
でもチクッとしたのはお尻の穴だった。
じんじんと何かが穴の脇に注射されてる……
341 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/03(金) 02:47:28 ID:Nbt0FbAN0
「効くまでに前をやっちゃおう」
けんじさんが前に回り、りょうこの時に見たような、ゴムの土台にローターがいくつか付いた物を見せた。
でも中心に、明らかに異質な棒が突き出てる。
「これがおしっこの穴に入って、中で先端が膨らむんだ。そうするともう抜けなくなるんだよ」
「おしっこの穴って…… いやっ!」
「きつかったら僕につかまっていいから。足をもう少し開いて」
「うう……」
恐ろしくて死にそうなのに、言われるままに足を開いちゃう。
透明ゴムの土台ごとその先端を近づけられ、ひきつりそうな逆流感とともにおしっこ穴の奥まで差し込まれてしまった。
同時にクリトリス近くに2つ、尿道口近くに一つ、オマソコ穴の近くに1つと、合計4こものローターが密着した。
クリトリスはまだ感覚が無く、全体が押し潰されているような感じだけがした。
土台の付け根に注射器で水のようなものを注射された。
「これで膀胱内で先端が膨らんで抜けなくなったよ」
実感は無いけどその内容の恐ろしさに腰が抜けそうだった。
突然、妙な感覚に襲われた。
お尻が熱い!
ヌーッと何かが押し出され、スゴク気持ちよくなった。
同時に臭くなった。
「おっと!」
けんじさんがあたしのお尻にビニール袋をあてがう。
やがてボトリと音がして、体が軽くなった。
「結構溜まってたんだね。肛門が緩んだだけで、軽い腹圧で全部出たみたいだね」
ビニール袋に入っていたのはあたしのウンチだった。
「ひいいいやああああ! なんで? なんでっ?」
脱糞の恥ずかしさで真っ赤になりながら叫んだ。
343 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/03(金) 02:49:31 ID:Nbt0FbAN0
「これはまなみちゃんに限らずどんな人間でも我慢できないから安心して。肛門の括約筋に弛緩薬を打ったんだ。こうすれば痛くなく器具が入るから。で、弛緩薬が切れれば今度は抜こうにも抜けないんだ。麻酔じゃないから知覚は残ってるんで、器具を入れる時すごくきもちいいよ」
お尻に何かあてがわれ、恐怖のために逃げるように腰が突き出る。
トロンとなにかが入り、ズルンと押し込まれた。
気持ちよくウンチだした瞬間の快楽がバリバリと全身に広がる。
「ああん!」
すっごいきもちいい。
でも肛門が開いたままのような気がする。
「極太ってわけじゃないけど、最低これくらいの径が無いとウンチ流れないからね」
言っている意味が良くわからない。
股下でチューブや電線が始末され、お尻の上にあるジッパーを前方向に閉じられて行く。
ジッパーの開いてる今でもすでにきついのに、左右合わされ、キッチリ閉じられ、ラバースーツが本来の圧力に戻ってゆく。
股下のチューブの部分で一度止まり、金具が追加され、そこから更に前に閉じられてゆく。
オマソコのドテのあたりが閉じられると、全身に電気が走った。
「あああッ!?」
ものすごい刺激。
クリトリスの麻酔が切れて、感覚が戻ったようだ。
同時にジンジンと肉を貫かれた痛みも戻ってきた。
乳首もジンジン痛くなってきた。
「もう麻酔が切れたかな? 痛み止め飲んで」
カプセルを飲まされた。
やがてお腹を通り、胸を圧迫しながら、ギッチリ首までジッパーが閉じられると、ただ全身を包まれているだけなのに1秒たりとも平常心でいられない、圧迫の快感に襲われはじめた。
348 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/04(土) 02:54:22 ID:e3obILJC0
「どう?」
「はふっ…… ああ…… あの…… キツキツが……その…… きもちいい……です。 ううーーーっ!!」
全身の圧迫がすごい。
ディスク状のピアスで勃起させられたままのクリトリスと乳首がカチカチに尖ってきたのがわかる。
ひろみやりょうこも、こんな超高圧のラバーのなかに押し込まれてたのかなぁ……
いやちがうよ。
ひろみはわからないけど、りょうこはここまできつくなさそうだった。
こんな…… 身じろぎするだけで肉が絞られそうな圧力なんて…… あたしだけ……
拘束放置なんかバイブでも動かされなければ、ただじっとしてるのと変わらないなんて一瞬思えたけど、とんでもない誤りだった。
ずっとずっと拘束の圧力に火あぶりにされ続けて悶えなければならないんだ。
解放されるまで、ずっと……
「すごいねまなみちゃんは。これを着せられただけでそんなに感じちゃうんだ」
「はふっ、だって、クリとか、乳首とか、こすれて……」
「そんな風に自分でギシギシ動いていたら、ずっと感じっぱなしになっちゃうよ?」
「はううぅ、だああぁってぇぇ…… ラバーが…… きつくて……」
「はいはい、じゃ、動けないように縛っちゃおうね」
「ひいいい! そんな!」
流れから言って縛られるのは当然のことなんだけど、この状態のままさらに自由を奪われたらって思うと、思わず叫んでしまう。
349 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/04(土) 02:55:25 ID:e3obILJC0
けんじさんはラバーの拘束ベルトの塊を持ってきて、ほぐしながらあたしの首から胸へと合わせてていった。
それを背中やサイドの留め金で絞って留める。
首と胸を縛ると、手を背中に回してベルトで留めた。
よくSMとかで見る縛り方を、縄ではなくゴムベルトでやっている感じ。
上半身をギチギチに縛ったら、今度は下半身。
膝の上下と足首を比較的緩く縛られたと思ったら、体を抱えて寝かされ、足は背中方向へ折り曲げられ、足首は手首近くで留められた。
「あのっ……! あたしだけ、こんなっ……? 埋め方違うんですかっ……?」
「うん。そろそろ種明かししようかな。でないと『過程を楽しむ』ことができなくなっちゃうからね」
「えっ?」
すごくひどいことされそうな予感におののいた。
「まなみちゃんはね、あの2人とは違って、もう一生そのままなんだ」
「は?」
『犯罪はしない』って言ったくせに、いきなり何でそんなこと言うの?
「ここにアクリルの円筒ケースがあるんだけど、きみはギチギチに拘束されたまま、このケースで首までアクリル漬けにされるんだ。そして、あの2人の後ろにあるテトラポッドの中に入れられるのさ」
「そんな……」
唇が震えてそれ以上聞き返せなかった。
「あの場所のテトラポッド1基が特製で、上向きに立っている足の中に空間が作ってあるんだ。そこにきみを納めて、ずっとそのまま飼うんだよ。そのために排便・排尿のチューブを付けたろ? 足の一部が機械室になってて、ちゃんと医療用の流動食や水を口へ流し込むしかけがあるんだ」
「……」
何かの夢物語か、全く他人の話を聞いているようだった。
350 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/04(土) 02:56:16 ID:e3obILJC0
「テトラポッドに入れられて…… 飼われる…… って……」
「拘束好きのきみにはたまらないと思うけど?」
突然、カーッと股間が熱くなってきた。
「うーーーーーっ!!」
「ほら、感じてる」
「はふっ! んんん! そんな! 感じてません! ああん!」
「きみみたいな子は出口の見える拘束なんかじゃ満足しないのさ。僕は知ってるよ。もうここで一生が終わるって宣言されると、狂ったように感じることが出来るんだ」
けんじさん頭おかしい、と思いながら、この抑えられない衝動はなんなの?
手足を折りたたまれて転がされたまま、ラバーの圧力に感じて身もだえしているのに、さらに生涯拘束宣言されて股間からどんどんお汁が出てラバーに溜まる。
「うーーーっ!」
「お、イキそう? 自分の口で復唱するとイケるよ、きっと」
「いやぁ! ……う……」
信じられない。
自分で自虐的なセリフを練ってる…… あたし……
もう、快感に負けそう……
「…… あたしは…… 首まで…… アクリル漬けにされて…… 一生…… テトラポッドの中で…… 飼われる…… んですね……?」
「うん」
「うああぁうぅぅーーーーーーウーーーッ!!!」
股の中心からゾクゾクする温かいモノがお腹の中心に向かって昇ってくる感じがして、寒い時のオシッコみたいに全身が小刻みに震えた。
頭の中に明るい光球が現れて、一瞬意識が遠のいた。
信じられない! ホントにイッた! きもちいいいいいよううう!
370 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/05(日) 03:20:35 ID:93/Kp04Y0
「そのまま余韻に浸ってなよ。さっそく準備するから」
けんじさんは直径40cmくらいの透明アクリル製の円盤に透明アクリルの棒が生えたものを持ってきた。
あたしはイッたあと涙が止まらなかった。
「はひっ…… ハヒッ…… グズ、グスッ……」
周期的に股の辺りがきゅーんと締まる感じがして、横倒しにされていても、全身を締め付ける圧力がすごくて、ディスクピアスとラバーの狭間で汗や愛液を潤滑剤にしてヌチヌチ潰されてるクリや乳首を意識しちゃって、たまらなくきつくて、たまらなくきもちいい空間で、感情の昂ぶりを抑えられなくなっていた。
土台が準備できるとけんじさんはあたしを抱え上げ、その土台に生えているアクリル棒に固定した。
あたしは膝を一番下にして手足を背中で折りたたまれたまま、アクリルの土台に立てられた。
けんじさんが美容院で髪の毛をはらうような小さなほうきを持ってきて、あたしの首から下の砂やほこりを払い、ラバースーツにスプレーをかけた。
「透明度が高くて、硬化収縮がほぼゼロで、硬化熱も少ない特殊アクリルだから、ラバースーツの表面まで良く見えるはずだよ。このスプレーでラバーがすごくテカるから、まなみちゃんの締め付けられた体のラインが強調されるよ」
「ハフ…… ハヒ……」
けんじさんが土台ごとあたしを抱えて、アクリルの円筒の中へ入れた。
股からでるチューブ類は背中方向へまとめられた。
今度は透明アクリル円盤の中央に穴の明いたものを持ってきて、目の前で2つに分けた。
半分はただの板で、もう半分にはチューブを繋ぐ口金がいくつも付いていた。
けんじさんはただの板の方をあたしの首の前に、口金付きの方をあたしの首の後ろに嵌めた。
そして細かく位置合わせをすると、前半分を持ち上げ、アクリル円筒の上の縁にボンドにようなものを塗って戻した。
「ハヒヒィィン……」
ボンドが使われたことで、ますます本当に一生固められることが現実に感じられ、同時にまた絶望の快感に襲われて、情けない顔で涙を流すしかできなかった。
371 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/05(日) 03:21:42 ID:93/Kp04Y0
首の後ろの蓋が外され、チューブを嵌める音がする。
やがてまたボンド臭くなって後ろがバタンと閉じられた。
ヒゲの海賊が樽に詰められたおもちゃみたいに、あるいは西太后の映画のように、体をアクリル筒に密閉され、首だけ出たあたし。
このコンパクトな筒があたしの全存在なんだ。
けんじさんはただ生きてるだけのあたしを見て面白いのだろうか。
こうしている間も、全身がギチュギチュときつくて、動けないからだをもぞつかせながら、なんとか治まらないかともがく。
「ハフッ…… ハフッ…… ハァ…… ハァ……」
「うふふふ、イイなぁ……」
もがくあたしを見て喜ぶけんじさん。
そうか、あたし、ただ生かされて、アクリルの中で飼育されるだけじゃないんだ。
その間中ずっとずっと、熱い鉄板の上で踊らされる拷問のように、落ち着く暇もなく悶え続けるんだ。
「…… 出して…… やっぱり出してください……! こんなの耐えられない!」
このまま固められてしまって、本当に抜け出せなくなるのが恐ろしくなって、急に懇願する気になった。
「あは、ちょっときつさを強く感じるサイクルに入っちゃったかな? まなみちゃん、少し気を失うといいよ。つまらない疑問や日常への執着なんて、全部快感が押し流してくれるから」
「え?」
けんじさんがリモコンを操作した。
振動したのはクリトリスより少し膣寄り、尿道に差し込まれたチューブの付け根にあるバイブだ。
「アーーーーッ!!」
まだ傷になっているのでクリトリス直接は赦してもらえたみたいだけど、尿道の振動で小刻みにオシッコしてるようなヘンな感じが続き、ゾクゾクと快感が全身に拡がった。
直接の性器刺激なしでイクことができたあたしでも、快感ポイントの直接攻撃は、やはり何十倍も効く。
「ううーーーーーっ! くっ!」
あっという間に昇り詰め、1回イッた。
372 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/05(日) 03:23:33 ID:93/Kp04Y0
刺激がますます敏感に感じるようになる。
再びパーーーッと明るい波が押し寄せて、まだ絡められてない筒の中で全身をガクガク揺すってまたイッた。
ううーーーッ!!
止まんない!!
イッた波が引く間もなく次の波が来て、だんだん呼吸がおかしくなってきた。
「ハヒッ!! ハヒィィィ!!」
間もなくして、けんじさんの思惑通り、頭に明るい光をいっぱい詰め込んだまま、あたしは気を失った。
「ホフ?」
気づくと様子がずいぶん変わっていた。
まず、ものすごく臭かった。
すさまじいボンドの臭い。
そして、まるで戦闘機のパイロットのような、口と鼻を覆うマスクを嵌められていた。
全身がぽかぽかと温かく、体重が軽くなったように感じる。
ギョッとして辺りを見回すと、場所はさっきと変わっていなくて、あたしが入れられているアクリルの筒が、万力のような形をした鉄枠のようなもので押さえられていた。
「お?気がついた? 過程萌えといっていた僕がなんで失神するほどイカせたままにしたかわかる?」
「ムフムフウ……」
「おっともうマスクはいらないな」
口のマスクを外してくれた。
「なぜ…… ですか……?」
「気持ちよくイッてるあいだいにもう後戻りできないところまで来ちゃった、と知った時のきみの顔が見たかったからさ」
「え?」
「フフ、もうアクリル注ぎ終わってるんだ。もっとも透明度が高いので、固まるまでに丸一日かかるけどね」
全身の毛がまた、ラバーの下で総毛立った。
「い、いやーーーーーーッ!! んんーーーーーッッ!!」
体を包む温かな流体が、そのまま極厚の脱げない拘束衣になるんだということを実感し、絶望の悲鳴を上げながら、それでもはしたなくまたイッた。
385 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/06(月) 00:40:04 ID:CjOKjABT0
ああ……
とうとうアクリル漬けにされちゃった。
まだ固まっていないので少しは動けるけど、呼吸する時の胸周りの抵抗がだんだん強くなる。
固まる直前にちゃんと呼吸するスペースを確保していないと、マジで死んじゃうよ。
言葉で脅されたり、言葉で煽られたりするのと、現実にその中に入れられてしまうのは全然違う。
体に掛かる液状のアクリルの重さによる苦しさや、ジッパーの継ぎ目から染みこむアクリル液が皮膚にチリチリと刺激を与える痛痒さなんかは、本当にやられてみないとわからない。
自分が生首だけになった惨めさ。
首以下の感覚がしだいにどうでもよくなってくる恐怖。
でもそれは運動系の感覚であって、手足のジンジンする痺れや、どうにも逃れられない絶望的なきつさは、1秒も休むまもなくあたしを苦しめる。
唯一の救いはそれらを快感に転化することだけ……
「あとは固まるのを待つだけだから、設置場所に移動しようか」
砂の上を移動できるキャタピラ付きの電動台車に乗せられ、小屋から出された。
けんじさんが周囲をはばからずあたしのことを引っ張り出したので、周りにバレるかと心配したけど、国道を通る車さえまばらな深夜のようで、遠くの街灯と空の星以外、手近な部分は真っ暗だった。
それでも一応ビニールシートを被せられた。
386 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/06(月) 00:41:00 ID:CjOKjABT0
低いモーター音とビニールシートが風ではためく音はいずれも波の音に消されて、あたしとけんじさん以外の耳には届かないだろう。
しばらく移動したら台車が止まった。
ビニールシートを外されると、目の前に星明かりに映るテトラポッドの影が見えた。
暗くてはっきりとは見えないが、けんじさんがコンクリートにしか見えない表面の一部を押すと、ハンドルが飛び出てきて、そこを掴んで持ち上げると、テトラポッドの背面が縦に外れた。
非常に重そうにそれを外し、そばに置き、内部を操作すると暗い明かりが点いた。
中にはあたしが納められると思われる縦の空間があり、その左右には、拡がった脚の部分に機械類が組み込まれている機械の一部が見えて、何本かのチューブが出ていた。
高さ1.4mほどのテトラポッドは、外見とは裏腹に、その内部はほとんどが空間になっていて色々なものがぎっしり詰まっていた。
けんじさんはあたしを鉄のクランプがついたまま内部に押し込んだ。
あたしはちょうど、テトラポッドの天に向かって立っている脚の内部に治まり、狭くすぼまっている部分に頭が来る。
押し込まれて気づくと、正面に液晶画面のようなガラス面がある。
ぴったりと顔の正面に来るので覗いて見たら、星明かりに暗く海が見えた。
「テトラポッドが1基100万、改造やら設置で100万、まぁこれで200万だけど、それでもよしおの腕時計より安いからね。そののぞき窓、いいでしょ? ここで飼われていてもとりあず退屈はしないよね。覗く暇があるかどうかはわからないけど。それ、海側から見るとテトラポッドの四角い切り欠きに見えるんだ。その奥に厚さ3cmの防弾ガラスにハーフミラー処理したものを嵌めてあるから、お子ちゃまが石を投げ込んだってびくともしないし、外からは覗けないよ」
387 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/06(月) 00:42:10 ID:CjOKjABT0
「あの…… 今、これで閉められて…… あと、ずっと…… なんですか……?」
「とんでもない! まなみちゃん、まだ顔が自由でしょ? りょうこちゃんが息が苦しくてハフハフしてるの見てコーフンしてた人が、これで満足だとは思えないけど?」
「はううぅぅん……! い、いやっ、そんな話、もうっ……」
「まずはまだ自由にしゃべれるうちに排泄装置のチェックとかしないとね」
けんじさんはあたしの背後でチューブをガチャガチャと接続した。
「ローターはオマソコ中心でランダムにしておくから、楽しんでね」
内部の照明が消され、背後でゴトゴトと音がして、背面のパネルが閉まった。
自分一人になって落ち着く間もなく、オマソコのローターが緩く振動し始めてすごく気持ちよくなった。
しだいにアクリルが固まって締めつけてくるのを感じながら、真っ暗なテトラポッドの内部で喘ぎ声を上げ始めた。
「ふあっ! ふあっ! きもちいい…… もう少し強くなんないかな…… う…… 来た…… イイ イ! ア!」
「はぁっ、はぁっ、んんんん、また…… ん…… まただよ…… あーーーっ!そっちキツイ! そっちいらない! オシッコ穴いやぁ! あうっっ! あうっっ! くうううううぅぅぅん! ハァ、ハァ……」
誰も見ていないので、好き勝手に声を出してよがってしまう。
なんかお口が寂しいよ……
ベロで唇を舐めると、なんだか物欲しげに舌なめずりしてるみたいに思えた。
「けんじさん…… けんじさん…… あああ、 あああああ、 けんじさぁぁん!」
べつにチソポ咥えたいとかいう具体的なイメージではなく、何となく名前を呼んでしまった。
『呼んだ?』
突然、インターホンのような声。
「キャアアアアアア!! いや! なに?! ひっどーい! 聞いてたんですか?!」
『そりゃ一応モニターするさ。死なれちゃ困るからね』
あたしは顔が燃え尽きるのではないかというほど赤面し、恥ずかしくて死にそうだった。
「もうしらないっ! 絶対聞かせな……ああン! 聞かせないからっ! くうぅっ!」
目の前の小窓から明るい日が差し込むまで、声を押し殺しつつ朦朧と快感の中に浸っていた。
404 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/07(火) 02:33:31 ID:v54DBFOM0
意識がはっきりしてきたら、もうローターはあまり動いていなかった。
目の前の小窓からは明るい外の景色が覗けた。
視界の手前の左右にバケツが見えた。
一つのバケツからはまだ髪の毛がはみ出ている。
ああ、ひろみもりょうこもまだそのままなんだ……
仲良し3人組で海へ来たはずなのに、こんな形で二度と会えなくなるなんて……
小窓から差し込む光で、あたしの収められた空間も照らされ、今の自分がどんな状態か見ることが出来た。
鋼鉄のクランプが噛まされたアクリルの円筒は、あたしの体を収めるだけのぴったりしたサイズで、膝立ちの人間の体ってこんなにコンパクトなのか、と改めて思う。
詰め込まれる時はあまり意識しなかったけど、背中に着くように伸ばされた足の甲が意外にきつい。
顎を引いて下を見ると、アクリルの円筒と中の液体の境界はほとんどわからなくなっていて、透明度の高いアクリルの塊の中に、あたしの黒いラバーの体が見えた。
薄明かりの中に表面の艶がなまめかしくて自分でドキドキしてしまった。
突き出た胸の先端がピアスで尖った乳首の形のままに隆起しているのが見える。
まだピアスの傷は癒えていないので、痛み止めを飲まされているとはいえ、意識すると軽い痛みを感じる。
405 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/07(火) 02:34:09 ID:v54DBFOM0
目の前で動きがあった。
ひろみの居た場所に、捻って畳む方式の簡易テントが広げられ、ひろみのバケツにすっぽりと被せられた。
けんじさんとよしおさんがテントを支え、まなぶさんが中に入った。
しばらく中でゴソゴソ動いていたが、やがてひろみが抱えられて出てきた。
テントがどけられると、今までひろみが埋められていた場所の少し先にビニールシートとタオルが敷いてあり、そこにひろみが寝かされていた。
「ひろみーーーっ!」
あたしは自分の立場も忘れて、閉鎖された空間で叫んだ。
ひろみはぐったりしている様子だったが、ちゃんと水着を着ていて、深い呼吸を繰り返しているようだった。
まなぶさんが上から覗き込むと、ややあってからひろみが手を伸ばし、まなぶさんの頭を抱いた。
キス…… してるんだ……
ひろみが無事でホッとしたような、
なんか、うまくいってて、うらやましいような、
あたしだけもう仲間に入れなくて、さびしいような、
そんな、今となっては無駄な感情が沸き起こって、少し涙が出た。
りょうこはまだ掘り出されないようだ。
大丈夫かな……
406 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/07(火) 02:35:27 ID:v54DBFOM0
突然、お尻に冷たい液が流れ込んで来た。
「わああああ」
経験したことのない違和感に声を上げたが、注入が終わってから、それがお浣腸だとわかった。
下腹部がゴロゴロとうなり、体の外どころか、体の中までも圧力を高められてしまう。
もう限界の苦しさがしばらく続いたあと、カチッという音がして圧力が下がった。
ドロドロした流体が下っ腹から引き抜かれて行く。
そして、こんどは刺激のない液が入ってきて、しばらくしてから抜けた。
溜まってたオシッコも、いつのまにか抜けていた。
これが…… 排泄…… あたしの…… これからずっと、一生の……
機械みたいな、排泄……
今度は筋肉があちこち勝手に収縮した。
電気を通すゴムでも仕込んであるかのように、特に手足の筋肉が、まるで通販の宣伝に出てくる機械のように、勝手にピクピク震える。
それが終わると、今度はラバースーツと皮膚の間に水が流れ込んできた。
袖を勢いよく水が駆け抜け、肩や首の下まで薄い水の膜で満たされ、つま先から吸い出された。
今はまだアクリルが柔らかいので、何回か水が灌流する間に、体をモゾモゾ動かしていると、隅々まで水で流すことができた。
ああああでもピアスの傷が染みるよー~~!
吸い出しが止まり、流入が増えると、ラバースーツ全体が一旦膨らみ、僅かだけど皮膚から離れて余裕が出来た。
水の次は空気で同じように膨らみ、しばらくそのままになってから、空気が抜けた。
水が引くときと空気が抜ける時の、一旦離れたラバーが再度密着するときの、クリトリスの気持ちよさったら……
ラバーに閉じこめられたままだというのに、妙に全身サッパリしてしまった。
413 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/08(水) 03:15:13 ID:cwu6IuFC0
洗浄?のような動作が終わると、またもとの状態に戻って、全身をくまなく締めつけるきつさが戻って来た。
はふっ……
はふっ……
ううううう、なんだかリセットされた感じがする。
混沌として、朦朧として、拘束感が疲弊してきても、これをやられると一気に拘束初日にもどされてしまう。
それって……
いつまでもこの拘束感をリフレッシュして味合わされるてこと?
そう気づいたとたん、無限に長い暦の初日からまったく時間が進まないという感覚の恐怖が襲ってきて、また本当に脱出したくなった。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ほかのことならなんでもしますから、このアクリルから出してください……」
小声で哀願してみる。
インターホンの返事は無い。
ギシギシと体を揺すると、いよいよアクリルが固まってきたようで、ますます動きにくくなってきた。
うう……
あたし、本当に、本当にアクリル漬けなんだ……
夢じゃないんだ。
この手足の軋みも、これからずっと続く現実なんだ。
ドロッ、と体の奥の奥が潤んだ。
また、エッチな気分の始まりだ。
本当に情けないと思うけど、拘束されていることを実感するとメロメロにエッチな気分になってしまう。
けんじさんたちに捕まって、あたしの正体が変態マゾだって暴かれてしまった。
わずか1日の間に、ひろみやりょうこともども調教されて、ひどいことされるのが好きな子にされてしまった。
414 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/08(水) 03:16:09 ID:cwu6IuFC0
密閉された空間の中で、勝手に興奮しながら時間を過ごす。
自分が興奮してハァハァ言う声が、内部に響いて、自分の耳に戻る。
目の前の小窓から様子を見ていると、ひろみはずいぶん回復したようで、立ち上がってまなぶさんとどこかへ行った。
食事かな?
またしばらく過ごしていると、こんどはけんじさんとよしおさんでりょうこを掘り出した。
りょうこもしばらくぐったりしていたが、さすが体力あるだけにひろみより早く回復して、よしおさんとどこかへ行った。
目の前にはさんざん堀り荒らされた砂と、2つのバケツ、2脚の折りたたみ椅子が残った。
荒らされて湿った面が出ていた砂地も、あたしが見ている目の前で、だんだんと乾いて他の砂地と同化していった。
随分時間が経ったけど、あたしは放置されたまま。
目の前から関係者が全員居なくなったのは真剣に寂しい。
しばらくボーッとしていたら、背中の方で音がして、ついに蓋が開いた。
「まなみちゃーん、元気ー? お、機械は正常に動いてるね。そろそろ完全に硬化するころだと思うから、仕上げをしに来たよ」
「ああ…… あたし……」
「ずっと興奮してるの? アクリルで固められて」
悔しいけど、正面の小窓の方を向いたまま、首を縦に振った。
「ふふ、さすがだね。さて、一度ひっくり返すよ」
「え?」
後ろから何かに支えられて、真後ろに引き抜かれ、そのままぐわーんと天地逆になった。
「わーーーッ! 何? 何?」
髪の毛が全部逆立って垂れた。
415 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/08(水) 03:16:54 ID:cwu6IuFC0
上下逆の世界で見えたものは、テトラポッドの後ろに設置された簡易テントと、キャタピラ付きの台車にごついアームのついたもの。
そのアームに支えられて、あたしは逆さまにされている。
しばらくすると、最初に通されたアクリルの支柱に沿って、体がじわーっと上がってきた。
つまり固まりかけのアクリルの中で、あたしは地面方向に落ちはじめた。
わずが数センチだけど、この流体内で移動した。
「起こすよ」
今度は元に戻された。
「わあああ」
頭にのぼっていた血が下がって、クラクラする。
元に戻されたことで、また流体内でゆっくりと体が移動しはじめた。
逆さまの時はわかりにくかったけど、起こされると自分がふわーっと液の中に浮いている感じがする。
これがまた数センチで元の状態になるはず。
いったい何の意味があるのかと思っていたら、突然青白いライトを背後から浴びせられた。
「……? ……あっ…… あ!」
「どう? 完全に固まってきたろ? 少し深呼吸して、胸のスペースを確保するといいよ」
急に全身を包む感じが、容赦の無い固さになってきて、焦って深呼吸した。
ふわっと液体の中に浮いたままの状態のまま、本当に固められた。
「もうこれはいらないね」
けんじさんはかなり手間取りながら鋼鉄のクランプを全部はずした。
自分の目で自分を見ると、まるでオブジェのように、透明で単調なアクリルの塊のなかに、本当に容赦ない固さで自分の体が固められていた。
「さて、お待ちかねのマスクを被せようか」
「は? はふっ……!!」
少しまったりとした準備段階から、いきなり本責めへ移行することを宣言されて、あたしは一気に緊張と興奮の中に落ちた。
425 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/09(木) 10:44:52 ID:6rPybxjF0
鋼鉄のクランプを外されたアクリル筒は、中華料理の回転台のようなものが下に敷いてあるらしく、けんじさんが手で回すと、チューブを引きずりながらではあるけど、簡単に斜め後ろを向いた。
けんじさんがあたしの正面に来る。
「あ…… あ…… あ……」
「呼吸を奪われるのが怖い?」
コクリと頷く。
「でも、きもちいいだろ?」
「わ…… わかりません」
すでに呼吸が荒くなっているあたし。
「まなみちゃんは入院して大きな手術を受けたことあるかい?」
「ありません」
「要は手術の時のガス麻酔と同じなんだけど、病気でもないのにこれをされると、結構クルよ」
手術用と聞いて真剣に怖くなった。
そうだった……
けんじさんたちは本物の医療機器も手に入れることができるんだ……
「い、いやっ……」
けんじさんはビニール包みをバリッと破り、中からゴムチューブを取り出した。
「はい、あーんして」
「いやあ……」
「その、なにもかも諦めた表情がそそるねぇ…… あ、そのまま…… よっと」
チューブを口に押し込まれた。
「オエエエエエエ!!」
のどの奥を突かれて吐きそうになった。
その後、のどに焼きいもが詰まった時のような苦しさがあり、それこそドンドンと胸を叩きたいが、できない。
やがて苦しい部分が下に移動し、ストンと抜けた。
ゴクッ、ゴクッと飲み込む反射をしても、口からのどを貫くゴムチューブを飲み切ることなどできない。
本来なら塊として食道に落ちるはずのものが、永遠にその場を占領しているのだから。
426 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/09(木) 10:45:58 ID:6rPybxjF0
けんじさんがまたバリッと包みを破り、中から別なチューブを出した。
先にドロリとしたものがついている。
それを事もなげにあたしの口に突っ込もうとするので真剣に怖くなって叫んだ。
「んーーーーっ!!」
「あ、これ? これはね、声帯を麻痺させて開きっぱなしにする麻酔と局所用の筋弛緩薬。これがないと声帯痛めちゃうからね。ちょっと苦しいけど我慢してよ」
「ん”ーーーーーッッ!!」
のどをそのままそのドロリとした粘液で塞がれそうな気がして、真剣に暴れた ……アクリルの中で ……数ミリほど。
「ゴフーッ!」
「ああ、吸っちゃだめだ、ゆっくり吐いて」
涙を散らしながら顔を振るけど、もっと間違った所へ管が入るのが怖くて、振りほどくほどは動かせない。
「心配しなくても、喉には穴は2コしかないから。食道に先にチューブ入れてるから、あとは気道の方にしか入らないんだよ。先に気道にだけチューブ入れるんなら、特別な道具とコツがいるんだけどね」
「ヒューーッ! ケフ、ケフ、ケフ」
「そうそう、とりあえず呼吸はできるでしょ。ここで1分くらい待つよ。声帯に当たってるからね」
「ヒューーッ?」
あたしボロボロ泣いてるんだけど、けんじさんは気にも留めない様子。
「もういいかなー?」
グッとチューブを押されると、首の奥がチリッとして、チューブが進んだ。
「シューーーッ」
「お、通った、通った。このくらいで気管支かな? むせない? 平気?」
「ゴポッ。シューーッ」
「これでバルーン膨らませて留めちゃうからね」
けんじさんは2つのチューブそれぞれについている、枝分かれした細いチューブに、注射器のようなものを刺すと、何かを注入した。
「シュ? シューーーーッ!! シューーーーッ?! シューーーーッ!!」
あたし、悲鳴あげてるのにシューにしかなんない!!
「シューーーーッ!!シューーーーッ!!シューーーーッ!!シューーーーッ!!シューーーーッ!!」
絶叫してあばれてるのあたし! 頭しか動かないよ! いやっ! しんじゃう! ころされる!
427 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/09(木) 10:47:01 ID:6rPybxjF0
10分くらい頭振って暴れてた。
涙も枯れてきて、頭がぐったりしたところで、けんじさんがU字型のゴムのくさびみたいなものを持ってきて、そのU字の溝にボンドみたいなものを流した。
それを諦めて脱力しているあたしの歯に合わせ、口の形に明いている穴にチューブを2本通し、あたしの口の中に押し込んだ。
ボンド臭い匂いはあまりしないが、上下の歯ごと、歯茎まで粘土のような物の中に埋まり、すぐに固まってきた。
「シューーッ!!」
絶叫し疲れているのに、まだ恐怖に声が出た。
普段当たり前に使っている体の一部を、次々に封じられるとこんなに怖いんだ。
拘束大好きだってすでに自分で認識してるけど、それでも恐怖のどん底に堕とされて、だた力なく、されるに任せるしかできなかった。
けんじさんがゴムのマスクをだしてきても、もうあまり驚かなかった。
タイプはひろみやりょうこがされたのと同じタイプ。
でもあたしは口を開けっ放しにされているので、口の開いているタイプだった。
「あーあ、せっかくの美人が台無しだぜ」
ゴムで包んでしまうくせに、と思ったけど、反論する言葉も奪われ、そんな元気もない。
顔を濡れタオルで丁寧に拭われ、マスクを被らされた。
呼吸と食事の自由を奪われ、とうとう表情の自由も奪われるんだ。
虚ろな目でけんじさんを見つめ、アクリルの奥の奥でドロリとはしたない粘液を漏らした。
435 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/10(金) 04:07:34 ID:w+CJnn1e0
被らされたマスクはまだ緩く、後ろのジッパーを閉めないとぴっちりとは合わない。
けんじさんの手が後頭部で丁寧に髪の毛の始末をしてくれてるのがきもちいいけど、その髪の毛もゴムの中にしまわれ、あたしの存在がどんどん消えてゆく。
頭頂部からジジジと目の荒いジッパーが閉まる響きがあって、やがてそれがうなじまで降りた。
「シューシュー」
荒い息が、目の前のチューブの切れ端から聞こえる。
けんじさんがニヤッと笑ってその端を指でつまむ。
超マジでギョッとするあたし。
たった指のひとつまみで、呼気も吸気も完全停止。
肺の中身の空気のぶんだけ、わずかに胸が動かせるけど、横隔膜の動きがほとんど止まるほどの呼吸拘束の凄まじさ。
ひどい仕打ちを受け入れる心構えがあっても、本能的な反応として体が暴れるのを抑えることができない。
浜辺の暑さも手伝って、ラバーマスクの下のあたしの顔にはみるみる血が昇り、拍動で頭がズキズキするほど圧力が高まった。
体がガクガクしてるのに、それはアクリルに封じられていて外からはわからない。
首から上の小刻みな震えと、もがき逃げたい気分を抑え込みながらけんじさんを見つめると、ほんとにもう死ぬかもって瞬間がやってきた。
痙攣が脱力に変わる。
ラバーマスクに明いた目の穴から、辛うじて主張できるあたしの目の表情と眉の表情。
それを見た瞬間、けんじさんが驚愕の表情になり、チューブから手を離した。
「ヒュ、ピイイーーーーーッ! ピューーーーーーッ!」
細いチューブから、死物狂いで呼吸する。
「まなみちゃん、最高の表情だよ。たまらないよ」
けんじさんは、あたしの臨死絶望の脱力した顔に興奮してしまったようだった。
水着を下すと赤黒いモノを出してしごきはじめた。
436 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/10(金) 04:17:04 ID:w+CJnn1e0
ストックホルム症候群といわれるかもしれないけど、あたしはけんじさんのことがなんとなく好きになっていた。
すでにけんじさんなしでは生きられない体にされてしまっているのに、今更だけど。
けんじさんのチソポ見て、口で咥えることもアソコで受け入れることもできない自分が悔しくて、涙が出た。
けんじさんは注射器の筒のようなものにびゅるびゅると射精すると、内筒を入れて、それをあたしの口から出ているチューブに繋ぎ、ゆっくりと押した。
あ……
すごく不思議な感じ……
男性経験なんて無いあたしが、セッ○スしてる気分になった……
味も匂いも感覚も無いけど、確かにそれがあたしの胃に流れ込んで来た時、あたしは幸せな気分になって軽くイッた。
不思議な感覚に酔っていると、ベースとなる全頭マスクに、顔を覆うオプションの部厚いゴムマスクが被せられ、ジッパーが閉じられた。
左右の目の部分にはガラス窓がはめ込まれていて、ちゃんと外が見えるけど、もう表情を読み取ってもらえるチャンスも無くなった。
ガスマスクの口部分は、りょうこたちのような長い蛇腹のチューブではなく、単にあたしの胃や肺へのチューブを通す穴があるだけだった。
もう、けんじさんが何をしようとしているのか見えない。
シュコシュコと音がして、ガスマスクの内面が膨らんで来た。
ひいいーーー!
顔が潰されるー!
耳周りも圧迫されて音が聞こえにくくなった。
顔が圧迫されると、まるで深海に沈められたように、現実離れした気分になる。
もう、本当に、このままみたいだ、あたし。
目の前でけんじさんが手を振っている。
あたしの膨らんだ頭をイイコイイコしてる。
やがて胃と肺のチューブの先がどこだかに繋がれた。
「シューーーーッ」
「シューーーーッ」
抵抗はあるけど、そんなに苦しくない。
でも、これでエッチな刺激を与えられたら…… 絶対酸素が足りなくなるよ。
437 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/10(金) 04:23:09 ID:w+CJnn1e0
「やっと準備が全部整ったね。 まなみちゃんは、これからずっと、拘束と被虐と絶望の快感の中で暮らすんだ。さあ、ローターを全部回すよ。ピクリとも動けない無抵抗の中で、激しい性刺激の海に沈んでね」
籠もった音響の中で、激しいモーター音が聞こえてきて、すぐに性器周りが熱くなった。
「シューーーッ!!」
「シューーーッ!!」
つま先から頭のてっぺんまで全く身動き出来ない中での凄まじいローターの性快感。
ビチビチに跳ね回ってもおかしくない状態を、ガッチリと固められた中で過ごす超圧力。
「シューーーッ!!」
「シューーーッ!!」
酸素が全然足りない!
マスクの中の顔が熱い。
意識が快感で支配され、本当に朦朧としてきた。
「じゃあね。永久に楽しんでね。メンテナンスに来られるかどうかもわからないから。ごめん」
アクリル筒ごと、ぐるりと正面向けられ、また正面の小窓が見えるだけとなった。
背後で蓋が閉まる音がする。
顔まで完璧に拘束され、排泄から呼吸まですべての自由を奪われ、本当に放置されるあたし。
ざっきからのローター快感が積み上がってきて、最高の絶頂に達しようとしている。
その時、視界に割り込んで来たもの。
それは透明なドロリとした液体だった。
猛烈な快感と呼吸制限で朦朧とした頭で、僅かな手がかりを元に何が起きてるのか考えた。
液体はあたしの閉じこめられてる空間にドロドロと溜まり、とうとう空間全部に満たされた。
まだ残されていた嗅覚に、その臭いが感じられたとき、あたしは真剣に心臓が止まるとこだった。
追加のアクリルだ!
あたし、本当にテトラポッドと一体にされちゃった!!
い、いやっ! だけど、きぃいいいもちぃいいいいいい!!!!! ガクガクガク!
ひょっとしたら何らかの形で解放されるかもしれない、という一縷の望みは絶たれ、透明な固体の水底で、いままで経験したことのない超絶頂を迎えた。
444 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/10(金) 09:06:19 ID:w+CJnn1e0
===
一日、一日と快感の中で過ぎて行く。
正面の窓から、いろんな物を見た。
……
正面に簡易テントが立てられ、こちら向きに入り口が設置された。
『ごはん』
と書かれた紙きれを見せられ、中でけんじさんたちがオ○ニーして出した精液を注射筒に入れるところを見せられた。
しばらくすると胃が膨らむ。
本当に精液を胃に注がれてるらしかった。
他の時にも胃が膨らむので、ちゃんと栄養もくれてるらしかったけど。
……
ひろみとりょうこが、普通の洋服を着て目の前に現れた。
『ごめんね』
『がんばってね』
と書いた紙を見せた。
2人は家に帰ったらしかった。
それを羨んだり、アクリル漬けの自分を嘆くヒマなんて、あたしには無かった。
……
けんじさんは毎日来る。
毎日飲まされるけんじさんの精液で、全身のタンパク質が精液に置き換わったような気分になった。
……
445 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/10(金) 09:07:31 ID:w+CJnn1e0
一日、一日と快感の中で過ぎて行く。
ちゃんと全身のメンテナンスは働いていて、ラバースーツ内の洗浄も定期的に行われている。
生理になったような時もあったが、強引に洗浄されてしまったようだ。
全身が一度、血糊漬けになったなんて、想像したくないけど。
……
しばらく経ったある日、けんじさんたちがまた正面にテントを建てた。
テントの中には……
朦朧としている気分すら醒めるモノが……
ひろみ!! アクリル漬けになったひろみが!!
ひろみはあたしと同じように体をアクリルで固められ、顔だけがそのままだった。
やがて目の前の砂が掘られ、アクリルで固められた体の部分だけが埋められた。
そしてまたバケツ。ガスマスクはされていなかった。
その光景を見ただけで気持ちよくイケた。
……
りょうこが水着姿で現れた。
あたしが着けられた首輪と同じ物を首に嵌められ、おまけに左右の手足にも嵌められていた。
447 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/10(金) 09:11:07 ID:w+CJnn1e0
一日、一日と快感の中で過ぎて行く。
ひろみが水着で現れた。
あれ? アクリルは?
あれは外見そっくりのアクリルケースだったのかも。
……
やがて夏休みも終わり、5人はたまにしか来なくなった。
ひろみやりょうこは、それぞれまなぶさんやよしおさんとうまくやっているようだ。
けんじさんは、あたしに全く飽きていないようだった。
本当にこんな全身拘束されてる子が好きなんだな、と思った。見えもしないくせに。
途中、他の子の姿が見えたこともあって、死ぬほどショックだったけど、いつのまにか居なくなった。
結局けんじさんの要求する拘束についてこられなかったのだろう。当分安心。
……
たまにだけど、未だに、ちゃんとみんなあたしのところに来てくれる。
もうほんと、ずっとこのままでいいよ。
…… ……
「シューーッ! シューーーッ!」
あたしはテトラポッドの中で生きてます。
この世の誰よりも、気持ちよく。
どこかの海の国道沿い、先端に切り欠きのある妙なテトラポッドを見つけたら、その前で何か面白いことしてください。
海だけ見てるのも少し飽きて来たから。
あ、でもイッてる最中なら、見てないかもしれないので、ごめんなさい。
【おわり】
448 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/10(金) 09:21:26 ID:w+CJnn1e0
毎日行き当たりばったりで書きましたので、とりとめもない内容ですが、
お楽しみいただけたなら幸いです。
御④感謝します。
449 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/10(金) 09:29:05 ID:QWtY2OgQO
gj!お疲れ様でした。
450 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/10(金) 09:30:05 ID:oE924uB/0
つ④
お疲れ様でした!
完全拘束ENDでしたか…
すごく良かったです。ありがとうございました(_ _)
451 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/10(金) 09:48:45 ID:Olsxty520
>>448
お疲れ様でした。
大変読みごたえのある作品で、毎日楽しみにしてました。
一応?ハッピーエンドでホッとしました。
またこのスレで貴方の作品が読める日が来るのを楽しみにしてます。
無粋な事を聞くようですが、タイトルを付けるとしたら
どんな感じになりますかね?
もし新作が発表された時に「○○○の作者」といえば
判る様にしたらいいかな?と思いました。
452 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/10(金) 09:53:01 ID:w+CJnn1e0
>451
タイトルは最初からあったのに付けるの忘れて投稿し続けていました。
実はタイトル「テトラポッド」です。
タイトル付けた時はまさかこんな展(ry
454 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2007/08/10(金) 11:55:18 ID:7JhjgnBg0
乙でした!
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/feti/1173595719/
- テーマ:SM・拷問・調教・凌辱
- ジャンル:アダルト
- カテゴリ:調教・SM・拘束の体験談
- CM:0