【拘束フェチ小説】ワイルド7 、バイク騎士事件
- 2016/03/25
- 22:50
109 : 望月先生、ごめんなさい許して[sage] 2006/08/14(月) 11:25:18 ID:yg40iJco0
冷水でグショグショになったワンピースを、豊満な若い肉体に貼り付かせたまま、イコは気を失いかけていた。
(このくらいで負けるものか……)
と心では思っていても、なすすべもなく床にペタンと着いたお尻からは、下にたまった冷水がショーツの中まで浸透し、イコの体の深部まで凍らせていく。
イコの両腕は、悪党どもの手で、シャワー室の水道口の金具に手錠でしっかりと拘束され、逃げられないようにされている。
(このままだと、凍え死んじゃうわ、飛葉ちゃん助けて……)
「わりと強情な女だな。これ以上、氷のはいった水につけると死んでしまうぞ」
と、イコを拷問にかけていた悪党たちのリーダーらしきマネージャーと呼ばれているやせたカマキリのような男が言った。
「おい、これを着せてやれ」
シャワー室のドアを、開けて、ハゲ頭にビンぶち眼鏡、歯並びの悪い中年男が、何かをかかえて持って入ってきた。
遠井弁護士だ。
(飛葉ちゃんと敵対している悪漢のボスだわ。)
「遠井弁護士に気をつけろ……」八百の言葉を飛葉に伝えるために、イコはここまで来たものの、ひょんないきちがいから飛葉と敵対している悪漢の遠井に捕らえられ、過酷な拷問にさらされることになってしまったのだ。
「えー、遠井さんは女の子には優しいな」
手下とおぼしきとんまな顔をしたボクサー風の格好をした悪党が言う。
先ほどから、マネージャの指示に唯々として従い、下卑たニタニタ笑いをしながら、イコに氷水をバケツで掛けていた男だ。
「何も判ってないな、この豹の皮を被せることは、何よりも凄まじい残酷な拷問になるんだ」
イコは冷水でぐっしょりと濡れた頭髪がはりついた顔をあげ、そう話す遠井の手の中を見た。
そこには、牙を向いた豹の頭部とぺちゃんこになった黒い斑点のある胴体があった。どうやら豹の毛皮で作られた精巧な着ぐるみらしい。
110 : 望月先生、ごめんなさい許して[sage] 2006/08/14(月) 11:27:25 ID:yg40iJco0
「へえ、そんな、もんですかね……」
「さあ、早く着替えさせてやれ」
「そうなれば、さあ着替えましょうね」
ボクサーは、イコの胸元に手をかけると、ワンピースを乱暴に引き裂いた。
ブラがはだけて、童顔のイコにはやや不似合いな豊満な乳房が露わになる。
「イヤーッ、やめて、おねがい、一人で着替えさせて」
イコは最後の力を振り絞るように、泣き叫んだ。
「そうは、いくかい。お楽しみはこれからだ。へッへッへッ」
ビリビリッ
今度は、ボクサーショーツを引き裂かれ尻を剥き出しにされたのはボクサーのほうだった。
「ばかもんッ」
遠井弁護士がいきなりボクサーショーツを引っ張り、叱責する。ボクサーはずり落ちるボクサーショーツを押さえて立ちすくんだ。
「彼女の言うのも、もっともだ、一人で着替えさせてやれ」
「でも……」
「でもじゃない、拷問というのはな、じわりじわりとやったほうが楽しいだろう。ヒヒヒヒッ」
どうやら遠井は親切心からそういっているわけではなさそうだ。ビン底眼鏡の奥の細い目はけしからん光をたたえ、冷水に濡れて透けた洋服を、ぴったりと貼り付かせたイコの姿態を舐めるように眺め回している。
ボクサーは、あきらめたように、シャワー室の水道口にかけたイコの手錠を外した。
「ううっ」
力つきたイコは、シャワー室の床に手をついてうずくまってしまった。
「15分後に、もう一度来るからな、それまでに、これにちゃんと着替えておけよ。逃げようとしても無理だぞ。窓には鉄格子がはまっているし、ドアの外には見張りが立っているからな。下着まで、全部、脱いでこれに着替えるんだぞ。いいな」
遠井は、シャワー室の濡れてない床に、そっと豹の着ぐるみを置くと、手下を連れて出ていった。
111 : 望月先生、ごめんなさい許して[sage] 2006/08/14(月) 11:32:56 ID:yg40iJco0
「飛葉ちゃん……」
イコはつぶやいた。
(飛葉ちゃんや、両国さんたちがきっと助けにきてくれる。うん、きっと来てくれるわ……それまでの辛抱よ)
イコは、気丈にそう自分に言い聞かすものの、冷たいシャワー室の中に取り残され、奥歯をガチガチいわせながら震えているしかなかった。
(このままでは、凍えてしまうわ)
イコはしぶしぶ、痺れた手で、ぼろ雑巾のようになったワンピースを脱いだ。少し思案したが、ついでにブラとショーツも脱いで全裸になり、まだ10代後半の幼さが残る姿態を露わにした。
どちらにしても濡れた下着が敏感な部分にまとわりつく不快感がたまらなかったからだ。
年齢のわりに大降りな乳房の先端がまだ寒さで震えている。
イコは、遠井が残していった豹の着ぐるみと手にとると、ためすがえす、それを調べてみた。
それは本物の豹の毛皮をまるごと使って作られた精巧なものだった。ウラにはウレタンスポンジみたいなもので裏打ちされ、体にぴったりとフイットするようになっているらしい。
腹から胸元にかけてファスナーが着いていて、そこから全身を滑り込ませるようになっている。
先ほどの遠井の言葉は気にかかるが、そのまま素っ裸でいるわけにもいかない。しかたなくファスナーのところから足を滑り込ませると、着ぐるみをスラックスを掃くように腰のところまで引っ張りあげた。
「えっ 何 これ?」
いきなり前によろめいた。
膝の部分が直角よりやや広めの角度以上に伸びないのだ。
しかも足首の部分は、逆に曲がらないようになっていて、両足を入れて立つと、膝を曲げたまま爪先立ちをしているような不安定な姿勢になってしまう。
どうやら、足の前面に、プラスチックでできたギブスのようなものが縫い込めてあり、それ以上、関節をのばしたり曲げたりできないようになっているようだ。
113 : 望月先生、ごめんなさい許して[sage] 2006/08/14(月) 11:36:35 ID:yg40iJco0
立てないイコは、仕方がなく床にうずくまったまま、着ぐるみをお腹のところまで、ひっぱりあげ、ファスナーを途中まで上げてみる。
「えっ やだ、これって……」
股間の秘部にぬめぬめとしたシリコンの感触が当たる。どうやらシリコンゴムで作られた股当のようなものが入っているらしい。
しかもその股当には、前後に穴が開いていた。おしっこをする穴とウンチをする穴、それにもっと恥ずかしい穴が、外に剥き出しなるように作られているのだ。
「ゼッタイ、変態よ、これって……」
でも、外から見れば、その部分は、毛皮の腹側の長めの白い毛に隠されて、定かには見えないようにはなっているらしい。イコはちょっと躊躇したが、意を決して、腕を通すことにした。他に着るものはないし、変態的な格好だとは思っても、確かに毛皮は暖かい。
腕の部分は爪が伸びた豹の手になっていた。
肉球まで精巧についている。
「これじゃファスナーを上手にあげることが出来ないわ」
「おい、そろそろ、ドアを開けるぞ」
シャワー室の外から、ボクサーの声が聞こえた
あわててイコは、ファスナーの先端にあるチェーンのようなものを豹の爪にひっかけ、なんとか、乳房が隠れるところまでファスナーを上げてみた。
ドアがあけられて、ボクサーが乱暴に入ってきた。
「おい、ちゃんと着ておけと言っただろう」
「だって、この手じゃ、チャックが上がらないわ」
イコは、言い返したがボクサーはそれを無視して、イコの華奢な体をもてあそぶように手をかけた。
114 : 望月先生、ごめんなさい許して[sage] 2006/08/14(月) 11:50:20 ID:yg40iJco0
「ほら、ちゃんと頭も被る」
背中に回してあった豹の頭を頭巾のようにイコの頭に被せた。
着ぐるみの顔部分の中央にゴムの突起のようなものがあって、いきなりそれがイコの口を割って進入してきた。
「ウウッ」
イコは、喉まで異様なゴムの棒のようなものに犯されてかすかに吐き気を覚えた。
それは彼女の舌を強引に押さえ、口は半開きにあいたまま回らなくなった。
「ウー、ウー」
必死に苦しみを訴えるイコ、そんな彼女の言葉にならない訴えをまったく無視し、ボクサーはファスナーを喉元まで一気に引き上げた。
「へへへ、これで完璧にけだものの姿に見えるぜ、ほら見てみな」
ボクサーは、シャワー室の壁に作りつけられた鏡を指さした。
そこには、立つこともできず四つん這い這いつくばり、完全に豹の姿に変えられてしまったイコが居た。
豹の頭部の目は、サングラスのようになっているらしい。
外から見ると、肉食獣の白目のない黒っぽい目に見えるが、中に入っているイコからは外がはっきりと見えた。
さすがに、人間が中に入っているので手足こそ少し長いが、首から胸、胴のラインの内部はウレタンスポンジによって形成されて、それはイコの大ぶりの乳房をすっぽりと包み込み、猛獣の持つ特有な縦長い胸部のラインが再現されている。
その後ろに、すんなりしたイコのくびれた胴体と色っぽい腰の線が自然に続いていく。尻尾には弾力のある針金が入っているらしく、豊満なお尻の割れ目の間から上に向かってピンと伸び、ゆらゆらと揺れていた。
体をくるんでいる鮮やかな豹斑のある毛皮は、多少、伸縮するのか、ぴっちりと体に貼り付いていて、安っぽい着ぐるみにありがちな、たるみはまったくない。
そのせいで、イコは、不思議な半人半獣の生き物にすっかり変身してしまったように見えた。
116 : 望月先生、ごめんなさい許して[sage] 2006/08/14(月) 11:51:28 ID:yg40iJco0
その時、イコはすっかり豹の姿になってしまった肢体をブルッと震わせた。
(イヤだ、こんな時に尿意が襲ってくるなんて……)
それもそのはず、悪党どもに捕まって、2時間近くも、水責めを受けていたのだ。
今まで尿意が襲ってこなかったほうが不思議なくらいだった。
「トイレに行かせてよ」
と、側にいるボクサーに訴えようとしてイコは愕然とした。
イコの声が「グルル」という豹の声に聞こえてしまうのだ。
どうやら口中を拘束しているゴムの轡の中に笛のようなものが仕込まれてい、声は本物の豹のうなり声のように変わってしまうらしい。
着ぐるみの仕掛けで立ち上がることの出来ないイコは、仕方なく、そのまま四つん這いで、シャワー室の一角にあるトイレに自力で這っていこうとした。
「おや、おトイレかな」
その仕草を見たボクサーがあざけるように言った。
「おお、それは見ものだ、おい、おまえこの子を押さえつけろ」
いきなりシャワー室に入ってきた遠井がボクサーに命令する。
「グル、グルル」(いやあ、やめて)
イコは抵抗したが、たとえ姿は豹でも、中身は、か弱い女の子だ。
屈強な男に肩を抱きすくめられてしまうといくら暴れてもその場から動けない。
遠井は、四つん這いになったイコのお尻のほうに回ると、指でお尻の割れ目を押し開け、腹側の白い毛をまさぐって、毛皮の中から外に剥き出しにして、イコの陰部を露にした。
「うわ、この毛皮、おま○こが、ばっちり丸見えじゃないですか。遠井さんも変態だな」
遠井は尻の割れ目に顔を埋め、ざらついた遠井の舌が、割れ目からクリにかけて這わせた。
「グルッグルルグルルグルルルル」(いや変な所を舐めないで…)
119 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2006/08/15(火) 01:35:17 ID:Fh+/jAAN0
ワイルド7の元ネタを
かなり綺麗に、制限取り外して書いてますね。
作者(編者?)さん、がんば。
自分も救出されないバージョンを希望です。
120 : 望月先生、ごめんなさい許して[sage] 2006/08/15(火) 20:38:08 ID:ciyK3NcO0
全身を窮屈な毛皮に気ぐるまれながら、いちばん女の子が見られたくない所だけ剥き出しにされてしまったという異様な感覚。
性器を這いずる、中年男の舌。
イコは、あまりのおぞましさに、総毛だったが、もう、どうすることもできない。
「おまえはもうケダモノになってしまったんだよ。もう人間様のトイレを使うことはできないんだ、ヒヒヒヒ」
遠井がイコの獣の耳もので、ささやく。
豹面の耳のところは、筒上になっていて、聴診器のようにイコの本物の耳元まで、通っているようだ。遠井の、興奮を抑えている荒い息づかいまでがはっきりと聞きとれた。
「さあ、ここで、おトイレしてごらん」
そうつぶやきながら、遠井は、今度は指で、イコの尿道のあたりの割れ目をこねくりまわした。
その刺激にあおられてか尿意はぐんぐん高まっていく。
(だめ、もう我慢できない)
ピチュ、ピチュ。
水滴がタイルの床に垂れる音がして、イコの我慢の限界が切れた。
あとはもう止めることもできない排泄が続いてしまう。
シャーという音とともに、つきだした豹の股間の割れ目から、後ろに向かって激しく放尿が続き、タイルの床に尿だまりを作っていく。
(ああ、いやあっ)
少女の排尿シーンの見たさに、イコの肩を押さえていたボクサーも、側で見ていたマネージャも、身を乗り出して覗き込んでいる。
あろうことか男たちの前で排尿させられてしまった恥ずかしさのあまり、イコは、顔を、いや豹の頭部を伏せた。豹面の中の目からは涙があふれてとまらない。
「ふふふ、恥ずかしがることはない。ケダモノはそうやって排泄するもんだよ」
遠井は冷酷に言った。
121 : 望月先生、ごめんなさい許して[sage] 2006/08/15(火) 20:38:59 ID:ciyK3NcO0
「さあ、それではおまえを飼育する檻に案内するとしよう」
遠井は、大型犬用の革の首輪を、ウレタンで豹のように形成された太い首にはめた。そこに革を編んだ引き綱のようなものつけ、強引に引っ張ってイコをシャワー室から引き出した。
イコは、もはや抵抗する気力も、逃亡する意志も失ったまま、腰をあげそのまま四つん這いのまま、ノソノソとシャワー室から出ていった。
そのまま、悪党のアジトらしきレスキックのジムの地下の薄暗い廊下を引かれて行く。
廊下には、イコの異様な姿を見物しようというのか、悪党の手下たちが並んで、もの珍しそうに、見下ろしている。
立って歩くのと違い、豹の姿で四つん這いで這っていると、以外なほど床が近い。
イコには男たちの足下しか見ることができないが、きっとその顔にはいちように下卑たニタニタ笑いが浮かんでいるに違いない。
四つん這いで歩くとこで、つきだしたイコの形のいいヒップのラインは、豹の皮の中からでもくっきりと露わになり、立っているときには目立たなかったはずの股間の割れ目と肛門は高々と男たちの目に晒されてしまう。
その上方には、作り物の尻尾が、弾力のある針金が入っているのか誘うようにゆらゆらと揺れている。
あまりの羞恥と屈辱にイコは涙が出そうになった。
「へへへ、遠井さん、またお楽しみですか」
「こんどの豹ちゃんは、なかなかいいケツしてるぜ」
行き違う悪党どもの嘲笑を耳にしながら、イコはあることに気がついた
イコの着せられている着ぐるみの鼻の穴は、イコの本物の鼻腔ときちんとつながるように工夫されていて、呼吸は自由にできるようになっている。その鼻腔につながった管の隙間から、古い汗の臭いがかすかにする。それも男性のものではなく、若い女性のものだ。
(きっと、以前にも、この悪魔の衣装を着せられて、悪党になぶりものにされていた女の子がいたんだわ)
言葉も発することもできず、四つん這いでしか歩けない。頭の先から顔面、足の先まで、全身をきっちりと豹の皮で覆われながらも、股間がだけ剥き出しなったその衣装の意味するものをイコは、はっきり悟ることができた。
(ああ、このまま、イコは、この変態の悪党どもに慰みものにされてしまうんだ)
イコは、さきほどの遠井が言った「残酷な拷問」の意味が、うすうす判ってきたような気がした。
122 : 望月先生、ごめんなさい許して[sage] 2006/08/15(火) 20:40:19 ID:ciyK3NcO0
「さあ、今日からここがのおまえの檻だ」
廊下の果て、遠井がイコを導いていったのは、刑務所にあるような頑丈な鋼鉄の扉がついた部屋だった。ドアには、鉄のプレートで覆われた覗き穴がついている。
鉄扉の向こうは鉄製の床とコンクリートが打ちっぱなしの壁の12畳くらいの広い部屋だった。
窓は一つもなく、天井は高く、工事現場にあるような水銀灯が輝いている、寒々とした殺風景な部屋だった。
部屋の奥の隅には、動物園の檻の中のように、藁が敷いてあった。
「そこがおまえの寝床だよ、こちらが水飲み場だ」
藁で出来たベッドの側には、洗面台のくらいの大きさの小さな陶器製の水たまりがあった。
上にはタンクがついていて、フロートの仕組みで一定の水位を保つようになっているらしい。
「豹の鼻面をそのままここにつければ、手をいっさい使わなくても、水はいつでも自力で飲める。食事は少しやっかいだが、そのままで喉に流し込める流動食を後で持ってきてやろう。それから、あっちの砂場がトイレだ」
遠井は部屋のもう一方の隅に作られた砂場を指さした。そこにはペットショップにあるネコのトイレのような、白い玉砂利が敷き詰められた一角があった。
「ネコの排便を見たことが、あるだろう。これからは大きいほうも小さいほうも、そこにお尻をつけてするんだ。尻穴を砂利にすりつけるようにすれば、紙で拭く必要もないぞ」
(ああ、イコ、このまま、ケダモノの姿のまま、ずっと飼われて慰み者にされてしまうんだ。)
「それじゃ、ゆっくりと、ケダモノライフを楽しみたまえ」
遠井は、そう言い残すと、イコの首から引き綱を、重い鉄の扉を閉めて出ていった。
イコは部屋の中に、ひとり、取り残された。
133 : 望月先生、ごめんなさい許して[sage] 2006/08/17(木) 18:21:36 ID:iW/JwWZq0
(悪党どものなすがまま、豹でなんか、いてやるものか。何とか、これ、脱いでやるわ)
そう決心したイコは、着ぐるみの後足の、膝が伸びない仕掛けはわかっていたが、それでも何とかまず立とうと思った。上手にバランスをとれば爪先でも立ち上がれるはずだ。
カチン
(えっ、前足が床から上がらない)
片手を付けたまま、一方の手を挙げることは出来るのだが、もう一方の手も床から挙げようとすると、床から離れたはずの手の方が、今度は吸い付けられるように床にくっついてしまう。腰に力が入らないので両手を同時に挙げられないのだ。
(手のところに、磁石がはいっているんだ)
それが、鉄製の床と感応して、後ろ足の仕掛けとともに、イコを四つ足でしか歩けないように拘束しているらしい。
(ダメだわ、立つこともできないわ)
しかたがないので、立つことはあきらめ、今度は、なんとか拘束衣を脱ごうと、胸元のファスナーに前足を持っていって、イコは愕然とした
(無い、リングがないわ)
(たしか、着るときにはファスナーを爪で引っ掛けられるリングが付いていたはずなのに……)
イコは、ボクサーがファスナーを上げる時に、パチンとリングを折り取るような音がしたことを思い出した。どうやらあのリングは外れるようになっていたらしい。
獣の手でまさぐってみたところ、イコの胸元に残されているのは、獣毛にほとんど埋まりそうになっているファスナーの先端のほんのわずかな金具部分だけだった。
イコは獣の爪で、むなしく胸元をかきむしってみたが、ファスナーはがっちりと胸元に留まって、下がる気配がない。
(どうしよう、どうしよう、これ、自分じゃ脱げない。飛葉ちゃん、飛葉ちゃん、お願いイコを助けて……)
イコは、疲労と絶望のあまり、部屋の隅にある藁のベットの中に倒れこんだ。そのまま、ずっと泣いていたが、やがて泣き疲れて、豹が踞るように丸まって眠りに落ちていった。
134 : 望月先生、ごめんなさい許して[sage] 2006/08/17(木) 18:25:33 ID:iW/JwWZq0
今は、もう朝なのだろうか。
ぐっしょりとかいた寝汗の不快感にイコは目覚めた。
いつもベッドで目覚める時のように、寝起きではっきりしない頭の中を整理してみる。
(ああ、私、悪党どもに捕まってしまって……)
はっと、意識を取り戻して、あわてて自分の体を確認する。
(ああ、やっぱり)
イコの体を覆って拘束している豹の着ぐるみは、前の日のままにされているらしい。
頭部と手足の先まで包まれている革の異様な拘束感が襲ってくる。
あたりを見渡すと、昨日、監禁されたままの殺風景なコンクリートの部屋だった。
藁を敷いたケモノの寝床で眠ってしまったらしい。
その部屋の一方の壁には、ダンス教室にあるような、大きな姿見が取り付けられていて、そこには、すっかり人間豹の姿に変身させられてしまったイコの姿が映っていた。
イコは知る由もなかったが、その姿見はハーフミラーになっていって、実は向こうの監視室にいた遠井たちの欲望の視線からは、イコの姿は丸見えだったのだが……。
とにかく喉の乾いて仕方がない。
口の中に強引に押しこまれているゴム管のせいで、イコの口は開きっぱなしになっていたのだ。喉の粘膜はからからに乾いていて、水分を欲しがっている。
イコは藁のベッドからのっそりと身を起こすと、のそのそと脇にある陶器製の水たまりに這っていった。
(これ、水飲み場と、言っていたわよね)
試しに豹の手で水を掬うように、ぴちゃぴちゃ、やってみたが、豹の手で水が掬えるわけがない。
しかたがないので、ケモノがするように首を伸ばし、鼻面部分を直接、水面に着けてみた。
豹の開いた口部分をすべて水中に浸けると、ストローを使うように、ゴム管がら水を吸うこと出来た。
喉が渇いていたイコは、思い切って、その水を口に含んでみた。
水はちょっとゴムっぽい味がしたが、ミネラルウオーターのように澄んでいて、十分に飲むことができた。
135 : 望月先生、ごめんなさい許して[sage] 2006/08/17(木) 18:26:58 ID:iW/JwWZq0
喉を潤し、寝ている間に失った水分を十分に補給したイコだったが、人ごごちつくと、今度はトイレと指示された砂場のほうに向き直った。
(いつもの朝なら、人間用のトイレを使えるのに……)
そのトイレを使うか使うまいか、イコは少し躊躇したが
(前みたいに、人前で排泄させられるなんてごめんだわ。それなら今のうちに……)
まずは、のそのそと四つん這いでトイレの上に体を移すと、ネコがよくやるように、前足を砂利の上に置いたまま、両足を大きくM字に開いて砂場の中に腰をおとした。
「ウウッ」
股間の開口部に、そこだけ露出したイコ自身のワレメ、そこから小さい方を放出する。
オシッコはそのまま、白い砂利の下に浸透していった。
イコは、一息つくと、今度は腰を、ほんの少し上げて、いきんだ。
全身、豹班に覆われながらも、そこだけが少女のモノを持つ異形の生命体の菊座がひくひくと震えた。
やがてムリムリと茶色い細長い物体がそこからひり出してくる。
「ウウンッ、ウ。フゥ~」
茶色の物体が途切れると、イコは腰を上げ、その物体に向き直ると、ネコがやるように、前足で砂利をガリガリとかいて、その物体を砂利の下に埋めて隠した。
(ああん、お尻を手で拭けないわ、どうしよう)
排泄口の周囲についた残留物に、わずかな痒みを覚えてしまうイコだった。
仕方がないので、また砂利の中に腰を落とすと、女の子の敏感なところを砂利に擦りつけるように腰をグラインドさせ、なんとかお尻の汚れを拭いおとした。
その異常な排泄動作に、すごく惨めな気分が襲ってくる。
(イコ、こんな生活をずっと続けなくてはならないの?)
そのとき、鉄扉が、がちゃりと開き、昨日イコを責め立てていた人相の悪い男、あのボクサーが、手に何かをかかえて入ってきた。
「豹ちゃん、お目覚めかな、食事を持ってきてやったぜ……」
(食事なら、ひょっとして豹の仮面だけでも外してもらえるかもしれないわ)
イコは、四つ足で、のそのそと男の足下に駈けていった。
161 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/22(火) 18:15:39 ID:J8yGyjr10
ボクサーは、手にもった、洗面器らしいものをいったん床に置いた。
そして首から吊していた、細めの哺乳瓶のようなものを手に取るった。
「ほら、これが食事だぜ」
男は、イコの首を脇から抱くようにして、顎をグイと上げると、豹に似せた犬歯のある口腔に、その哺乳瓶をつっこんだ。
哺乳瓶の先端が、口腔に仕掛けてある、ゴム管の口枷のところにキュッとはまりこむ。
「上手い仕掛けになっているな、ほら、吸って、大丈夫だよ、毒なんか入ってないから、いま食事しとかないと、飢え死にしちゃうぞ……」
「ウッ、ウウッ」
イコは、まるで赤ん坊の時のようにゴム管ごしに哺乳瓶をクンクンと吸った。口のなかにミルクのような液体が流入してきた。それはほんのり甘い味がした。
「大丈夫だよ。ペットショップで売ってるネコ用のミルクの高級品さね。豹を飼育するにはちょうどいいだろう」
「カハッ」
強引に喉に流し込まれるミルクがネコ用と聞いて、イコはちょっとむせそうになった。
口から哺乳瓶を外そうとしたが、男がイコの頭部をがっちりと腕で押さえつけていて放させてもらえない。
「心配するなよ。ビタミンやミネラルも入っているから、これだけ飲んでいたって栄養なんか、かたよらないぜ。人間さまが食べているものより衛生的で高級品かもしれないぜ。それでも、けだもの用だけどな。へへへ」
男は 少女をけだもの扱いして、言葉で嬲ることを楽しんでいるようだ。
(こっこれが、食事なの……)
コクコクコク。
それでも空腹だったイコは胃を満たすまでネコ用のミルクをすっかり飲み干してしまった。
162 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/22(火) 18:20:52 ID:J8yGyjr10
「さあ、食事が終わったら、今度は体を拭いてやるからな。おとなしく腹を向けな」
異様な食事が終わると、ボクサーはイコの肩をつかみ、ひっくりかえすようにして、白い毛で覆われた着ぐるみの腹を上に向けた。
「グルグ グルグル」(キャッ 何これ)
男の指が胸のファスナーをさっと開いた。
しかし、それはイコを着ぐるんだ時に使ったファスナーではなく、その両脇のちょうど乳首の位置に斜めについている別のファスナーだった。
どうやら大きな胸ポケットがあるみたいに、そこにもファスナーが仕掛けられていたらしい。
そのファスナーの開口部からは、イコの胸を豹の縦長い胸郭に見せていたウレタン製のパッドが取り外せるようになっていた。
ぽっかり開いた着ぐるみの両サイドの開口部から、イコの形のよい乳房だけがポロンとこぼれ落ちて露わになった。
「グルル!」(いやあ!)
イコは胸を前足で覆い隠そうとするが、男は、素早くそれを押さえつけ、胸が露わになったままにさせ、しげしげと眺めまわした。
「ほら、暴れるなよ。ここから、体を拭いてやるだけだからさ。おとなしくしな」
男はそう言うと、洗面器に浸したタオルを固く絞ってみせた。
そして、イコが抵抗しないように抱きしめると、乳房の脇から、手を差し入れて、毛皮の下の少女の裸体をなで回すようにして、冷たいタオルで首筋から背中にかけての汗を拭った。
イコは、がざついた男の手で、素肌をなで回されるのはイヤだったが、それでも、毛皮に密閉され、汗だらけになった体を拭ってもらえるのは、正直、ありがたかった。
そのまま男に抱きつくような姿勢で、されるがままになっていた。
ボクサーは時折、タオルを絞りなおし、いやらしくも丁寧にイコの体を拭ってやった。
163 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/22(火) 18:21:44 ID:J8yGyjr10
「こりゃいいや、この毛皮、よく出来てるぜ」
パッドを取り去った隙間があるせいか、背中から腹までのかなりの部分が、着ぐるみを脱がさないまま、手が差し入れられるようになっていた。やわらかい少女の裸体を抱きしめて直接なでまわす快感に、男は興奮してきたようだ。
「グル」(キャッ)
手の届く範囲の汗を拭い終わると、ボクサーは、イコを軽く床に投げ出した。
イコは、自由にならない後ろ足をM字型に広げ、ネコがひっくりかえったような蠱惑的な格好で、仰向けにされてしまった。
ふわふわとした気持ちよさそうな白い毛に覆われた腹部に、股間のワレメと乳房、妖しいところだけ少女のままの豹の肢体がくねる。
「豹というより、大柄の子猫ちゃんって感じだな。たまんねえぜ、これは」
ボクサーは、もう興奮を抑えかねたのか、ズボンのベルトをカチャカチャと外し、下半身を剥き出しにして、赤黒く怒張したペニスを露わにした。
そのまま、仰向けになったイコの体の上にのしかかっていく。
「グルル、グルグルル、グルグルル」(やめて、乱暴なことしないで!)
「もう、我慢できねえ、さっきからチンコが痛くてしょうがねえ」
そういうとツンと立っているイコの右の乳首を口に含み、舌先で転がすように舐め回した。
イコは暴れて抵抗しようとしたが、両肩を押さえられて動けない。
「グルグ グルグル、グルル、グルグルル、グルグルル!」(イコ、まだ、未経験なのよぉ。こんな格好で犯されるのが、初めてなんていやあ!)
泣き叫けんで訴えるイコの声も、着ぐるみの仕掛けで変換されてけもののうなり声にしか聞こえない。
ハアハアと息をあらげ、欲情の塊と化した男は、無情にもイコの両足を割って、裸の尻を進めた。、ものほしそうな男性のモノが、少女の恥ずかしい茂みの上にチンポ汁を垂らし、未踏のクレバスにすりすりとこすりつけられる。
(犯されちゃう。イコ、犯されちゃうよ。飛葉ちゃん……)
173 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/25(金) 10:55:33 ID:eXGGppHP0
パシン
突然、大きな破裂するような音が聞こえた。
イコの上にのしかかっていた男が、悲鳴を上げてのけぞった。
「ばかもん、手荒なことはするなと言っておいたろう」
叱責したのは、いつの間に部屋に入ってきたのか、遠井弁護士だった。
その手には、サーカスで猛獣を調教するのに使う長い鞭が握られていた。
その鞭がボクサーの裸の尻を一閃したのだ。
「ひでや、遠井さん、そんなもの、どこから持ってきたんですか」
あわやというところで強姦の危機から救われる形になったイコは、露わになった胸を押さえ、部屋の隅に逃げ込んだ。
「これじゃ、蛇の生殺しですぜ」
犬がおあずけをくらったような声で、ボクサーは股間を押さえてうめいた。
「まあ、気持ちはわかるがな、そう言うな。あと一週間もすれば、このコのほうから、チンポを欲しがって股を開く淫乱なケモノになっているさ」
「そういうもんですかね」
「フフフ、ストックホルム症候群(シンドローム)というのを知っているかね」
遠井は冷酷に笑った。
「閉鎖した空間に監禁され、食事すら加害者の手を借りなくてはできない。そういう状態に追い込まれた人間はな、飼い主に懐く動物のように、監禁している人間に精神的に支配されてしまうのさ」
「へえ、遠井さんって、さすが変態のインテリだな」
「へんな、ほめ方をするな。
それにな、人間の脳はな、背骨の上に直立している姿勢で正常に働くようになっているんだ。
四つん這いになって、顎をずっと上げた姿勢を続けていると、いずれ脳は正常に働かなくなる。
一月もこのまま飼っていてみろ、人間の言葉すら、すっかり忘てしまう。
欲望のまま、股間からいやらしい汁をたらし、うごめく、淫乱なけだものと化してしまうんだよ。ヒヒヒヒヒ」
174 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/25(金) 10:56:28 ID:eXGGppHP0
恐ろしい考えを口にしながら、遠井は、部屋の隅に縮こまっている豹の姿にされた少女ににじりよった。
その言葉とはうらはらの優しい手つきで、イコの露わな乳房を優しくなでまわした。
そして胸を覆っていたウレタン製パッドを拾い、元の乳房の位置に戻すと、両胸のファスナーを閉め、イコを元の豹の姿に戻してやった。
「ちぇ、残念だな」
ボクサーがくやしそうに言う。
「これから、こいつにちょっと芸を教えてやろうと思ってな。まあ、しばらくはそれを眺めて楽しむんだな。」
そう言って、遠井は手に持った鞭を示した。
「なるほど、火の輪くぐりでもさせるんで……」
「それいう難しいのは、おいおいな。まずは、四つん這いで歩いたり、走ったりする練習からだな」
ピシ!
「グルッ」(キャ)
遠井は、手にした長い鞭で床を打ってイコを威嚇する。
鞭の一閃はその大きな音だけで効果がある。
「ほら、四つ足で歩く練習だよ。ほら歩いて部屋を一周してみな。
部屋の隅に縮こまっていたイコだが、そう遠井に命令され、おそるおそる隅から這い出て、のそのそと歩いてみる。
「ほらほら、もっと腰をあげて、膝を使わないで、足先を使って歩くんだ、もっと早く足を動かす」
ピシ!
イコは命令どおり、腰を上げた、その姿勢だと股間が露わになってしまうことは判っていたが、鞭の威力には逆らえない。
イコは、気が付かなかったが、足のギブスや首の補強には、ところどころに体重をささえる獣の筋肉の動きに擬した特殊なバネが仕込まれていた。膝を曲げたまま、四足獣のように楽に歩いたり走ったりできるように工夫が施されていたのだ。
イコは遠井に命じられるまま、半時間ほどサーカスで調教される獣のように、歩かされたり、走らされたりの訓練をさせられた。
全身を拘束されたままで、最初は息が上がってきつかったが、やがて、意識が朦朧とし始め、ランナーズハイのような快感を感じ始める。
股間を丸出しにして、尻尾をふり、優雅に歩くことに抵抗感が薄れていく。イコはまるで生まれた時から獣であったように感じ始めていた。
175 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/25(金) 11:00:26 ID:eXGGppHP0
「よしレッスン終了」
「ハアハア!」
イコは、たまらず、水飲み場に、口をつけて、ガブガブと水を吸い上げた。
イコは、一時間の間、豹の姿で、歩いたり、走ったり、ポーズを取ったりする奇妙なレッスンをみっちり受けされた。
息があがって、毛皮の中にじっとりと汗をかいていた。若い女性特有の甘い香りが、据えて、けものめいた体臭へと代っていく。
「だいぶ動けるようになったな。ふふふ。明日からはもっといろんな動物芸ができるように調教してやるよ」
そういうと、遠井は水を飲んでいるイコの背後に回って、イコの股間をまさぐった。
「きゃ」
「動くなよ、ラビアにピアスをはめるだけだから」
(えっピアスって……。怖い)
「ほらほら、あばれるな。手下どもが、ワシがいない間、レイプしないように、貞操帯がわりに、穴を閉じておいてやるだけだから、安心しろ、こら暴れるとよけい痛いぞ。おいおまえ、このコの腰を押されつけておけ。」
ヘイ、一部始終を脇で見ていたボクサーがイコのお尻を押さえつける。
遠井は指でイコの股間をまさぐると、男のものを挿入する穴を指でさぐりあて、正確に、その両側の小陰唇を両手でひっぱるようにしてピアッサーを当てた。
(ああ、へんなところにピアスされちゃう)
パチン、っというピアスガンの音とともに、針がラビアに打ちこまれる。
つっ軽い痛みが走るが、耳にピアスをした時のように、それほど痛くはない。
パチン、パチン、パチン、
遠井は、連続して膣口の脇に2対の穴をあけた。そこに糸状の細いプラスチックを二本通した。両端をパチンと止めると、よく商品につけられた値段のタグのように外せなくなる。
「安心しろ、はさみで切れば簡単に外せる、ただタグが使い捨てで番号が刻印されえいるから、一度、外して別のタグに取り替えると判ってしまう仕掛けだよ。う~ん、なかなか色っぽいよ、クククク」
179 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/25(金) 18:23:08 ID:eXGGppHP0
イコは、腹を上にして首をのばし自分の下腹部を覗いてみた。プラスチック製の輪が両側の小陰唇を縫いつけるようにはめられ、膣口にきっちりと蓋をしていた。一体下させるジョイント部分から、ナンバーフレートが下ににょろっと垂れ下がっている。
これで強姦されないようにはなったとはいうものの、そのままで、四つ足で這うとプレートが股の間で揺れ、よりいやらしい感じに見える。
そのような姿にされて、イコは喜ぶべきか、泣くべきかわからなくなってしまった。
遠井とボクサーが、プレートを垂らして部屋を歩きまわるイコの淫靡な姿を堪能していたところに、
いきなり、マネージャーと呼ばれていた男が、あわてて、監禁室にかけこんできた。
そっと遠井のそばに寄ると、なにやらボソボソと耳うちする。
「なに」
遠井が急にきびしい表情をして言った。そして残忍そうに目を細めてイコの方を見た。
「待ち人来るか。クックックッ。それじゃ、おまえはここでおとなしくしているんだな。いずれ、もっと深い絶望の中に沈めてやろう。さてワシは客を出迎えてくることにしよう」
そう言のこすと遠井たちはイコを部屋に監禁したまま、重い鉄の扉を閉め、出ていった。
194 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/27(日) 13:30:15 ID:d4KlfkCa0
(いったい何が起きたの)
一人残されたイコは、四つん這いで閉ざされた鉄の扉ににじりよった。
すると、扉の向こうから、聞き慣れた声が聞こえてきた。
「両国!! そっちは……まかせるぜ!!」
(飛葉ちゃんの声だわ!!。助けにきてくれたんだ)
イコの目に涙が浮かんだ。とうとう救いの手がやってきたのだ。
地下室の階段をこちらのほうに下りてくる音がする。
「どうぞ、こちらへ」
マネージャーが飛葉の先に立て案内しているらしい。
「うわ!」
ツル、ズルズル、ドドドド
バン!といきなり鉄の扉が開き、ライダージャケットに身を包んだ、イコの監禁されている部屋にボールのように転がりこんで来て尻餅をついた。
バチン!飛葉の背後の扉をマネージャーがすばやく閉じる。
「イテテ、くそ、階段に仕掛けがしてやがった」
「グルグルル」(飛葉ちゃん!)
間違いない。
仮面ごしに目に映ったまだ童顔が残る顔の青年は、待ちに待った飛葉だった。
お尻をさすりながら、起きあがる飛葉。
「くそ!」
飛葉が、毒づきながら鉄の扉を蹴飛ばす。
どうやら飛葉も、悪党どもの罠にはまって、この監禁室に押し込められてしまったらしい。
イコが、飛葉の所に駆け寄ろうとしたその時だった、部屋の照明がいきなり落ちた。
195 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/27(日) 13:31:37 ID:d4KlfkCa0
水銀灯の明るい光が消え、クラブホールなどで使われるブラックライトのような紫外線の混ざった薄暗い光があたりの空間を満たした。
さらにストロボライトとおぼしき閃光が、不規則に点滅して、イコと飛葉の目を眩ませる。
同時に耳が壊れるような激しいアフリカンビートがあたりを圧倒した。
「うえ~、なんだこれは……」
飛葉は、いぶかしみながら、部屋の暗がりの奥を伺がった。
「うわ~、よっ寄るな!」
闇の奥に爛々と光る二つの瞳が輝いていた。飛葉の目は、部屋の奥に踞くまって、こちらをうかがう猛獣の姿を捕らえた。
「グルグル」(飛葉ちゃん、飛葉ちゃん)
救いを求める、イコの泣き声も、獣の口に仕掛けられた、笛のような仕掛けで、まるで猛獣のうなり声にしか聞こえない。
不規則に点滅する照明と聴覚を圧迫するような音楽が、飛葉の感覚を幻惑する。
「ウウッわっ!」
可憐な少女の着ぐるみ姿も、飛葉の目には恐ろしい猛獣が、今にも自分に襲いかかろうとしているように見えてしまっているのだ。
「しまった拳銃を落とした!! 両国!!」
飛葉は、尻餅をついたまま、ドアの向こうに、いるはずの仲間に助けを求めた
そのときだった、鉄の扉にある覗き穴から、するすると、先ほど遠井が使っていた、猛獣調教用の長鞭がさしこまれた。
「使いな、この鞭一本はサービスだ」
いつからそこに居たのか、鉄の扉の向こうには遠井が立っていた。
飛葉は、ぽとりと床に落ちた鞭を、すばやく拾うと、イコを威嚇するように構えた。
196 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/27(日) 13:33:01 ID:d4KlfkCa0
「よるな!!」
「グル、グルグルグルル」(飛葉ちゃん、わたしよイコよ……)
イコは、なんとか、自分がここにいることを伝えようと、ゆっくりと飛葉のほうににじりよった。
「ほらほら、食い付かれるぞっ」
遠井が扉の向こうから、飛葉の恐怖心を煽る。
「グル、グオウ」(飛葉ちゃんわたしよ……!!)
イコは、救いを求めて、飛葉に抱きつこうと考え、ダッシュした。
いきなり襲いかかってきた猛獣におどろいた飛葉は、鞭を一閃させた。
バシッ
「ウグ!!」(キャアア)
その重い鞭の一撃は豹の背中に的中した。
イコは、呼吸を奪われるような強い衝撃を肺にくらって、床に叩きつけられた。
ビシッ
飛葉は、手を振り上げ、続けて第二撃を、起きあがろうとしたイコの胸元に見舞った。
ちょうど乳房の上に命中した衝撃に、イコは部屋の隅に、はね飛ばされた。
「やったやったあ!」
監禁室の外では、遠井たちが、残忍な喜びに歓声をあげる。
何も知らないで、救助すべき可憐な少女を、鞭で打ち据える正義の味方。これほど皮肉な構図はない。
ビシッ、バシ、バン
「これで、わしがMCプロでうけた屈辱を数倍にしてかえせるわい。ヒッヒッヒッ」
連続する鞭の音を聞きながら、遠井は満足そうに哄笑した。
198 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/28(月) 18:42:47 ID:ADwUwYdy0
ピシッ
(ひっ飛葉ちゃん、イコのことがわからないの……)
いきなり飛葉から、鞭の一撃をくらって、悲鳴をあげたイコだったが
それでもはかない救いを求めて、泣き叫びながらも、飛葉のほうに、けなげに、にじりよった。
「くそっ!!」
そこにいるのがイコの着ぐるみ姿であることを、飛葉はまったく気が付かないようだ。
鞭の連打にもあきらめず、じりじりと迫ってくる猛獣に、さらに渾身の力で鞭をふるった。
ブシッ
「グルルウウウ」(きゃああああ!)
飛葉が操る鞭の先端は、的確にイコの背中を捕らえていた。
イコが着せられた毛皮の背中側の裏地は薄い。
むきだしの背中を鞭で打ち据えられたような鋭い痛みと鈍い衝撃が、素っ裸で毛皮に押し込められているイコを襲う。
監禁室の外では、虐待される少女の惨めな姿を、遠井たちがゆがんだ快感にうちふるえながら注視していた。
「ククククッなるほど悲鳴はほえ声になるだけ……」とマネジャー
「しかも、やめさせようと側に寄れば寄るほど殴られる」と遠井
「しかし、気が付かないもんですな」とボクサー
「けけけ、上半身と目には、ブラックライトに反応する塗料を、染みこませてある。暗闇で見れば、上半身のみが浮き上がって、本物の豹が襲いかかってくるようにしか見えんよ」
「へー、うまい仕掛けになってるもんですね」
「しかも、ストロボの閃光が、動きを止めてしまうからな。そこにいるのが猛獣だと暗示をあたえれば、静止した映像の間に、人間ではなく、猛獣の動作をかってに想像してしまうのさ」
199 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/28(月) 18:43:48 ID:ADwUwYdy0
バシッ
「グワアアア」(きゃあああ)
イコの小柄な肢体がまた壁まで跳ね飛ばされる。その衝撃で口の中が切れたのだろうか、イコは口の中に軽い、血の味を感じた。
「グ、グルグルル グルルグル」(おねがい、飛葉ちゃん、わたしに気がついて)
血を吐くように泣き狂いながら、なんとか、悪魔の着ぐるみを脱ごうと、獣の手の爪でカリカリと胸をまさぐってみるが、毛皮に埋め込まれたチャックの先端は動きもしない。
「ふふふ、野獣の手足でチャックが開くものか。」
「くくく、なにせ特注品の着ぐるみですからな。自分では、もはや人間の姿には戻れないのは、実験済み」
監禁室の中を伺いながら、悪漢たちはほくそ笑んだ。
ビシッ
ついに背中側の薄い毛皮の一部に裂け目ができたのか、鞭の先端が、イコの柔肌をこすった。
さっと少女の白い肌が切れて、かすかな鮮血がコンクリートの壁に飛ぶ。
バシーン
「グルル」(きゃーああああああ!!)
(あああ、イコ、どうすればいいの。このままじゃ死んじゃうよ。飛葉ちゃん、飛葉ちゃん)
しかし、全裸にされて毛皮に押し込められてしまった自分を、鞭打っているのは、皮肉にも、その飛葉なのだ。
そんなイコの絶望も知らず、飛葉は真剣な表情で冷酷にも鞭をふるい続けた。
イコの背中に、一本また一本と冷酷に鞭の跡が刻まれていく。
「そう、もっとやれい!もっと!、ウワハハハ、ウワハハハ、ウワハハハ」
監禁室の外で、よだれを垂らしながら、醜く顔をゆがめて哄笑する遠井。
彼の脳裏には、けもの化された全裸の少女が、鞭をあびて、苦痛に体をくならせて、のたうちまわる姿が幻視されていた。
サディスティックな妄想に股間はすでに勃起している。
200 : 望月先生、ごめんなさい[sage] 2006/08/28(月) 18:45:05 ID:ADwUwYdy0
「かなり楽しそうじゃん!! おれにも楽しませてもらおう!」
「ウウッ」
イコのことに、気を取られていた遠井たちの背後に、いつのまにか小柄な中年男が立っていた。飛葉と同じライダーズジャケットを着て、とぼけた顔で拳銃をつきつけている。飛葉の仲間の両国だ…。
「チッ」
甘美な妄想から、現実にひきもどされ、遠井は舌打ちした。捕らえてちゃんと確保しておけと、命じたいのに、部下たちは両国を逃がしたらしい。
一瞬ひるんだ遠井だったが、それでも冷静に両国に告げた。
「ふふふ、飛葉はもう豹に喰われたんじゃないか」
「えっ」
両国は、驚いて鉄扉の窓に駆け寄り中を覗き込んだ。
部屋の中では、暗がりに潜む猛獣が飛葉に跳びかかろうとしているではないか。
「アアア…助けるぞ」
バシュ!
両国は、猛獣めがけて、得意のエアピストルを発射した。
ビシ!
(キャ!)
幸いにも、両国の放ったエアピストルの弾丸は、イコの生身をそれ、着ていた豹の着ぐるみの顔面部分をかすっただけだった。
しかし、その衝撃は、イコの顎をはね、頸椎をゆらすダメージをイコにあたえていた。気が遠くなり、意識は暗転して、イコはそのまま床にどっとダウンしてしまった。
「ククククク」
(中身がわかったら、さぞ……)
遠井は、含み笑いをこらえてかねていた。
203 : 望月先生、ごめなさい[sage] 2006/08/29(火) 19:24:01 ID:7ml5Z3BT0
「めずらしい!そのつら、忘れねえぜ…MCプロの影の実力者、遠井さんだったね。こんなところでまた悪巧みかい」
気を取り戻したイコの耳に、開いた鉄扉の向こうから、遠井と飛葉の会話が聞こえてきた。両国が飛葉を救ったのだろうか。飛葉が遠井に拳銃を突きつけている。
カンカンカン、コンコンコン
監禁室の前にある階段を上がっていく足音が、だんだん遠くなっていく
床に倒れているイコに目もくれず、飛葉は悪党を連れて立ちさろうとしていた。
「アウッ」
鞭とエアピストルのダメージは、予想外に大きかった。
全身がズキズキして、イコは立つこともできない。
ズズズ
(飛葉ちゃん、お願い、イコをおいていかないで!)
ぼろぼろになった豹の着ぐるみ姿のまま、なんとか床を這いずって、立ち去る飛葉を追いかけようとする。
「うん? コッグル!!」
遠井たちを護送しながらも、階段の途中で、飛葉は立ち止まった
さっきまで首にかかっていたはずの風防のゴッグルがない。
「キックボクサーと戦ったとき落としたか」
「両国、こいつらを頼む」
飛葉は両国に悪人の確保を指示すると、イコのいる監禁室へと引き返した。
「やっぱり…」
そして、床の暗がりに転がっている、ゴッグルを見つけて手をのばした。
(飛葉ちゃん)
少しづつ出口に向かって這っていたイコは、思わぬ幸運に、飛葉の足を、豹の手でしっかりとつかんだ。
「うわっ」
飛葉の驚きも気にかけず。イコは、飛葉のからだを手繰るようにして、抱きついた。
204 : 望月先生、ごめなさい[sage] 2006/08/29(火) 19:24:49 ID:7ml5Z3BT0
悪党を護送中の両国が、飛葉の声にふりむく
「うてっ、仲間があぶないぞ」
遠井が、両国を煽った。
「ちょっと待て」
今度は飛葉が両国を制止した。
猛獣の喉元に手を掛けて、豹の牙を押しのけようとした飛葉が、首筋のところの着ぐるみのファスナーに気が付いたのだ。
チー
飛葉がファスナーを下ろすと、やっと外すことのできた豹の仮面の下から、いつも見慣れた、スナックボンのポニーテイルの、かわいらしい少女の顔があらわれた。
「あっイコちゃん!」
豹の体から首だけ出したイコは、ふーと安堵のため息をつくと、そのままヘナヘナと飛葉の足下に座り込んでしまった。
「ひっ飛葉ちゃん」
大粒の涙を流しながら、飛葉の腰にすがりついてしまうイコだった。
「なぜ、こんなところで!!」
「八百さんからの伝言を伝えようとここまできたら、悪い人につかまって……
「ともかくこんなもの、はやく脱いで!!」
「あっ、待って」
せっかちな飛葉は、イコの制止も聞かず、いきなり着ぐるみのファスナーを臍下まで引き下ろしてしまった。
飛葉にいきなりひっぱられて、豹の着ぐるみがぱらりと、股の所まで落ちた。
「きゃ」
「うわっ」
イコは、いきなり全裸にされて、乳房とタグを嵌められてしまった陰部を隠すそうと、その場にしゃがみこんでしまった。
ワルのくせに純情な飛葉は、年齢にしては大人びたイコの裸身をみせつけられ、目のやり場に困ってしまう。
しゃがんだせいで、かえって露わになった、イコの背中には、いく条もの鞭で撃たれた跡が、赤いミミズ腫れとなってくっきりと白い肌の上に浮き上がっていた。
206 : 望月先生、ごめなさい[sage] 2006/08/29(火) 19:34:03 ID:7ml5Z3BT0
「下に何も着ていなかったのか」
しかもいたいけな少女の肢体に、それほどの虐待の痕跡をつけてしまったのは、他ならぬ自分なのだ。
「そ…それを鞭でなぐらせ…やがって…。しかも……しかも……この俺の手で」
飛葉は、怒りの表情で、階段の中央で両国が確保している遠井のほうに目を向けた
「おりてこい遠井!メガネを外せ」
ボガッ。飛葉の怒りの一撃が、遠井の顔面を見舞った
遠井はそのまま、後ろにあったスチール製のロッカーに叩きつけられ。
ドアの鉄板をゆがませ、めりこんだ。
「同じはいるなら、こわれてないほうへいけよ」
「おまえもだ」
飛葉は遠井とマネージャーをロッカーの中に押し込んでとじこめた。
床にうづくまっったままの半裸のイコに拳銃を持たせ、後ろから優しく抱きしめるように立たせた。
そしてイコの手を導いて銃口をロッカーのほうに向ける。
「さあこれなら血を見なくてすむ。かたきをうつんだ。うちころしてやれ!!」
「いけない、それは!いくら悪者でも!」
いきなり飛葉に、半裸で抱きすくめられて、少しドキドキしながらも、さすがに復讐は、ためらうイコ。普段はゴキブリ一匹ですら殺せない、普通の女のコなのだ。
「あつくなるな飛葉、大切な犯人だぞ」
さすがの両国も、飛葉の肩に手をかけて制止した。
「さあつれて帰ろうぜ」
そういって、両国がロッカーを開けると、
「あっ」
ロッカーの中には隠し階段があり、さらに地下に続く抜け穴になっていた。
押し込めたはずの遠井とマネージャーの姿は消えていた。
「ぐ…しまった」
飛葉は階段を駆け上がった。
さっきまで悪党たちが集っていた、レスキックジム-
悪の本拠地は、どこもかしこも、もぬけのからだった。
悪党たちを閉じこめたはずの部屋にも抜け穴が隠されていたのだ。
211 : 望月先生、ごめなさい[sage] 2006/08/31(木) 00:45:33 ID:t2dmWDYn0
ブバオオ
遠くから数台のクルマが発進する音が聞こえる。
悪党たちの一団は、抜け穴から外に脱出したらしい。
クルマに乗り合わせて逃亡するつもりなのだ。
「負うぞ、両国!」
飛葉と両国は、地下からの階段を駆け上がり、建物の外へと飛び出していった。
「ちょっ、ちょっと、待ってよ、飛葉ちゃん」
一人、取り残されたイコは、飛葉の跡を追おうとしたが
コロン、ドテ!
まだ下半身が豹の着ぐるみに包まれていて、上手に歩けない。
飛葉たちを追って、走ろうとすると転んでしまう。
「だめだ、これじゃ、まともに歩けやしない」
膝が伸びず爪先立ちしかできない仕掛けがあるせいで、立っているのがやっとなのだ。
イコは、一瞬、着ぐるみを、全部、脱いでしまおうかとも考えた。
でも、それだと真っ裸になってしまう。
イコはちょっと思案すると、まず豹の着ぐるみを乳房の上まで引き上げ、そこまでチャックを閉じた。
それから、着ぐるみの前足の部分をリボンのように胸のところで結んで固定する。
そうすると、ちょうど肩出しの豹柄のキャットスーツを着たような格好になった。
その姿で、手を床に付いて、のそのそと動いてみる。
やはり、立って歩くより、このほうが動きやすい。
イコは、その姿勢のまま、飛葉を追って、四つん這いで、トントンと階段を駈けあがった。お尻についた尻尾が可愛く揺れる。
「もう、飛葉ちゃんたら、せっかちなんだから……。私、四つん這いがクセになっちゃったらどうするのよ」
かわいい子猫のように四つ足でレスキックジムの玄関口まで、なんとか、辿り着いたイコ。
「飛葉ちゃあん!」
そこから、今まさに、雪原に止めてあった愛用のホンダのバイクを発進させ、悪党どもを追跡しようしている飛葉に向かって大声をかけた。
212 : 望月先生、ごめなさい[sage] 2006/08/31(木) 00:47:46 ID:t2dmWDYn0
その時だった。
ゆるゆると前進しはじめた飛葉のバイクの背後に積もった雪の中から、するすると不審なワイヤーが現れた。
飛葉のバイクに繋げられたワイヤーがビーンと張り、突然、飛葉のバイクの後方に仕掛けられた、ブービートラップが爆発した。
トラップに仕掛けられた大量のブレイドが爆風によって飛び散り、飛葉の背中を襲った。
「グワッ」
飛葉の背中に多量のブレイドが突き刺ささった。
飛葉は、はりねずみのような格好で、バイクから投げ出され、雪の中に転倒した。
「きゃあ、飛葉ちゃん」
飛葉の危機にイコが悲鳴をあげた。
その時だった、いきなり、イコの口は後ろから忍び寄った大きな手で塞がれた。
「ククク、クルマは囮だよ。おまえには、もう少し人質として役にたってもらおう」
いったい、どこに隠れていたのだろう。
イコの背後から襲いかかった男は遠井の部下のマネージャだった。
イコは抵抗したが、口にあてられた布には、エーテルだろうか、揮発性の麻酔材か何かが染みこませてあった。
そのまま意識が混濁していく。
「イコ!」
飛葉が叫んだ。
「オ、オレは大丈夫だ。急所は外れている、それよりイコを……」
倒れた飛葉の急を救おうと、悪党の追跡をあきらめ、飛葉の元に駆け寄った両国に対し、飛葉は苦痛にうめきながらつぶやいた
「しまった、イコちゃん!」
両国も、イコが悪党に再び拿捕されたことに気付き、レスキックジムの玄関めがけてダッシュした。だがもう間に合わない。
エーテルを嗅がされ、イコは意識を失っていった。
救助のために駈けて近づいてくるはずの、その両国の姿が、どんどん闇の中に遠のいていく。
(飛葉ちゃん、両国さん、どんどん、二人が遠くなっていっちゃうよ)
そのままイコの意識は闇の中へと堕ち、迷路のような地下通路の中に引きずり込まれていった。
「ワイルド7 、バイク騎士事件 望月三起也(C)」より、第一部 完
214 : 望月先生、ごめなさい[sage] 2006/08/31(木) 01:51:48 ID:t2dmWDYn0
とりあえず、第一部完です。
読者さまへ、慣れてない下手くそな小説におつきあいいただきまして、ほんとうにありがとうございました。
思えば子供のころワイルド7のバイク騎士事件を読んでハアハアしたときから、疑問に感じていたことが二つあって、今回のノベライズはその解答として書いてみました。
一つは、最初に遠井がイコに豹の毛皮を着せようとしたとき、飛葉ちゃんが乗り込んでくることは想定していなかったこと。ずっと毛皮を着せ続けるつもりだったわけで……。人語がしゃべれないのにおトイレとか食事はどうするつもりだったのか?
きっと少年誌だからはっきり書いてないだけで、きっとアソコに穴が開いているに違いないと、小学生の自分は考えていました。
二つめは、OVAの「バイク騎士事件」から、このシーンがカットされてしまった理由でもある疑問。いくらなんでも、着ぐるみに入った女の子と本物の豹の区別くらいつくだろうということ……。何故、飛葉はわからないのかという疑問。
なにせ、かなりなりきるマニアさんでも、着ぐるみと実物ではこれだけの差が…
ttp://www.lyonshel.com/jindex_20.htm←(エロではない注意)
今回、私の、つたない妄想に発表の場を提供していただきました。皆様には感謝いたします。なんか小学生のころの宿題を、今ごろやっと解答し終わってすっきりした気分です。
第二部は、自分なりに妄想はあるんですが、読者の皆様の妄想で続けていただいても、なんか面白そうです。
自分的には、この後、イコは拘束専門の妖しい娼館に預けられ、完璧なアニマトロニクス機構の着ぐるみに縫い込められて、完全豹化されてしまうことになります。
ttp://download.buildup.co.jp/download/panda.html←こんなやつ(エロではない注意)
そして黒松の局長就任の裏パーティの余興に本物の雄豹に犯されてしまう。そこにワイルド7が突入してきて……という人間豹っぽい展開を考えていました。
読者さまにお許しいただければ、しばらく充電期間をおいてから、書いてみたいです。
ほんとうにありがとうございました。
215 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2006/08/31(木) 15:50:38 ID:mWd0bh6GO
>>214
お疲れさまですた
楽しいお噺ありがとうございました。
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/feti/1153748779/
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