注目記事

【拘束フェチ小説】ヒトイヌ

0 -
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

499 : ヒトイヌ[sage] 2006/03/31(金) 08:43:02 ID:TdeCbkcq0

 

「センパーイ!」

 校門を出てすぐの所で、聞きなれない声に『先輩』と呼ばれ、人違いと決め付けて無視した。

「センパイ! ひっどーい! 無視なんてー」

 ドスンと背中に体当たりされ、馴れ馴れしさと人違いの不快さにムッとして振り返ると、あの女の子だった。

 驚愕と恐怖の混じった表情で固まっていると、その子はあの小悪魔的笑みを浮かべて私を下から覗き込んだ。

 

「あ、あなた…… あの……」

「ウフフ、もうお身体いいんですか?」

「え? ええ…… まぁ……」

「よかったぁ! 自己紹介まだでしたね。あたし、穴沢 美里(あなざわ みさと)です。1コ下です」

「あ、私……鵜ノ山……」

「ミウセンパイでしょ? もちろん知ってますよ」

「あ、そう…… えーと……」

「これから時子さんの所でしょ? あたしもなんで、一緒にいいですか?」

「ええ……」

 

 いきなりの出合いに心臓のドキドキが止まらない。

 最初ショーウインドウから見たこの子と随分イメージが違う。

 もう少し寡黙な子に見えたけど……

 しかし実際、口を閉じて一緒に歩く様子は、どちらかというと大人しくて真面目そうに見える。

 

 

 

500 : ヒトイヌ[sage] 2006/03/31(金) 08:43:46 ID:TdeCbkcq0

 

 店に着いた。

「あら、そろそろ紹介しようと思っていたら、もうご一緒に見えるなんて。穴沢さんはまた未宇さんと違うタイプの拘束マニアなんですよ。未宇さんは長期型、美里さんは短期型。どちらかというと未宇さんのタイプの方が特殊ですかね」

「アハハ」

「それでも美里さんは色々と興味があるようなので、お手伝い頂いたのはご存知の通りです」

「ものすごく恐かったです」

「役に立って嬉しいです!」

「美里さんの欲求って割と即物的なので、未宇さんの拘束の研究内容とはあまり混ぜられないんですよ。でも今度は未宇さんも美里さんをアシストしてあげて下さい」

「はい」

「ところで未宇さん、デザイナーとしての研修の話はどうなりました?」

「時子さんの根回しが効いたのか、両親とも2つ返事でOKでした。全寮制という部分は抵抗があったようですけど」

「しばらく会えないですけど、メールはできますからね」

「海外での研修も含むということで、定期的な帰省なしという条件もOKでした」

「実際、海外も行きますよ?」

「えー! 本当ですか? お金とかどうしましょう」

「未宇さんも美里さんも、私の研究や欲望に巻き込んでるので、当然私が全部負担します。私の田舎の土地を売ったので何もしなくてもしばらくは平気です。でもこの店もこのままでは可哀想なので、少し手入れして営業しようと思います」

「あたし、バイトしたいなぁ!」

「ウフフフ、美里さんは嫌でもバイトしてもらいますから安心して下さい」

「はふっ…… はい……」

 時子さんの煽りに即反応して、瞳を潤ませる美里ちゃん。

 時子さんの言った『即物的』ということが何となく分かった。

 今まで私の前に現れた時の様子からも、理解していたつもりだけど。

 

 

 

501 : ヒトイヌ[sage] 2006/03/31(金) 08:44:38 ID:TdeCbkcq0

 

 

「では今の学校は休学にして、未宇さんは晴れてデザインの研究に専念できるわけですね」

「そうです。時子さんの言われた通りにしました」

「うわー! ホントにやっちゃったんだ、手続き! それって、どんな拘束メニューにでも使い放題の素材が準備できた、ってコトですよね~!」

 

 ―― ギクゥ! ――

 

 美里ちゃんの言葉で自分のしていることを別な角度から再認識した。

 確かに私、とうとう社会的に消滅してOKな立場になったんだ。

 年単位の拘束をされても、誰も心配しない、自由な肉体に。

 

 万一時子さんに悪意があって、私の身体を一方的に利用しようとしても、全く逆らえない立場。

 年単位の時間があれば、どんな風にでも改造されてしまうだろう。

 

 それでもいい。

 

 そこに身を晒すことが、私の存在理由のような気がするから。

 

 

 

 

 

507 : ヒトイヌ[sage] 2006/03/32(土) 07:14:18 ID:GVHhqVmA0

 

「あらあら美里さん、今からあんまり煽ったら、未宇さん大変ですよ?」

「ゴメンナサイ! あたしは通いしかできないから、羨ましくて、つい……」

「今度準備しているものは、アクリル経験者の未宇さんにはちょっとヌルいかもしれませんね。自由に動けるし。まだ全部じゃありませんけど、ちょっと御覧になります?」

 時子さんは店の奥に準備された品物の前に私達を案内した。

 

 以前着せられたものに似た全身の革スーツ、全頭マスク、ブーツ、口枷?、首輪、手枷、足枷、犬耳?、しっぽ?

「あと檻がまだ来てないんですよ。これは私には作れないので外注しましたから」

「檻……って?」

 目の前に並んだ品々から想像できることは1つ。

 それに檻が加われば、私の恐ろしい予想はほぼ的中してしまう。

 

「命ぎりぎりのやりとりに比べれば、別な生き物に作り変えられて暮らすなんて、ヌルいですよね」

「はうぅ!!」

 声を上げたのは美里ちゃん。

「アハ、美里さんに飛び火しちゃいましたか」

 時子さんはどこからか、サッと手錠を出し、美里ちゃんに後ろ手に手錠を掛けると床に転がした。

「アハァ! アハァ! イ、イ、イ、犬にされた未宇さん! 早く! 早く見たい! いじめたい!」

 

 美里ちゃんの叫び声を聞き、私は体中の血流が沸騰し、意識が混濁しそうだった。

 

 言わないで!

 わかってるってば!

 死刑になる人に、『お前は死ぬぞ』って言わないで!

 

 

 

508 : ヒトイヌ[sage] 2006/03/32(土) 07:14:52 ID:GVHhqVmA0

 

「イギダイ! 美里イギダイデスウゥ!! オマンゴザワラジデエエェ! 手錠ハズジデェ!!」

 涙を流しながら、仰向け後ろ手のまま、床でバタバタ跳ねる美里ちゃん。

「はいはい」

 時子さんが電動マッサージ器を持ってきて、制服のスカートを捲り、白いパンツを履いた股間にビビビと押し当てる。

「クウゥーーン!!」

 強烈な短い断末魔の叫びを残して、美里ちゃんは一瞬で昇天した。

 最高の快楽に微笑みながら目を剥いている。

 こういう短期決戦型の責めもあるんだ。

 『即物的』の意味をより一層理解した。

 

 私のドキドキはまだ全然収まらない。

 

「アハ? おわかりになりましたよね。未宇さん、犬にされるんです。スーツは脱げませんから、どこへも逃げられません。もっとも、食事や排泄はここにある装置でしかできませんからね」

 

 床で満足そうに失神している美里ちゃんを見下ろしながら、股間ベルトから染み出た粘液で、私のショーツは重く湿っていた。

 

 

 

 

516 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/02(日) 01:07:45 ID:O8/TRw8K0

 

 チリチリとこめかみが焦げるような不安を常に感じながら、残りの日常を送る。

 偽の荷造りをしても、友達に寄せ書きをもらっても、お世話になった先生に挨拶に行っても、それはどんどん奈落への段取りを消化しているに過ぎない。

 教壇の前に立ち、クラスのみんなに挨拶する。

 友達の目には、並々ならぬ意思で学業より夢を優先させた人間に映るのだろう。

 ただ淫欲の赴くままに行動してるだけの、クラス中で、学校中で、世界中で、一番最低な女なのに。

 みんなの羨ましそうな視線を受けても、これから起こる出来事を考えると、私の愛想の笑みにもよそよそしさが混じる。

 

 半ば自分で選んだ道とはいえ、拘束と性刺激に明け暮れる毎日になるはず。

 ここにいる皆は、まさか私がこれから犬にされるなんて夢にも思わないだろう。

 拘束の快感と失神するほどの性快感とを約束されているとしても、手を変え品を変えて味合わされる恐怖と絶望と羞恥は何度されても慣れることはない。

 まるで予防注射の痛みのように、予告されてすら和らぐことはなく、むしろその瞬間の恐怖が増幅されるのだ。

 

 そして、美里ちゃんの存在。

 あの子の存在が私をとてつもなく不安にさせる。

 私の求めている安寧な拘束と正反対の嗜好を持った子。

 その予測不能の発想と行動が、時子さんが指示しているのかもしれないとわかっていても、私の神経を逆撫でし、恐怖を掻き立てる。

 

 

 

517 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/02(日) 01:08:44 ID:O8/TRw8K0

 

 ついに当日を迎えた。

 両親は時子さんの暗示に加えてIATAのチケットなどを見せて信用させてある。

 いったいどこ行きのチケットなのか見もしなかったけど、海外旅行の航空券など見たこともない両親にすればどうでもいいことだ。

 研修先から直接出かけるということで、空港までの見送りなどなしにしてもらい、玄関で別れた。

 前回それっきり音信不通になったので酷く心配していたが、メールを頻繁に打つということで安心させた。

 

 開けられることもないであろうトランクを引き摺って、カラカラと洋品店へ向かう。

 

「おはようございます」

 排泄のために毎日立ち寄るたび、業者が入って店の奥が少しずつ改装されてゆくのを目にしたが、それも終わったようだ。

 

「おはようございます」

「あ、センパイ、おはようございます」

 美里ちゃんまで居て少し驚いた。

 

「未宇さん、早速ですが荷物と服を仕舞って来てください。時間はたっぷりありますからゆっくりスーツの調整をしましょう」

「はい」

「なんだぁ、あたしの居る間には見られないんだ。ミウセンパイが犬になっちゃうとこ」

「帰りには会えますよ。もう人間じゃなくなった未宇さんに」

「はふぅ! フフフ、今日はぱんつにナプキン貼ってあるんですよ~ ガッコでえらいことになりそうだけど、今は我慢~」

 私は店の奥にあるロッカーに私物を全部入れ、股間を覆うベルト以外全裸で、いつもの店の奥のスペースに戻った。

 

 

 

524 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/02(日) 21:24:53 ID:O8/TRw8K0

 

「まずスーツの説明からしますね」

「はい」

「ただ犬にするには少々複雑なんですが…… 仕掛けがわかれば逆に単純です。最初、上腕・下腕・太腿・ふくらはぎにそれぞれ硬めの革で作った幅広のベルトを装着します。そして、上腕と下腕、太腿とふくらはぎをそれぞれ折り畳んだ状態でベルト同士を接続します。これで肘と膝の4点で立つわけです」

「ええっ! 手と膝じゃないんですか?」

「犬のマネをする人間という設定ならそれもいいんですが、より自由を奪われて動きを制限される方が、研究目的に合ってるいるので……」

「わ、わかりました」

 美里ちゃんは左手で自分の口を押さえて、右手はもうスカートの中だ。

 

「その状態にしてからこの革製のスーツを着ていただきます」

 見せられたスーツは、全頭マスクから手足の入る部分までがすべて一体になった構造で、明いているのは、目・鼻・口、そして排泄用のベルトが出る部分だけだった。

「今回は完全に身体を埋めてしまうわけではないので、オッパイの部分もちゃんと開きます。肘や膝には充分なパッドが入っているので、高所から飛び降りるなど、相当な無茶をしなければまず痛めることはありません。肘のパッドは若干厚めになっていて、身体が前傾しすぎるのを防いでいます」

 

 

 

525 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/02(日) 21:25:25 ID:O8/TRw8K0

 

「今度は口も自由なんですね」

「ちがいますよ。確かにアクリルの時より開口部が大きめですが、それはより大きく口を開けて固定されるということです」

「ひいい!」

「今度は舌でご奉仕したりする必要がありますからね。男の人のアレが通る大きさの口枷ですから」

「ひいい! 男の人!?」

「アハハ、ここで暮らしているかぎり男の人は出てきませんが、何かの成り行きや、状況によっては可能性ゼロじゃないです。それに、未宇さんが自ら求めるかもしれませんよ?」

「そ、そんなこと…… あるんでしょうか……」

 男の人の存在という予期せぬ時子さんの言葉に、底知れぬ不安を覚えた。

 

「特徴的なのは、やはり耳と尻尾でしょうか。こんなものあっても無くても良いのですが、一応カワイク作ってみました」

「はぁ……」

「尻尾はアナル栓として差し込みます。もちろん、既に排泄用のパイプが入っていますから、そこへ入ります。中心からわざと尻尾の位置を尾てい骨方向へ偏らせて作ってあるので、生える位置がよりリアルです。ウフフ」

「そ、そうですね……」

「革スーツの穴は、排泄に関係ない時はジッパーで閉じておけるので、排泄用の股間パーツは目立ちません。そうそう、今回は電気刺激には対応してませんので、自主的に良く運動してください」

「はい。あの…… これって足とか手はどうなるんですか?」

「手は肩に押し付ける形で、足はお尻に押し付ける形で、一緒に革に包まれてしまいます」

「ええっ!?」

「特に足は少し不自然な方向へ曲げたまま圧迫されますので、スーツに慣れるまで完全な固定はしません」

 慣れるまで完全な固定はしません……って、慣れたら完全固定ってこと……ね……

 

 

 

533 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/03(月) 08:46:12 ID:+KTOVFSS0

 

「では早速……」

「はい……」

「美里さんも手伝って下さい」

 時子さんに言われるまで、美里ちゃんは陶然とスーツを見ながら股間を擦り続けていた。

「え? あ! はい! えーと…… 指、指……」

 急いで手を洗って戻って来た。

 

 まず、腕に革ベルトが巻かれる。

 ベルトというより、ほどんとケースと言えるものだ。

 私の腕を正確に模(かたど)ったケース。

 ただし、上腕と下腕を密着させる面は、極力血の流れを邪魔しない程度に凹んでいる。

 このため最大限に腕を折り曲げても、必要最低限の血流は確保される仕組みだ。

 ふくらはぎと太腿も同じ。

 ただ単に密着させて縛るだけだと絶対に壊死しそう。

 アクリルの時と同じ、一応その中に長く閉じ込められても平気な工夫があると知り、安心する一方、長期間問題なく拘束可能であることもわかり、ゾクリとした。

 

 先に膝をつき、床に手をついて、普通のワンちゃんスタイルになる。

 その状態のまま、足を折り曲げられ、太腿とふくらはぎのベルトが密着して固定された。

 足首から先はまだ自由だ。

 

 

 

534 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/03(月) 08:47:23 ID:+KTOVFSS0

 

 その状態で一旦身体を起こされた。

 すると単純に正座している状態となり、こんどは上腕と下腕が密着した状態でベルトが固定された。

 再び四つん這いに戻されると、もう文字通り手も足も出ない犬状態。

 手首から先、足首から先はまだ自由なので、面白がってクルクル回してみたりする。

「美里さん、肘と膝を良く拭いてあげてくださいね。ゴミがついてると靴といっしょでゴロゴロ痛いですから」

「はーい」

 美里ちゃんに膝や肘を拭ってもらう。

 こんな時の仕草や物腰は、本当に優しく丁寧な子に思えるのに……

 

 犬スーツは手足の部分が硬くなっているらしく、胴体部分が少し垂れる格好で自立している。

 開け閉めは頑丈なジッパーただ1本で、頭のてっぺんあたりから、お尻をぐるっと回り、お臍の手前まで来ている。

 ジッパーの金具は頭側とお腹側から閉められるように2つついていて、アクリルの時のものと違い、大振りで、金具そのものが鍵になっている。

 金具の取っ手もなんだか取り外し出来そうだ。

 

「さぁ、美里さんがいるうちに…… 美里さん、そっちお願いします」

「はーい」

 二人に抱えられ、自立している手足の部分に、位置を合わせてそのまま下ろされた。

 オッパイが下に固まった革に触れて冷たい。

「あひゃひゃひゃ! 冷たい!」

 そのうちお腹周りまで冷たくなった。

「すみません、すぐに体温が移りますから我慢してください」

「ごめんなさい、緊張感なくて」

 照れて笑ったつもりだったが、時子さんが腕や足の革をぴったり合わせ、脇や股までみっちり革に埋まると、顔が勝手に真剣になってしまった。

 

 

 

535 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/03(月) 20:39:43 ID:+KTOVFSS0

 

「うわ! たいへーん! 遅刻、遅刻!」

「ああ、美里さん、お手伝いありがとうございました」

「はーい! では放課後~」

「あの! 美里ちゃん!」

 私は思わず叫んだ。

「はい?」

「あの…… 後だと言えないかもしれないから…… ありがとう」

 美里ちゃんは首を傾け、ニコーッと笑った。

「どーいたしまして! がんばってくださいねー!」

 タタタと店を出て行った。

 

「ああ、美里さんがいてくれて本当に助かりました。位置決め一発でしたし」

「はぁ」

「まだそのままのポーズでいいですよ」

「はい」

 

 身体の前面の革を合わせられ、お臍の前からジジジとジッパーが股を閉じながらお尻の方へ回る。

 足の裏がお尻へペッタリ着くほどに押し曲げられ、革の中へ入れられ、ジッパーが閉じられる。

 お尻まで全部包んだところで一旦止まり、今度は顔に全頭マスクが合わせられ、頭のてっぺんから後頭部が閉じられ、首までが閉じられたところで一旦止まった。

 手が肩に着くほどに手首を曲げられ、肩も全部包まれ、ジッパーが閉じられる。

 手足のフィットを再調整され、胸をきっちりカップに入れられ、さらに背中を閉じられてゆく。

 

 

 

536 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/03(月) 20:41:54 ID:+KTOVFSS0

 

 あれ? 口の周囲がガバガバだ。

 それに口枷忘れてる。

「あのー、口が自由なんですけど……」

 革の奥から篭った声できく。

「アハハハ! もうギッチリ言葉も奪われたいんですか? さすが未宇さん」

 私は真っ赤になった。

「そっ、そんなことは……」

「手足が馴染むまでに時間がかかりますからね。今日はそんなにきつくしません」

「よかったぁ」

「しばらくそれで動いてみたりして下さい」

「はい」

 

 肘と膝で歩くのはすごく不思議な感じがする。

 膝は普通の四つん這いとあまり変わらない感覚。

 足がお尻まで曲げ込まれているので、後方の安定が頼りない。

 

 肘の方は未知の感覚で、普段絶対にしない姿勢。

 しかしパッドが良くできているのか、前につんのめることもなく、楽に四つん這いになっている。

 映画で見た、軍隊の匍匐前進を、肘を完全に立ててやってる感じ。

 銃の代わりに自分の肩を持ってる感じ。

 

 首を上げたままにするのが少しつらいかも。

 

 

 

542 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/05(水) 00:03:43 ID:Du9YpwqC0

 足の甲が痺れてきた。

「この足の痺れは収まるんでしょうか」

「正座といっしょで、慣れれば平気になります」

 

 部屋の中を無作為にドスドス歩き回ってみる。

 しばらく歩いたら手足の密着度が変わってきた。

「すこしきつくなったみたいです」

「ではこちらへ来て下さい」

「はい」

 ドスドスと時子さんのところへ行く。

 時子さんが屈んで腕の内側のベルトを調節すると、肘にかかる圧力が増え、腕の圧迫は緩んだ。

「肘の負担を減らすため、腕の周囲でも支えていますから、あまり緩めすぎると今度は肘が痛くなりますよ」

「バランスが難しそうですね」

「これはスーツに入ったままでも調節できますから、今あまりくどく調節する必要はありません」

「はぁ」

「膝はどうですか?」

「膝は平気です」

「そうですね、膝はもともと丈夫ですから、膝の負担が多めでも大丈夫なようですね」

 

 しばらく全身の動きをチェックされたあと、アクリルの時と同じ鋼鉄の首輪を嵌められた。

 首輪の真鍮のプレートが「未宇」から「Miu」に変更されている。

 アクリルの時は、自分の存在をプレートに残したまま全身を無機物にされてしまうことに震えたが、今度は存在そのものを造り替えられる気がして恐怖した。

 

 

543 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/05(水) 00:04:58 ID:Du9YpwqC0

 

 首輪にリードが付けられた。

「未宇さんのお部屋を作ったんですよ。こちらへどうぞ」

 リードを引かれるままにドスドスと時子さんについて行く。

 改装されて出来た新しい部屋。

 建材の匂いが残るその部屋は、6畳ほどの広さがあり、全ての壁が真っ白で、その1面が下半分鏡張りになっていた。

 天井には昼白色の照明が1つ。

 そして灰色に鈍く光る檻が置いてある。

 

 何も無い殺風景な部屋。

「ここが未宇さんのお部屋ですよ。見るものが無いと退屈かと思って鏡を入れてみました」

 鏡に自分の姿が写る。

 まだ尻尾も犬耳も口枷も無い、中途半端な黒い塊。

 情けない目。

 まだ淫らにすらなり切れず、状況に戸惑うだけのヌルい目の光。

 

「あとでまた来ますね」

 にっこり笑ってリードを外すと、時子さんが出て行った。

 閉まった扉の内側の面にはドアノブなんて無く、ただの白い壁になった。

 

 

 

550 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/06(木) 00:22:35 ID:tUrRie0g0

 

 しばらくじっと四つん這いのまま立っていたが、少し疲れてきた。

 その場で横になろうとしたが、檻の中を見ると毛布とクッションが入っていて、そこの方が条件が良さそうだった。

 自ら檻に入ることに精神的な抵抗があったが、いきなり扉が閉まる仕掛けも無さそうだし、なにより毛布とクッションが魅力的に見えた。

 檻は、角パイプで外枠を作り、丸パイプを格子として溶接している、刑務所の檻のミニチュア版のようだった。

 天井も入れて5面が格子で、床は鉄板のように見えた。

 うち2面が壁に接するように、この真っ白い部屋の隅に押し付けられていた。

 

 開いている扉は、檻の短辺の格子が枠ごと全開になる構造で、カギは組み込みになっているようで、普通のドアによくついているような三角のラッチが上下2カ所に付いていた。

 良く見るとちゃんと鍵穴もある。

 無骨な南京錠も無く、閉じれば継ぎ目も目立たなくなる構造を見て、自分が閉じ込められてひどい目にあうかもしれないくせに、そのスマートさに妙に感心してしまった。

 

 開いている檻の入り口から中へ入ってみる。

 床は鉄板だと思ったら、その上に何かが敷いてあり、思ったよりゴツゴツしない。

 

 奥まで入って、あることに気づいた。

 中で回れ右できない。

 横倒しになれる分で精いっぱいのスペースに、毛布とクッションが置いてあるので、床はより狭くなり、中で歩き回ったり向きを変えるなんて無理だ。

 部屋の隅に設置してあるので、頭から入ってしまうと、壁と向かい合う形になり、酷く窮屈だ。

 

 

 

551 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/06(木) 00:23:09 ID:tUrRie0g0

 

 一旦お尻から出て、こんどはヤドカリのようにお尻から入る。

 横の壁に接する面にクッションが斜めに立てかけてあり、奥に畳まれた毛布が押し付けてある。

 体を慎重にクッション側に倒すと、手足の先は格子に当たるのに、身体はまだクッションに乗っている。

 つまり床面は、完全に横倒しになるためのちょうどギリギリの広さしかないわけだ。

 

 完全に横になると、起きるのが大変そうだったので、とりあえず斜めで我慢した。

 それでも体重のほとんどを柔らかいクッションに預けるととても楽になった。

 

 ―― ハッ! ――

 

 目が覚めてダラダラと冷や汗が出たが、状況は良くも悪くもならず、ただそのままの状態だった。

 浅い眠りから覚めて、全身の窮屈さに激しい不快感を覚えた。

 ウーンと伸びがしたいが、その全く逆の状態に全身を折りたたまれている。

 これはアクリルよりきついかもしれない。

 きつめの靴に押し込まれた指を、僅かでも動かせない不快感と同じ。

 ずーっとずーっと筋肉に老廃物が溜まって行くのを、そのままにしなければいけないもどかしさ。

 

 うん……

 

 よいしょ……

 

 ああ、でもアクリルと違うのは自分の意思で少し動けるということだ。

 

 きつさを無視して身体を起こし、そのままドスドスと檻から出たら、少し紛れた。

 そのまま狭い室内をドスドス歩いていたらドアが開いた。

 

 

 

553 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/06(木) 00:28:49 ID:tUrRie0g0

 時子さんが入ってきた。

「少しは慣れましたか?」

「うーん、かなりきついです」

「折りたたんだ手足はどうですか? 足の甲がいちばんきつくなるはずなんですけど」

「それは思ったほど出てません。うちは古い家なんで、自室は洋室なんですけど、居間は畳で……小さい時から正座し慣れてるからでしょうか」

「それは思わぬところにスキルが発揮されてますね。それじゃもう締めても大丈夫かしら」

「あわわわわ! ちょ、ちょっと待ってください!」

「ウフフフ、冗談ですよ。はい、お食事を持ってきました」

「ひぃ、冗談だけで十分心臓止まりますよぉ…… あ、お食事うれしいな」

「はいどうぞ。そのままチューッと吸って下さい」

 チューブに入った、まるで宇宙食のようなパックを、目の前の床に置く。

 恐る恐る口をつけ、太めのストローが刺さったパックをチューッと吸う。

 

 口に広がる上品な味。

「なんですか、これ。 ビシソワーズ?」

「そうです。こんどはこちら」

 白っぽい、濁った色は同じだ。

 チューッと吸う。

 味はエビなのに舌平目のすごい風味に貝柱のうまみ。

「ベースは舌平目なんですが、ちょっとエビ入れるとエビに味を乗っ取られちゃうんですよねぇ。でもこの先未宇さんには関係ないですから」

 

 

 

554 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/06(木) 00:29:58 ID:tUrRie0g0

 

 

「これおいしい! 流動食なんですか?」

「アハハハ、未宇さんいまさら何言ってるんです。毎日食べてたじゃないですか」

「へ?」

「普通は病院用の流動食で、ここまで凝ったのは栄養過多になるので滅多に出しませんでしたが、基本的にアクリル漬けの時の流動食と同じですよ?」

「ええっ!? こんなにおいしいものも与えられてたんですか?私」

「フフフ、味わえるのは今日だけですから、じっくり味わってくださいね。明日からは味わう楽しみも奪われちゃうんですから」

 

 ドクンと心臓が高鳴り、アクリル漬けの時に給餌されていた自分を思い出した。

 おいしいものを与えられても、味わうことなくただ流し込まれていた毎日。

 今度は体の自由が多いぶん、剥奪されるものについてのこだわりを煽られると、すごい未練と拘束感が強調される。

 本当の犬にだって、おいしいものを味わう権利くらいあるのに……

 

 

 

 

559 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/06(木) 09:33:28 ID:tUrRie0g0

 

「こんどはこれ。このパック1つだけで1万円くらいしますよ」

 チューッと吸うと、口いっぱいの極上の肉汁。

 繋ぎに何かを混ぜてあるらしいけど、肉をドロドロのペーストにしてもなお嫌みな味にならず、不気味な食感にならないように調整してある。

「おとうふが混ぜてあるんです。マーボなんてぐちゃぐちゃにしても美味しいですよね」

 

 突然、ボロボロ涙が出た。

「大変! むせました?」

 私は泣きながらジュルジュルと肉汁をすする。

「エフッ…… エフッ…… なんか…… 味まで奪われて…… 私、本当に人間じゃなくなるんですね…… グスッ……」

 自分の吐いたセリフに自分で感じてしまう。

 心の中の尊厳の領域がザックリ抉(えぐ)られる気がしてるのに、股がじくじくと潤んできた。

 

「最後は野菜ジュースとゼリーです。これは市販品を詰め替えただけ。あははは、手抜きですみません」

 野菜ジュースを飲み、桃のゼリーをちゅるちゅるとすすると、口がさっぱりした。

「ヒック…… ヒック…… ごちそうさまでした……」

 

 

 

560 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/06(木) 09:34:53 ID:tUrRie0g0

 

「そうそう、おトイレのことをお教えしておかないといけませんね。今回はお水を飲むのとオシッコは基本的に自由です。まだ取り付けていませんが、お水は檻につけた給水器から飲んでかまいません。そして、オシッコですけど……」

 時子さんは私の後ろに回り、お尻の辺りで止まっていたジッパーをお腹の前まで引き下げた。

「あ。」

 時子さんの声で何を見られたか気づき、真っ赤になった。

「こっちの処理もしないといけませんね。今度はこちらはタレ流しです。前回と同じ小型ポンプを付けますけど、ポンプに付いているのはたった3cmの短いチューブです。寝床でエッチな気分になると、寝床を汚しますよ」

「そんな……」

「革スーツの中を汚すよりいいでしょう。本題にもどりますよ。まずここにオシッコ用のチューブと粘液用のポンプを付けます」

 アクリルから出されて以来、ずっと明いたままだった膣口前の穴が、半球形のポンプを押し当てられ塞がれた。

 そしてオシッコの穴にも延長チューブのようなものが取り付けられた。

「実はこのジッパーは、この付近だけ中心からずらして付けてあるんです。中心にはこの2本のチューブをそれぞれ出す穴があります」

 時子さんがチューブを始末してジッパーを戻してゆく。

「しっぽはあとで付けますからお楽しみに」

 

 

 

573 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/06(木) 23:51:05 ID:tUrRie0g0

 

 時子さんが、檻が押し付けてあるのと反対側の壁の中央を指さす。

 壁に淡いピンクの丸印が描いてある。

「そのマーク見えますか? そこに右足でも左足でもいいですから片足を押し当ててみて下さい」

「えーっ?!」

 その姿が容易に想像できて、私は激しい抵抗感を覚えた。

「はやく~」

「えっ、で、でも…… ……わかりました」

 ドスドスとそこまで歩いて行き、そしてちょっと困った。

 どっちの足を上げようか。

 少し考えてから、右足を上げることに決めた。

 手足3つをふんばって、右足をおずおずと上げた。

 あれ?

 全然場所がわからない。

 ていうか足が届かない。

 

 ちょっと位置を変え、大股開きで、うんしょ……

「もう少し前ですよ」

 また位置を変え、体の右を壁に擦り付けるくらいにして…… うんしょ……

 

 ―― ピッ ――

 

 壁の一部が開いた。

 

 

 

565 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/06(木) 22:25:04 ID:tUrRie0g0

 

 そこからガーッと何かが出てきたみたいだれけど、真後ろなので見えない。

「あ、少し位置が悪いですね」

 時子さんが何かをカチカチと調節している。

「そのままじっとしてて下さい」

 ドン、と股が押されて何かが密着した。

 すると突然、オシッコの弁が開いてオシッコが出始めた。

「ああっ?!」

 大股開きのままの突然の排尿に、驚いて足を閉じようとした。

「だめっ! 今閉じると床がオシッコびたしになりますよ!」

 ビクッとして固まった。

 

 ひいいいいぃぃぃ~~

 消えて死んでしまいたいぃ~~

 

 人工的な排尿には慣れてるはずなのに、こんな格好は惨めすぎる~~

 

 お股がくちゅくちゅと拭われている感じがする。

 何をどうされているのかさっぱりわからないけど。

 

「あの~ まだですか~?」

「今、チューブを洗浄したところですから、もう終りです」

 ガーッと器械が引っ込んで、壁が元に戻った。

「ちゃんと位置決めさえ出来れば、弁の開閉からチューブの洗浄まで全自動です。位置が決まらないと弁が開かない構造ですが、一旦排尿しはじめてから位置が変わることは想定してないので、動くと撒き散らします」

「ひいっ!」

 

 

 

566 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/06(木) 22:26:16 ID:tUrRie0g0

 

 やっと足を降ろす。

 全頭マスクの中に熱気が篭る。

 耳の付け根まで熱い。

「あの…… オシッコって、毎回コレなんですか……?」

「そうですよ~」

 涼しげに言う時子さん。

「ひいぃぃ~ あの、メスイヌって、足上げないんじゃ……」

「最初はお尻を突き出す形で作ろうとしたんですよ。でもその方式だと最後の洗浄がうまくいかないんです。べつに誰かに見られるわけではないので、いいんじゃないですか?」

「そんなぁ」

 

「今、給水器持ってきますね。給水器も壁から自動にしようと思ったんですが、それだとヒマな時に舐めて、飲みすぎちゃうでしょ? 下痢すると悲惨ですよ」

「そ、そうですね」

 

 時子さんは一度部屋を出て、犬の檻に良くついているペット用給水器を2個持って戻って来た。

「檻の中ではオシッコできないので、あまり水分摂ってほしくないのですが、一応檻の中用と外用と2つ付けておきますね」

「はい」

 時子さんは檻の中と外にそれぞれネジ留めした。

 

 

 

 

583 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/07(金) 23:00:23 ID:7xy6hyO10

 

「さて、これでだいたい準備できましたね。あとは未宇さんの慣れ待ちですけど、ずっと調整中というわけにもいきませんから、今日の夜あたりから始めましょうか」

 うう…… ついに来た……

 もともと覚悟していたことだけど、いざ本当にされると思うと身体が細かく震える。

「しばらく自由にしていて下さい」

 バタンと時子さんが出ていった。

 

 また何もすることのない時間が出来てしまった。

 しばらくドスドスと室内を歩きまわり、さっきのおトイレ設備の近くに行ってみる。

 首がまだ良く回るうちに、位置決めの練習でもしておこうと思い、おおよその位置を見定めてから膝でスイッチに触れる。

 膝のパッドに何か埋め込んであるのか、軽く触れただけでトイレが起動した。

 

 あーもうイヤッ! この姿勢は不必要に羞恥心を煽る。

 

 股に器具の受け皿部分が押し付けられ、機械からのコントロール信号で弁が解除される。

 さっき出したばっかりなのでチョロリとしか出ない。

 ……

 まだかしら……

 くちゅくちゅとチューブが洗浄される感じがして、やっと終わった。

 

 

 

584 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/07(金) 23:01:32 ID:7xy6hyO10

 

 また檻の中にお尻から入って、クッションにもたれかかる。

 今の時点ではアクリル漬けより苦しいのか楽なのかわからない。

 口の中の食事の味を思い出していたら、またいつの間にか寝てしまった。

 

「……センパイ…… 未宇センパイ……」

 脇腹をツンツンつつく感じに目が覚めたら、開いた檻の入り口に美里ちゃんがしゃがんでいた。

「あ、美里ちゃん…… ぱんつ見えてるよ……」

「プッ! センパイ、寝ぼけてますね」

「……えっ? あ! ああ! 美里ちゃんだ」

「もう、しっかりしてくださいよぉ。そんなに犬の姿に馴染んじゃったんですか?」

「ちっ、ちが……!」

「センパイ、檻から出て下さい」

「う、うん……」

 言われてのそのそと出る。

 

「まだセンパイが完全に犬にされる前に来れてよかったです。それに…… あたし、時子さんから未宇さんのこと、全部任されたんですよ?」

「エッ!?」

 心の底から驚いた。

「それじゃぁ、時子さんは……?」

「あたしの手に負えない事態が生じたらすぐ来てもらいますけど、基本的に未宇センパイの管理者はあたしです。ほら、首輪のカギ」

 カギのついたキーホルダーを見せる。

「管理者って……」

「未宇センパイの食事、排泄、性欲、行動を、全部あたしが管理するんです」

 そんな……!

 時子さんなら、年齢的にも能力的にも全部任せても安心だけど、この子になんて……

 

 

 

585 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/07(金) 23:02:20 ID:7xy6hyO10

 

「い…… いやっ……!」

「あ、センパイひっどーい! 大丈夫ですよ、ちゃーんといちいち時子さんに教えてもらってやりますから」

「あ、ご、ごめんなさい…… でも……」

「ウフフ、センパイにはもう拒否する権利なんて無いんですよ?」

「いやぁ!」

 

 私はわけもわからず怖くなって、バタバタとあとずさりした。

「うわぁあ! 怯える未宇センパイの顔って、最高にそそりますねぇ」

「ひいっ!」

 美里ちゃんはすぐに私の後ろに回り、背中から私を抱いた。

 

「つーかまえたっと」

「キヒイィィーー!!」

「ちょっとぉ、あんまりですよぉ、センパイ。心配しなくても大丈夫です。無理せず、丁寧に丁寧にブッ壊していきますから、センパイのこと」

「いやぁああぁぁ!!」

 下腹部でコココとひときわ高い音が鳴る。

「うわぁ、大洪水。やっぱりセンパイは根っからマゾなんですね」

「ああああ」

 

 

 

588 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/07(金) 23:24:22 ID:7xy6hyO10

「ほら、もうセンパイを犬に仕上げるための道具も全部持ってきてるんです」

 見ると大きなプラスチックのトレーに最初に見せられたような部品が載っていた。

「まず口枷ですよね。これってアクリルの時より太いみたいですけど、大丈夫ですか?って言ってもやるしかないんですが、アハハ」

 美里ちゃんが粘土のパックを取り出した。

「おっと、その前に歯磨きでしたっけ。しばらく歯は使わないですからね」

 

 美里ちゃんは私を抱き起こし、首輪を解錠した。

「あっ、プレートの名前がMiuに変わってる! ミウって呼び捨てにしていいですか? センパイ」

「グスッ…… うん……」

 後輩に弄ばれることで、耳から犬の存在を注入されてしまう。

 美里ちゃんは私のお尻付近のジッパーを引き上げ、後頭部を回し、ジッパーの始点まで戻すと、顔部分の革スーツを剥いた。

 

「誤解されると困るんで、最初に言っておきますけど、あたし、未宇センパイのこと超超超超尊敬してます。ホントです。ショーウインドウで見た時から。だからそんなセンパイをあたしの手で自由にしていいなんて、死ぬほど嬉しいんです。だからそんな想いを込めて呼びます…… ミウ!」

 一瞬、どう対処していいか迷った挙句、はにかみつつ無理矢理一言を絞り出した。

 

「わ、わん?」

 

「オメガモエス!!!」

 

 美里ちゃんは目を剥いて、口の端からヨダレを垂らさんばかりだった。

「きいいいいっ! 早く! 早く犬になりましょう! センパイ! ほらほら歯磨きィ!!」

 ほとんど瞳が渦巻きになったマンガ表現のように、歯ブラシで私の歯をガシガシ磨く。

「ゴブゴブ!」

 ひい!

「はい濯いで!」

 コップの水で濯いで洗面器にベッと出す。

「仕上げに殺菌リンスです。歯茎や歯間の隅々までリンセ・ビヤン・シルブプレってカンジで」

 なんかもうわけがわからない。

 

 

589 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/07(金) 23:26:23 ID:7xy6hyO10

 

「ふぅ、済みません、取り乱して…… 次はちょっと落ち着かないともったいないですからね。口枷の粘土を練りますね」

 口枷はアクリルの時と同じ構造だ。

 銀の筒の上下に、U字型の歯枷が溶接されていて、歯枷の部分に固まる粘土を詰めて噛まされると、粘土が固まり、外せなくなる仕掛けだ。

 

 美里ちゃんは青と黄色の粘土を練り合わせ、緑色の棒状にして2つに分け、それを上下の歯枷に詰めた。

「はい、あーんして下さい」

 思い切り開かないと入らない。

「はい、噛んで~。 ウフフ、歯医者さんになったみたいです」

 直径4cmほどの筒を噛まされたまま、口が閉じられなくなった。

 

「うわぁ…… ミウの間抜けな顔、かわいいなぁ……」

 愛しそうに私の顔を両手で抱え、髪の毛を手で鋤く。

「オエァァ……」

「しばらくこの顔ともお別れですね。もうミウは外気に触れることもなくなっちゃうんだよ?」

 いやぁ!

 煽らないで!

 

「ああ、ゾクゾクします。センパイが、ミウが、壊れる第一歩なんですね…… これが……」

 恐ろしい台詞を吐きながら、私の顔に全頭マスク部分を戻してゆく。

 首側から被せられるので、まず顎が包まれる。

 

 うっ……! さっきまでと全然窮屈さが違う!

 

 

 

590 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/07(金) 23:34:47 ID:7xy6hyO10

 

「ホフッ……!」

 

 思わず声が出る。

 口の穴の位置が合わされ、鼻の部分の小さな呼吸穴が密着する。

 

 ―― プシュー! ――

 ―― プシュー! ――

 

 すっかり忘れていた、あの呼吸制限の日々が戻ってくる!

 でも、今は口が開いているので、そっちで甘えて呼吸してしまう。

 ハァハァ

 

 目の穴が合わされ、全頭マスクが後ろへ引っ張られる。

 

 口の端を曲げて少し笑った美里ちゃんが、正面から覗き込む。

 私は目を逸らす。

「こらっ、ミウ、ちゃんとこっち見なさい」

 私はもう涙目だ。

 

 なんで美里ちゃんに呼び捨てにされて、好き勝手にいじられなければならないんだろう……

 いい子だってわかってるけど、私の管理者として認めるのは、すごい抵抗がある。

 

 

 

591 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/07(金) 23:36:49 ID:7xy6hyO10

 

 そうしているうちにも、顔が全頭マスクに押し込まれ、次第に顔に革が密着してくる。

 頭頂部が入らない。

 さっきまであんなにユルユルだったのに。

「うーん、すごいきつさ!」

 もう一度口枷の周囲から革を引き延ばすように送って、頭頂部にあるジッパーの始点付近を被せようとする美里ちゃん。

 そのうちズルッ!と頭が潰されるような感じがして、顔中の皮膚が突っ張った。

「あ、入った」

 うがー!

 顔が潰れちゃう!

 すごい圧迫感!

 唇なんかピクリともずらせない。

 

 髪の毛をぎゅうぎゅう押し込まれ、ジッパーが下げられてゆく。

 ジッパーがうなじまで降りると、追加の圧迫感はなくなったが、圧力そのものは変わらない。

 顎までみっちり入ると少しだけ仰向けに引っ張られている。

 

「うわぁ…… ミウの背中って綺麗…… あたし、濃い産毛が生えているんで、自分の背中イヤなんですよねぇ~。革に閉じ込めちゃうのもったいないな」

 ゆっくりとジッパーを下げてゆく。

 

 ジッパーがお尻の上まで来ると、美里ちゃんは私の前に回り、黒いリング状のプレートを私の口に当て、ネジ穴の位置を合わせて3カ所ネジ留めした。

 革の穴と口枷を精密に一体化させられてしまった。

 

 

 

601 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/08(土) 19:22:48 ID:q2oj7uu10

 

 それが終わると、美里ちゃんは私をを抱えて四つん這いに戻した。

 少し後ろに引っ張られているのは、四つん這いになると顔を上げておくのには楽だ。

「犬耳はね、なんの仕掛けもないんです。ちょっとつまらないですか?」

 ブンブンと首を横に振ろうとしたが、ギギギと僅かしか動かなかった。

 

 美里ちゃんが頭の左右に何かを押し付ける。

「あれ? 左右逆でした」

 バリッと引っ張られて、また左右に押し付けられた。

 ベルクロテープか何かでただ貼り付けるだけのものらしい。

 

「わぁ! かわいい! でもミウたん、お口が間抜けでしゅねぇ~」

 ひどいよ、美里ちゃん……

「はい、これで本格的にワンちゃんでちゅよ~」

 いやっ、何?

 黒い固まりに、黒い太い棒が突き出たものを持って近づいてくる。

「ナイッ? オレ! ヒヤッ!」

 何、それ、イヤッと言っても、舌がペロペロ出るばかりで言葉にならない。

 

 近づくにつれ、その黒い棒の機能が見ただけでわかった。

 アクリルの時ずっと口に突っ込まれていた、ゴムだかシリコンだかの棒!

 拒否したくても四つん這いのまま動けない。

 

 

 

602 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/08(土) 19:23:22 ID:q2oj7uu10

 

 美里ちゃんは、正面から私を見つめながら、さも楽しげにその黒い棒を私の口枷の穴に差し込む。

 そのまま喉の奥近くまでズルーーッと突っ込まれる。

 

 オゲ!

 長いよ!

 これ!

 

 同時に革のカバーで鼻の呼吸穴が覆われ、息が苦しくなった。

 

 ―― プスーーッ! ――

 ―― プスーーッ! ――

 

 一応、口の棒にも細い穴は貫通しているようだ。

 

 ―― コシューーッ ――

 

 アクリルの時と同じだ。

 

 後頭部にベルトが回され、カチリと施錠された感じがする。

 

「ウフフ、革製の犬の口です。これでまぬけ犬から、ちょっとましな犬になりましたね。もうカギが無いと外せませんよ」

 

 (いやっ!)

 

 反射的に叫んだ言葉も、プシューッという空気の流れにしかならなかった。

 

 

 

 

603 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/08(土) 19:25:48 ID:q2oj7uu10

「おまちかね~ お尻です!」

 尻尾のついた栓をされるだけだと思ったので、特に影響無いだろうと思って、半ば聞き流した。

 美里ちゃんが、さっき見せてもらったトレーとは別の袋を開けて、中からドロンと重長い塊を取り出した。

 それにトレーから犬尻尾を取り出し、キュッキュッとねじ込む。

「エへへ?」

 にこやかに目の前に差し出されたものを見て、私は心臓が潰れるところだった。

 

 太いヘビ?

 

 最初は何かの冗談だと思った。

 太さ4cm近く、長さ30cm以上はある、柔らかいゴムだかシリコンだかの棒に、犬の尻尾が付いている。

 尻尾の付け根は金属の筒になっていて、その部分が本来のお尻の栓だとわかる。

 

 それじゃ、あのとぐろ巻きそうな長い部分は?

 どこに収まるの…… かな?

 

 ――フシュ!――

 ――フシュ!――

 ――フシュ!――

 ――フシュ!――

 

 絶叫してるのに言葉にならない!

 恐怖にあとずさりする。

 

 ガシッと腰を掴まれた。

 

 ――フシュフシュフシュフシュ!!――

 ――フシュ!――

 

 恐怖にパニック!!

 

 美里ちゃんは壁の一部を開けて排便装置のコネクターを取り出すと、私のお尻に突き立てた。

 

 

607 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/08(土) 20:38:23 ID:q2oj7uu10

 

 ううっ……

 最初に注入される浣腸液の冷たさ。

 そして排便の快感。

 肛門感覚は奪われちゃってるけど、スーッと汚物が抜けてゆく爽快感はある。

 そしてお湯で洗浄。

 吸い出し。

 また洗浄。

 いつもの排便プログラム。

 

 スチャッと排便装置のコネクターが抜かれ、肛門の弁は開いたままにされた。

 

 冷たい!

 何かを流し込まれた。

 潤滑ローション?

 

 私の肛門の永久固定リングの入り口に、何かが押し当てられる。

 

 ググッと強い抵抗があって、それから弱い抵抗が断続的に続く。

 巨大なモノが逆流する感覚。

 人口肛門のリングで肛門感覚を奪われているので、擦られる挿入感は無いけど、周囲の敏感な神経が、何かが押し込まれていると告げている。

 

 

 

608 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/08(土) 20:39:52 ID:q2oj7uu10

 突然、腸の奥が押された。

 腹膜が引っ張られる感じ。

 腸そのものの感覚というのは無いけど、内蔵の圧迫感とその方向でハッキリとわかる。

 

 そんな…… ちょっと深いよ!

 

 S字に曲がった腸の部分ってどうする気だろう……

 

 ……って……!

 

 内蔵が吊り上げられるゥ!

 

 あ”~~~~~~~~~~~!!!!

 あ”~~~~~~~~~~~!!!!

 

 無理よ!

 そこって腸が曲がってるんだもの!

 

 キ!!!

 

 何かがこじ開けられた感じがした。

 腸の奥は無感覚だけど、どんどんお腹が重くなる!

 

 気が狂いそう!

 まだまだ入ってくる!

 

 お浣腸のような排便の焦燥はおこらないけど、いつもウンチでそうな下腹部の突っ張りがおぞましすぎる!

 

 ひいっ!

 ひいっ!

 

 最後にお尻の穴が更にぐっと押し込まれる感じがして、カチッとロックされた。

 

 

609 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/08(土) 21:14:08 ID:q2oj7uu10

 

 美里ちゃんがジッパーを閉じ始めた。

 私は革の内側にダラダラと汗を垂らし、目の焦点はもう合ってない。

 

 前からのジッパーも、背中からのジッパーも、尻尾を挟む位置で留められた。

 何かがカチッと外され、尻尾の背中寄りで何かがカチリと回された。

 

「このジッパーのロックってすごいですね。引っ張る金具の部分は、洗濯バサミみたいな構造で取り外し自由なんですね。で、それがキーになってて、こうやって金具そのものがロックできるんですね」

 今度は尻尾の股寄りでカチリと回された。

 

 ボーッとする視界に美里ちゃんが映る。

 首から銀色のチェーンを外す。

「これ、ミウのために買ったんだよ? カギをちゃんと管理しないとね。 ほら、首輪のカギ、今外したジッパーのカギ2つ、尻尾のカギ、犬のお口のカギ…… ね?」

 濁った瞳でボーッと見る。

「もうミウは、あたしがいないと、食事もウンチもできないんだよ? 言うことを良くきいて、仲良く暮らそうね?」

 全身を襲う圧力の嵐に、頷く余裕もなかった。

 

「あれぇ、返事が無いなぁ。これは時子さんが『慣れてからにしましょう』って言っていたヤツだけど、今やっちゃおうかなぁ」

 

 いやっ!

 何する気!

 恐怖から逃れるため、ボーッとしていた脳みそに突然血が通う。

 

 

 

610 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/08(土) 21:18:05 ID:q2oj7uu10

 

 パンパンの体でジリジリあとずさる。

「ウフフフ、怯えた未宇センパイって、ほんと最高! でも、だれが管理者なのか、だれがご主人様なのか体で知ってほしいから、やっちゃいますね~!」

 

 美里ちゃんが四つん這いの私を後ろから抱くようにして、お臍の脇をまさぐる。

 そこからベルトの端を引き出すと、左右同時に引き絞った。

「ピューーーーーッ!!」

 ゲーーッと腹の底から絞り出すような悲鳴が滑稽な呼気音に変わる。

 パンパンのお腹が更に締め上げられた。

 もう死ぬ。

 

「苦しいですか? 今日はこれくらいにしておきますね、未宇センパイ。あれぇ、あたしまたセンパイっていってましたね。ミウって呼び捨てにするのも、結構勇気がいるんですよ? アハ」

 

 逃げ場の無い圧力の嵐に苛(さいな)まれ、唯一開いた目の穴から目玉が絞り出されそうだ。

 涙が勝手にハラハラと流れる。

 

 ―― ピューーーッ! ――

 ―― シューーッ! ――

 ―― ピューーーッ! ――

 ―― シューーッ! ――

 

 一定のリズムで荒い呼吸を繰り返しながら、ただ四つん這いのまま立ち尽くす。

 一定の自由を与えられながら、全身を超拘束され、動くことができない。

 

 「さてこれで、首輪を戻して出来上がり……と」

 鋼鉄の首輪を首に戻され、重い南京錠が掛けられた。

 

 「心を鬼にしてしばらく放置しまよ~ ミウたん元気でね~? あたしもちゃんと『ミウ』って呼び捨てに統一できるようにガンバロー!っと」

 カギがたくさん下がった銀のチェーンを自分の首に掛けながら、美里ちゃんが出ていった。

 

 

611 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2006/04/08(土) 21:42:33 ID:2LuQBnE00

大盤振る舞いキタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!!

 

鍵が目の前に見えてるのに、自分ではどうすることもできないミウたん(*´д`*)'`ァ'`ァ

 

 

612 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2006/04/08(土) 21:57:47 ID:wxNObmtC0

今夜も大盤振る舞いサイコ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 

>>611

自分=美里ちゃん ではないかな?

 

 

614 : 名無しさん@ピンキー[sage] 2006/04/09(日) 00:48:47 ID:bqyGyhpq0

>>612

 

>>611

>自分=美里ちゃん ではないかな?

 

たしかにそう見るのが普通だけど、>>611の解釈もいいなぁ。

もっとも、ミウたんも自分で鍵がはずせたとしても自分の意志でははずさないような気がする・・・

 

 

615 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/09(日) 01:24:59 ID:4WEiIwnj0

―――――― お好みによりココにソニューしてくだちい。――――――――

 

 すると、またすぐにドアが開いて美里ちゃんが戻ってきた。

「ウフフフフ。 やっぱり失くすといけないから、ミウたん自分で持っててね?」

 カギ束のチェーンを私の首に掛けた。

「じゃぁね」

 邪心の無い笑顔でニッコリ笑って、美里ちゃんが出て行った。

 

 美里ちゃんの気配も去った真っ白い部屋のなかに、ギチギチのまま一人残された私。

 

 

 カギ束を首から掛けられた自分の姿が鏡に映る。

 

 ウーーーーッ!!

 

 私の自由が集約されて、顎の下すぐの所にぶら下がっているのに!

 こんな超圧迫から逃れる術がないなんて!  

 

 ――――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

619 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/09(日) 18:02:09 ID:4WEiIwnj0

 

 私はとうとう腸の奥にまでモノを突っ込まれて、手足の包まれている部分以外、ミチミチに圧力を高められてしまった。

 

 ドクドクと頭に血が昇ったまま密閉されて、まだ四つん這いのまま動けない。

 

 ああ、股間のポンプが動いてる。

 感じてるんだ…… 私……

 

 革に包まれた絶望犬人形にされて、壊されてゆくことに期待してる……?

 

 頭やお尻を外側から、口とお腹を内側から圧迫され、身動きするだけでも苦しい状態。

 

 アクリルなんて生ぬるい。

 

 あれは、ただ漬け込まれるだけの静的な拘束。

 人犬は、外からも内側からも圧迫され、それでも壊死せずに暮らす恐ろしい日常。

 

 動くだけで苦しい……

 

 ちょっと待って!

 このまま何年も暮らすの?!

 

 自分で選んだ気の遠くなるような絶望地獄の生活に、冷や汗と震えが止まらなかった。

 

 

 

620 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/09(日) 18:03:27 ID:4WEiIwnj0

 

 何時間こうしてるんだろう。

 少し呼吸は落ち着いてきたけど、少しでも体を動かそうとするとギチギチに革に詰め込まれていることを思い知らされる。

 

 それでも少し余裕ができた。

 この部屋の中での自分のいる位置はわかっているので、ゆっくりと檻に向かって移動する。

 

 途中、鏡に映った自分を見た。

 異形の黒い塊。

 目が……

 アクリルの時より数倍情け無い目だけが……

 私の存在を示している。

 でもそれを否定するように、金色に光るMiuと彫られた首輪のプレート。

 

 後輩が管理者でご主人様。

 尊敬されてるのに卑下される奇妙な存在の私。

 

 肉体の混沌が精神をも混沌に巻き込んでゆく。

 逃げたい、とは思わない。

 ただただ落ち着きたいと渇望する。

 

 ギシギシと移動を続け、檻にお尻から入る。

 そのままクッションに斜めにもたれると、僅かだけ楽になった。

 

 お腹痛いよぅ……

 あんな長いモノ、無茶だよぅ……

 私、処女なのに、お尻は大腸まで犯されてしまった……

 

 

 

 

627 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/10(月) 20:56:51 ID:xRXzt6oT0

 

 檻から外を見ると、点々と散らばる小さな水たまり。

 あれって…… 私の粘液?

 私、あんなに恥ずかしげもなく垂らしまくったの……?

 

 ああ……

 ああ……

 今も垂らしてる……

 檻の中敷きを汚しちゃう……

 

 

 それからしばらくは、恐ろしい時間停止の中に居た。

 

 体が縮んでしまうかと思われるほどの圧力は、しばらくすると耐えがたい窮屈さに変わってきた。

 心を蝕むほどの、絶望的なきつさ。

 

 キリキリとした圧力の狭間で、私の時間は止まったてしまったかと思われた。

 

 

 浅く眠っては目覚め、浅く眠っては目覚めを繰り返す。

 昼夜の区別もわからないので、本当に精神に変調をきたしそうだ。

 

 なんとなくオシッコしたくなった。

 意を決して檻から出る。

 

 

 

628 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/10(月) 20:57:34 ID:xRXzt6oT0

 

 はふっ……

 はふっ……

 はふっ……

 圧力の奴隷。

 

 やっとおトイレ装置の前へ来た。

 失敗が怖いので、少し手前の壁で足を上げる練習。

 

 思い切り右足を上げる。

 うーーっ!

 内蔵が圧迫されるけど、なんとかなりそうだ。

 

 少し前へ進み、本番。

 壁が開き、装置が押し当てられ、弁が開く。

 ジョーーッと勢いよく吹き出る。

 いやぁ!

 ちょっと勢い強すぎぃ!

 下腹部の圧力が少しだけ逃げて、排尿の爽快感とともに、体がほんの僅かだけど、軽く、楽になった。

 

 オシッコ終わった後は、少し楽に歩けるようになった。

 すると突然、滅茶苦茶に感じ始めてしまった。

 私の肉体のマゾな部分が、ビンビン感じている。

 精神的なマゾな部分は、まだ状況の凄さに麻痺していて、感じる焦点が定まらない。

 

 「ウ……」

 アクリルで感じた時と同じ、脱出不可能な拘束の底に落とされて、感じまくっている。

 粘液のモーターは、止まる気配が無い。

 

 そのまま緩くイッてるような状態になり、手足突っ張ったまま、ずーーーっと時間が過ぎた。

 

 

 

630 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/10(月) 21:11:26 ID:xRXzt6oT0

 

「み~う~たん? 元気してた?」

 美里ちゃんが入ってきた。

 私は感じ続けた虚ろな目のまま、真っ青になり、壁に体を寄せようとした。

「こらぁ! ご主人様だよ、あたし。そんなにビクビクしないの! はい、お食事とおトイレしましょうね~」

 

 革製の犬の口にチューブ入りの流動食が繋がれ、専用の潰し器で押しつぶされると、喉の奥まで差し込まれた長いゴム栓を貫通する穴を通り、喉に直接ドロドロと食事が注がれた。

 

 味わうことのできない食事。

 思わず涙が出た。

 最後に太い注射器で水を飲まされ、口へ続くゴム栓の穴の内面が洗浄された。

 

「ウフフ~ こんどはウンチですよ~ イッてもいいですよ~」

 

 えっ?

 

 尻尾前後のジッパーが解錠され、少しだけ開けられた。

 尻尾の栓が解錠される。

 

 うーーーー? おおおおーーーーー???!!

 

 信じられない!

 他人の手でウンチが引き抜かれる感覚!

 

 瞳が混濁し、内蔵ごとウンチ引き抜かれる未知の感覚に、軽く、短く、ビクビクとイク。

 

 ハァハァ……

 気持ち良くて死ぬ。

 

 

 

 

631 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/10(月) 21:12:26 ID:xRXzt6oT0

 

「今度が本当のウンチです」

 いつもの排便装置を突っ込まれ、排便と洗浄。

 しかし、便が奥でずっと止められていたため、浣腸してから流れ出るまですごく時間がかかる。

 

 やっと排便が終わったら、美里ちゃんが、ビニールに入った新しい長大な柔らかい栓に、尻尾を付け直した。

「毎回滅菌したものを入れますから、安心してくださいね」

 美里ちゃんは手術用のゴム手袋をして、ビニールを開封し、また私のお尻にその長い栓を突っ込む。

 

 うぐーーーーーぅっ!

 はぁぁああああああぁぁぁ!!

 

 処女でない人は、『子宮まで犯されるゥ!』って叫ぶのだろうか。

 

 あり得ない深さまで差し込まれる栓。

 

 目を剥き、お腹いっぱいに耐えている間に、またカチリと施錠され、ジッパーも戻された。

 

 私の頭の中には漫画によくある1シーンが鮮やかに思い浮かぶ。

 重病の主人公が、苦しみのあまり手で虚空を掴むような動作を繰り返しながら、床を這うシーン。

 

 あれがやりたい!

 あれがやりたいのォ!!

 でも出来ないのォ!

 

 ―― フシュッ ――

 手足を折り畳まれて……

 ―― フシュッ ――

 四つん這いのまま、姿勢を固められてしまっているから……

 

 

633 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/10(月) 21:31:57 ID:xRXzt6oT0

 

「どうですか? 痛い所は無いですか? キツイのはもちろん我慢してくださいね~ ていうか楽しんでくださいね?」

 『痛い所は無い』という意味で、動きにくい首をギシギシと横に振った。

 

「これが毎日続きますからね~」

 

 ―― ドクン! ――

 

 そうだ。

 これが私の日常になるんだ。

 毎日、腸の奥まで異物を出し入れされる、おぞましい日常に。

 

「ウフフフフフ、でもね、ミウたんがあたしのゴキゲン損ねたりすると、お食事もウンチも出来なくなっちゃうかもよぉ~~?」

 

 ―― ドクン! ――

 

 時子さんがそんなことを許すわけがない、と思いながら、私の拘束過程全てを美里ちゃんに任せたという現実から、本当にもう美里ちゃんの言いなりになるしかないのだ、という思いが頭を占めていった。

 

 

 

638 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/11(火) 07:06:05 ID:ycOJrQJv0

 

 美里ちゃんが目の前にしゃがむ。

「イイなぁ…… カワイイなぁ、ミウたん」

 頭を撫でられるけど、私は本物のイヌじゃないから気持ち良くもなんともない。

 それよりそんな軽いタッチですら、余計な圧力に感じ、明いている目の穴から眼球がボンと飛び出しそうだ。

 

「震えてるんですか? ミウたん。 少し紛らわせてあげますね?おっと『あげるね?』だった。ミウたんて言うと呼び捨てより言いやすくなりましたけど、まだまだ敬語使っちゃいそうです」

 

 美里ちゃんは床にペタリと座り、私の腰を抱いて引き寄せた。

「ウーーーッ!」

「ごめんね、ミウたん。すぐ気持ち良くなるからね~」

 何をする気?!

 

 美里ちゃんの膝の上で、ゴロリと仰向けにされた。

「ウーーーーッ!!」

 いちいちお腹が苦しい!

 しかも仰向けにされると尻尾に体重が掛かって、栓はロックされてるから動かないけど、お尻のリングごと肛門が押し込まれて苦しい!!

 

 ―― フシュッ! ――

 ―― フシュッ! ――

 ―― フシュッ! ――

 

 仰向けで喘ぐ。

 

 

 

639 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/11(火) 07:08:50 ID:ycOJrQJv0

 

「あーん、ミウたん苦しそう~ はいはい、気持ち良くなりましょうねぇ~」

 胸の部分をまさぐられ、ジッパーを左右とも開けられた。

 

 スーツの構造として、ブラ部分のカップは圧力が掛からないように形成されているらしく、胸が剥き出しにされても体を締め付ける圧力は殆ど変わらない。

 

 いやぁ!

 

 美里ちゃんにオッパイをいじられることに、ものすごい違和感を感じる。

 

「ミウたんの乳首、淡いピンク色でイイな~ 乳輪も小さめで奥ゆかし~ あたし、ちょっと大きいんですよねぇ」

 ジッパーの口を左右に開き、中から私のオッパイを完全に外に出す。

「形良く大きいってイイですよねぇ~」

 乳房側面の柔らかい脂肪に、ごついジッパーの凸凹が食い込む。

 

「ピアスも素敵…… あたしもいずれされちゃうらしいんですけどね。こうやって実物が目の前にあると不思議な感じしますね」

 

 キューーーーッと乳首が引っ張られた。

 

「ンーーーー!」

 

 ホフゥ!

 

 気乗りのしない快感を、無理矢理胸の先端から送り込まれる。

 

 

 

640 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/11(火) 07:09:43 ID:ycOJrQJv0

 

 美里ちゃんは、一応ピアスを気遣いながら、私の無防備な乳首をコリッ、コリッと指で転がす。

 

「ンーーーーー!!」

 

 涙を溜めて美里ちゃんを見つめながら、首を横に振る。

 

 やめて!

 美里ちゃん、やめて!

 

 不本意に身体を直接弄ばれる不快感と恐怖。

 

 本能的にかばうべき身体の一部分を、好き勝手されるのがこんなに惨めで屈辱的なんて……

 

「あれ? イヤなんですか? センパイ。じゃなくてミウたん」

 美里ちゃんは少し剣のある目をしてフゥと息を吐いた。

「まぁ、すぐになついてもらえるとは思ってなかったですけどね。さっき言ったように、あたし、ミウたんの全てを握ってるんですよ? 素直になった方がいいですよ?」

 

 違うのぉ!

 美里ちゃんのことがイヤとかではなくて……

 なんて言うか、好きでもない人にいじられても、緊張感と違和感がすごくて……

 うう…… 今の微妙な気持ちを詳しく説明する方法が無い……

 

 首を横に振りながら、ハラハラと涙するしか無かった。

 

 

 

641 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/11(火) 07:29:46 ID:+HiWoAni0

 

 急に美里ちゃんの表情が険しさを増す。

「ミウたん、わかってないなぁ! 最初に言ったけど、『ブッ壊れる』っていうのはそんな気分のノリなんて関係無いの! 頭の中がバカになって、『あ”~~~』って従えばいいの! ただエロエロに悶えればいいのよォ!!」

 私の心の考えの甘い部分を見透かしたように、美里ちゃんが大声を出す。

 

「…… やっぱり、おしおきね?」

 

 ―― フヒッ! ――

 

 いやぁあ!

 何するのぉ!

 

 美里ちゃんは腰の位置を直し、私を抱え直すと、両手で私のオッパイを優しく揉み始めた。

 

 さっきの美里ちゃんの大声に緊張して、最初は辛いだけだった乳房と乳首への愛撫が、ひたすら繰り返される熱心な動きによって、次第に私のお股を熱く濡らし始めた。

 

 はううぅぅ……

 はううぅぅ……

 はううぅぅ……

 そんなに優しく、しつこく、こね回されたら……

 オッパイが燃えそうに熱くなっちゃう……

 

 乳首の愛撫も、触れるか触れないかの連続技で、もっと強い刺激を求めてる。

 

 

 

 

647 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/11(火) 22:15:04 ID:+HiWoAni0

 

 股間のポンプが狂ったように動作し、驚くほどの量の粘液を床に垂らしている。

 

 ああん……

 ピアスを持ち上げられ、上から軽く圧迫されると…… 乳首を貫く金属の軸を意識させられて……

 乳首だけでイキそう……

 

 だめだ……

 美里ちゃんのオッパイ責めに屈服しそうだ……

 

 イイッ!

 ああっ!

 つまんで!

 引っ張って!

 

 もっと!

 もっとってば!

 …… あれ?

 

「ウフフ、ミウたん、イイ目になってきましたね~ でも、おしおきだから、ここまででちゅよ~」

 美里ちゃんは私のオッパイをそれぞれのカップの中に丁寧に収め、乳首に気を遣いながらジッパーを閉めた。

 

 …… えっ?

 このまま…… 放置する気……?

 

 せっかく気持ち良くなってきたのに……?

 

 ドーーッと冷や汗が出る。

 やっと美里ちゃんの言ってた意味を身体で理解した。

 性欲まで自在に操られちゃうんだ。

 

 

 

648 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/11(火) 22:18:02 ID:+HiWoAni0

 

 

 革でギチギチに圧力を高められたヒトイヌの私は、内臓をミチミチに膨らまされ、今度は脳の中身までパンパンに膨らまされてしまった。

 

 腰を抱えられ、四つん這いに戻された。

 

 コシュー……

 コシュー……

 

 四つん這いのまま、肩で息をする。

 斜め下を向いたまま、目を剥き、口の中にヨダレを溢れさせる。

 きっちり戻されたオッパイが熱い。

 股間の汁が止まらない。

 

「じゃぁね、ミウたん。イキたくてもイケない地獄で反省しててね」

 恐ろしい台詞を残して美里ちゃんが出ていった。

 

 全身が、強圧と性欲の渇望感ですごいことになったまま。

 

 コシュー……

 コシュー……

 コシュー……

 コシュー……

 

 かはっ……

 

 今までなんとか耐えたけど、今度は本当に狂うかも。

 

 

 

650 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/11(火) 22:19:38 ID:+HiWoAni0

 犬の姿の四つん這いのまま、身じろぎすらできずに、性欲の奔流に晒される。

 

 ふと目を上げたら、正面の鏡の中の自分と目が合った。

 その瞬間、クピッとクリトリスが膨らんだのが、自分ではっきりとわかった。

 目の前にいる、ものすごい拘束をされた犬が、私。

 でも、鏡にはパンパンの内臓や、オゲッとなりそうな口の奥や、ドロンドロンに蕩かされた脳みそは映らない。

 生唾を嚥下しようとしても、喉近くまで突っ込まれた棒の先端で舌の動きをいちいち邪魔される。

 ゴクッ……

 唾を呑むだけで、惨めさに涙が出る。

 

 オッパイの刺激の残照が、まだ全身を火照らせている。

 そこに加わった視覚刺激と、膨らんだクリトリスにアクリルの時被せられたイボイボのキャップの食い込む刺激とで、ずっと性の渇望感が続く。

 

 イキたいよぅ

 イカせてよぅ

 

 イキたいよぅ

 イカせてよぅ

 

 体を少し揺らすと、クリトリスに食い込んだシリコンのイボイボをはっきり意識する。

 ほんの僅かな刺激でも、いまの私にはありがたい。

 鏡に映った自分をオカズに、もどかしいオ○ニー。

 革が鳴って、本当にギシギシ、ミチミチ言う。

 

 はふっ

 はふっ

 コシュッ

 コシュッ

 

 とても無理だぁ……

 こんな刺激でイケるわけない……

 

 

661 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/12(水) 22:48:28 ID:7eZ/JCEV0

 

 突然、美里ちゃんが戻ってきた。

「みーうたん! 反省した?」

 私はマジメな意味で、まだ反省が足りないと思って頭を横に振った。

「えーーッ!? 全然反省してないのぉ?!」

 キャーーーッ!

 美里ちゃん、ちがう!

 そうじゃなくて!

 誤解よォ!!

 哀願の目で見つめて首を横に振る。

 

「ミウたん、まだわかんないんだ…… おしおき追加ァ!」

 

 キャーーーッ!

 ひどいよぉ!

 ちがうのにぃ!

 

 美里ちゃんは機械油を注す容器のようなものを持って来た。

「ウフフフ、ミウたん、本当に狂っちゃうかもね」

 尻尾前後のジッパーを解錠して、大きめに開口部を開く。

「まず、この部品の交換からするね?」

 クリトリス部分の部品が外され、クリトリスのカバーも外された。

 

 あんっ!

 クリトリスが空気に触れるゥ!

 

 

 

662 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/12(水) 22:50:25 ID:7eZ/JCEV0

 

「すごい! クリピアスって強烈ゥ! あたしの方が感じちゃいそう。このローターも残酷でイイですねぇ! ウフフでもね、お仕置き用に変えちゃいますよ? ただのドーム状のキャップです。クリトリスは孤立しちゃうんです。何も触れるものが無い空間に。アハハ、かわいそう」

 そんな!

 あの緩いクリトリスの刺激すら奪うつもり?!

 

「そうしてぇ、ココにこうすると……」

 さっきの油を注す道具をお尻の穴付近に突き立てる。

「フヒイ!!」

「心配しないで下さい。お尻傷つけたりしませんから」

 

 チュッと何かをお尻の周囲に少量流された。

 位置を変えて何回かチュッ、チュッと注入される。

 そしてしばらくしてから尻尾を掴まれた。

 

「これは時子さんも思いつかなかった裏技なんですよォ~?」

 尻尾をグッと押し込まれる。

 すると、当然栓はロックされているから、肛門に嵌まっている拡張リングごと、少し押し込まれる。

 リングの縁が股間を覆うベルトに固定されているので、肉が緩く凹む程度以上は入らない。

 

 今度はグッと尻尾を引かれる。

 二度と抜けないように内部にアクリルを流され、膨らんだまま固められているので、押し込んだ時と同様、僅かに引っ張られてすぐ止まる。

 肛門を擦る感覚はリングに奪われてしまっているので、肛門の周囲の肉ごと微妙に出入りするだけで、別になんとも感じない。

 

 

 

664 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/12(水) 22:51:57 ID:7eZ/JCEV0

 

 ところが。

 

 さっき注入されたのは潤滑ローションだったらしく、粘膜の粘り気で張り付いていた、リングと肛門粘膜の境界面が、微妙に浮いて動き始めた。

 美里ちゃんが尻尾を微妙に出し入れするわずか5mm程度の前後運動で、次第にローションが行き渡り、肛門周囲のあちこちに、ずっと忘れていた肛門感覚が甦りはじめた。

 そしてある瞬間、ガクッと抵抗が抜け、たった5mmの前後運動、合計1cmの僅かなストロークだけれど、アナルをモノが出入りするあの強烈に甘美な快感が甦った!

 

 はあああああぁぁン!!!

 

「フシューーーーーーゥッ!!」

 

 犬の口の穴から甘ったるい吐息を出して、脳がドロドロに蕩かされた。

 

「お、きたきた。ミウたん久々でしょ? ケツマソコは」

 ケツマソコなんて言わないでぇ!

 

 うわっ!

 うわっ!

 うわっ!

 

 うわっ!うわっ!うわっ!

 

 肛門を異物が通り抜ける、あの尖った甘美な快感がたまらない!

 

 

 

665 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/12(水) 22:55:31 ID:7eZ/JCEV0

 

 これなら簡単にイケる!

 ああもっと!

 もっとぉぉぉぉ!!

 

 あ”~~~~~~~~~

 

 ケツマソコ、イイ!

 ケツマソコ、イイ!

 

「んーー! ミウたん、イイ目になってきたぁ!」

 

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 

「もう少し! カナ?」

 小刻みに何度も尻尾を動かしてもらう。

 

 あう、お尻の粘膜が焼けそうで激しキモチイイ!

 思わず自分でも腰を動かしてしまう。

 

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 

 

 

666 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/12(水) 22:56:16 ID:7eZ/JCEV0

 

 キタ!

 もう少し!

 最高にスゴイのがキターーーーーーッ!

 

「あー楽しかった」

 美里ちゃんは突然、動かすのをやめた。

 

 ギャーーーーーーーーーーッ!!!

 うそ!

 うそよ!

 そこに出口が!最高の出口があるのに!

 

 フヒッ!

 フヒッ!

 フヒイ!!

 

 目玉は混濁し、頭の中が破裂しそうになる。

 狂う!

 もう狂うううううう!!!

 

 ムーーーーーーッ!!

 ムーーーーーーーーーーーゥッッ!!!

 

 美里ちゃんは破裂しそうな私の、お尻のジッパーを無慈悲に戻し、私を優しく背中から抱いた。

 

 

 

 

669 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/12(水) 22:57:11 ID:7eZ/JCEV0

 

 ムーーーーッ!

 ムーーーーッ!

 ムーーーーッ!

 

 濁り切った、焦点の合わない瞳で正面の壁を見据え、涙をハラハラ流しながらケイレンしている私。

 その全頭マスクで包まれた耳に、美里ちゃんはそっと唇を付けた。

 それこそ天使に姿を借りた悪魔の囁きの如く、アニメの声優もびっくりの澄んだ声で、小さく囁く。

 

「ミウたん、だれがミウたんを楽にしてあげられるか、わかるよね?」

 

 ぼわーんと脳に血が昇る。

 

 自分の心が堕ちる瞬間というのを、自分でハッキリ認識した。

 

 濁った脳、濁った瞳、はしたなく潤み続ける股間。

 

 拘束されてその不自由さにオカシクなるのではなく、心の自由を誰かに奪われてオカシクなる。

 

 奴隷になる快感。

 なにもかも任せちゃう快感。

 

 あと一言で。

 あと一刺激で。

 私は誰かの所有物になる。

 

 

 

670 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/12(水) 22:57:53 ID:7eZ/JCEV0

 

「あたしのために、いつでも壊れてくれるかなぁ……?」

 

 ―― ブルッ! ――

 全身の毛穴が開く。

 

 全身を満たす性興奮に身を震わせながら、反発する1%の理性を押し切って、コクリと頷く。

 

 ムーーーーッ!

 ムーーーーッ!

 

 私は堕ちた。

 

「ありがと。ご褒美あげるね?」

 

 次の瞬間、お尻の穴に焼けた鉄の棒を突っ込まれたと思った。

 ヌルヌルきもちいい肛門リングが急に激しく振動し、久々の肛門感覚をイヤというほど叩き込んでくる。

「コレがローター内蔵だって忘れてたでしょ」

 

 腸の奥まで突っ込まれたままの長大な肛門栓と相まって、この世のものとは思われない極太の破壊的快感を発生させている。

 

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 

 美里ちゃんに背中を抱かれながらイク。

 

 

672 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/12(水) 23:00:13 ID:7eZ/JCEV0

 

 周到に準備された、私を堕とすための処刑プログラムは、短い時間では終わらせてもらえない。

 

「やっと素直になれたね、ミウたん。あたしの奴隷になれたご褒美に、ずっとイこうね」

 

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 

 キイイイイイイイイイイイ!!

 途中でプチュプチュと尻尾を掴んで動きを追加されると、心臓を握り潰されるような瞬間的超快感に襲われる。

 

 振動も止めてもらえず、たまに尻尾を動かされ、絶叫と嗚咽を繰り返しながら、ずーーーーーっとイカされ続ける。

 

「イイ目…… ミウたん最高! ミウたん、いいえ未宇センパイ、あたしのこと認めて下さって嬉しいです。学校でも拘束でもセンパイだった人が、あたしの言いなりになるなんて、夢みたいです」

 

 

 

673 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/12(水) 23:01:24 ID:7eZ/JCEV0

 

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 そんな言い方しないで……

 いまさらセンパイなんて……

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 せっかくミウになり切って、コワれることができたのに……

 リセットするようなこと言わないで……

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 リセットされたら、また堕ちる苦しみと……

 耐えられない惨めさが……

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 ――ゾクリ――

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 ソレが目的……?

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 あ”~~~~~~~~~

 

 

 

674 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/12(水) 23:02:06 ID:7eZ/JCEV0

 

 お尻の振動がフッと止まった。

 イカされっぱなしの快感地獄からは解放された。

 激しい高空から次第に降りてくる。

 

 ああん……

 少し降りるごとに快感の揺れ戻しがある。

 

 ああん……

 

 ああん……

 

 

 私が完全に落ち着いたところで、美里ちゃんは檻からクッションを抜き取り、毛布を檻の中に微妙に偏らせて広げると、私をお尻から檻に入れ、横倒しに寝かせて檻の戸をガチャンと閉めた。

 

 自分が誰かに奴属するなんて信じられなかったが、そんなことをぐるぐる考えているうちに激しい疲労が襲ってきてグッスリ寝入ってしまった。

 

 

 

710 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/14(金) 23:05:39 ID:L717ma6Q0

「おはよー! ミウたん!」

 えっ!? もう朝?

「昨日ずいぶん消耗したでしょ? だからゼリーあげるね」

 檻から出され、口にチューブを繋げられ、ブチュッと流し込まれる。

 ドロドロした喉越しだけは辛うじてわかる。

 鼻腔に戻ってくる香りで、マスカットゼリーであることがわかる。

 でも、味はしない。

「じゃぁ、ガッコ行ってきますねー」

 美里ちゃんが出ていった。

 美里ちゃんのおかげでこの無機質な部屋の中にいても1日の区切りがわかる。

 

 美里ちゃんは特に私を奴隷にしたということについて話さなかった。

 私自身も、昨日は狂ったようになってしまったけど、別にずっと奴隷気分というわけではない。

 

 ゼリーを飲ませてもらって胃のあたりがスッとした。

 なんだかオシッコもしたくなった。

 いつも通り壁の印の前で足上げてオシッコ。

 快感で一時忘れていたお腹の重さが、また常に意識されるようになってきた。

 

 喉の異物感と腸内の異物感が苦しいけど、それ以外はとりあえず落ち着いてるので、四つん這いのままボーッとする。

 昨日激しくイッたせいか、今のままでもスッゴイきもちいい。

 

 ガチャッと扉が開いてまた美里ちゃんが……

 違った。

 時子さん!!

「お久しぶりです」

「ウ……」

 両目から涙がボロボロこぼれた。

 

 

711 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/14(金) 23:08:07 ID:L717ma6Q0

「あ、あ、あ、そんなに泣かないで下さい。毎日モニターで見てましたし、美里さんに細かく指示出してましたから」

「ウッ…… ウッ……」

「あんまり泣くと鼻水が溜まって大変ですよ」

「ウ……」

「なんで美里ちゃんにやらせたのか、って思われましたよね?」

 コクリと頷く。

「私が同じことをやると、たぶん未宇さんは全然つまらないと思いますよ。完全に信用して頂いているのは嬉しいですし、重要なことなんですが。でもハッピーエンドの物語にもスリルとサスペンスが必要なように、完全拘束で完璧に自由を奪われていて、何が一番怖くて、キモチイイのか…… もう、おわかりになりましたよね」

 そうだ…… それは……

「そう、『予測できない』という恐怖です」

 コクリと頷く。

「そして…… こうしてネタばらしをしてしまっても、フフフ、どうですか?美里さんに対する意識って、変わりました?」

 確かに、時子さんがサポートしてくれているだろうという予想が事実だったことがわかって少し安心する一方、ここで時子さんに何かされても、何か言われても、美里ちゃんとの関係は変わらない。

 首を横に振る。

「くーーぅ、さすが未宇さん、理解が早いですね! だから、安心して壊してもらってくださいね」

 ホッと安心して、私がコクリと頷くと、時子さんは出ていった。

 

 …… ち。

 

 ちがーーーう!!!

 

 時子さんムチャクチャ煽ってるーーーゥ!!

 『安心して壊してもらって』って! 公認?!

 

 なのになんでこんなに興奮するのよーー!

 ああああああ

 二人羽織のようにして、美里ちゃんの背後から美里ちゃんに手を添えている、時子さんの姿が想像できるようになっちゃったからだー!

 

 

712 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/14(金) 23:08:39 ID:L717ma6Q0

 

 アクリルの時と同じ、ただ拘束されているだけで絶頂が近づくような興奮の中に居る。

 まっ昼間から脳内麻薬だだ漏れな私。

 興奮でフラフラしながら、重いお腹と吐きそうな喉を抱えて、クッションにもたれたりして過ごした。

 

 

 ずいぶん時間が経った。

 結構お腹も空いてきた。

 そろそろかな、と思っていたら、ドアが開いて時子さんがヒョイと顔を覗かせた。

「あー、こっち見てますね。ちょっと恥ずかしいな」

 照れながら入ってきた時子さんは、真っ赤なエナメルのレオタードに、真っ赤な首輪、ヒールが12cmはあろうかというニーハイのエナメルブーツに、ロンググローブで、まるでフェチティッシュ雑誌からそのまま抜け出たような格好だった。

 どちらかというとスレンダー系の時子さんの身体に、多分自分で作ったと思われるこの真っ赤なエナメルの衣装が、隙も食い込みもなくミッチリ纏わりつき、本人の照れ具合とは裏腹に激しい艶めかしさだ。

 

 よく見ると手にチェーンを握っている。

 それが白い扉の向うに、垂れるように斜めに伸びている。

 

 ―― ゴクリ ――

 

 突然、喉が張り付くようにねばつき、ぴいぃんとある予感が強引に脳裏に割り込んで来た。

 

 ゴトン、ゴトンという重い音。

 

「ヒヤッ。 ヒヤアアァ!!」

 聞き覚えのある声。

 

 まさか……

 まさか……

 

 時子さんに鎖を引かれ、簡易型の拘束具で犬にされた美里ちゃんが入って来た。

 

 

 

725 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/15(土) 20:31:50 ID:xt9Rfiyt0

 

 私は全身から冷や汗が噴出し、私と同じ目線の高さで、泣きながら引き摺られる美里ちゃんを、呆然と見つめる。

 美里ちゃんは私のような一体型の特注品ではなく、時子さんの市販用作品を組み合わせて拘束されていた。

 

 首まであるレオタード型のスーツに普通の犬の首輪を嵌められ、足はヒールの高いオーバーニーブーツを履いた状態で、私と同じように折り畳まれ、幅広のベルトで拘束されていた。

 手もロンググローブを嵌めた状態で、私と同じ様に肘で這うように折り畳まれ、幅広のベルトで拘束されていた。

 肘と膝にはパッドが貼ってあったが、肘のパッドは、一体成型の私のように高くすることができないらしく、厚みの薄いものであるため、私より前のめりになっていた。

 顔は全頭マスクなどない素顔のままで、髪だけアップにまとめられ、犬耳のカチューシャを着けられ、口には良くあるタイプのボールギャグが噛まされていた。

 前のめりになったうえに、口が閉じられないので、唾液をダラダラと垂らしていた。

 

 美里ちゃんの潤んだ目と、耳の脇から耳までが朱に染まっている姿を見て、私は胸がキュンとなり、股間からはどんどん粘液があふれ出した。

 自分の脳の一番イヤらしい部分と、股間のポンプが直結してる気がして、私も恥ずかしさに真っ赤になった。

 

 

 

726 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/15(土) 20:33:29 ID:xt9Rfiyt0

 

 ぐちゃぐちゃの顔になってる美里ちゃんと目が合う。

「ヒヤッ! ミウハン、ミライレ、ミライレクラサアァァイ!!」

 ぐぎっと美里ちゃんの首輪の鎖が引かれた。

「グエッ!」

「美里さん、ちゃんと言い直してください」

 時子さんが優しく、しかし厳しい調子で言った。

「ミウ! ミヒャイヤァ!! グスッ…… グスッ……」

 私はわけもわからずドクドクとアドレナリンの量が増え、目が眩むほどの興奮に襲われた。

 

 ご主人様が犬に……

 

 今日になってからはもう美里ちゃんの奴隷だということなどあまり意識せず、美里ちゃんを崇拝する意識など微塵もなかったのに、目の前で何か大切なものがメチャクチャになっていくように見えてしまう。

 そしてそれがすごく心配であるのと同時に、それが私の心のどこか暗い所にあるスイッチを、パチンと入れた気がする。

 

 時子さんは私の目が濁り始めたのを見て、床の一部を押して反転させ、固定金具を引き出すと、そこに美里ちゃんの鎖を繋ぎ、ドアから出て行った。

 

 しばらくすると、時子さんは不思議な形の折り畳み椅子を持ってきた。

 市販の折り畳み椅子の座面が、V字をした奇妙な形の木板に交換されている。

 その椅子を開くと、美里ちゃんの鎖を外し、その椅子に腰掛けさせた。

 

 

727 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/15(土) 20:34:08 ID:xt9Rfiyt0

 

 美里ちゃんは、犬で言えば腹をこちらに向けた状態、まともな人間なら椅子の座面に股を開いて正座した状態で乗せられた。

 改造された座面は、普通よりを行きが長く、V字型に開き、中央がえぐれていた。

 座面の下には左右それぞれベルトが垂れていて、V字の木の板から足がずれないように、時子さんが左右それぞれの足をベルトで留めた。

 私の正面の目の高さに、美里ちゃんの開かれた股がある。

 革レオタードの股間には、下腹部からジッパーが後ろへ回っていた。

 

 時子さんが美里ちゃんのボールギャグを外した。

「ぷあっ! ハァ…… ハァ…… い、いや…… ミウたん見ないで……」

 

 時子さんが美里ちゃんのジッパーに指をかけ、ジジジとお尻方向へ開いた。

 溢れる蜜が糸を引いて垂れ、湯気が上がりそうなほどに、そこはトロトロにほぐれていた。

「ひい! いやぁ!」

 

 私はさっきからこのご主人様をどうにかしたくて、口の中がムズムズしていた。

 

 時子さんは、こんどは私の方へ来ると、うなじのベルトを外し、犬の口の形に作られたゴム栓つきのマスクをズルッと引き抜いた。

「ポアッ……」

 圧迫されていた舌が解放され、口に固定されたリングからペロンと出る。

 

 私は熱に浮かされたように、誰に指示されたわけでもなく、そのままトストスと四つん這いで前進した。

 

「い!いやっ! 未宇さんやめてください! いずれお願いできればいいなって思ってたけど、こんな姿のままはイヤあぁ!!」

 

 

 

737 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/16(日) 18:37:31 ID:1kk/0RLb0

 

 一瞬、本当の素の美里ちゃんが見えた気がした。

 本当の美里ちゃんは、とってもいいコなんだ。でも……

 

 そんなことぜんせん聞こえない。

 

 そんなことぜんぜんカンケイないよ。アハハ?

 

 

 磁石同士が引き合うように、私の舌は美里ちゃんのソコへ一直線に進む。

 

 開かれたジッパーの間から、無毛のオマソコが覗いている。

 美里ちゃんも、もう無毛処理されちゃったんだ……

 

 美里ちゃんが荒い息をするたびに、まるでソレ自体が呼吸しているかのように、パクー、パクーと微妙な収縮を繰り返している。

 見ている目の前でヌラヌラといやらしい汁が溢れ、上の合わせ目にある赤い豆が、包皮の下からチョコンと顔を出している。

 

 私のものより幾分赤みのキツイ2枚の貝は、興奮による充血でぽってり厚みを増したまま外を向き、中の尿道口や膣口が恥ずかしいほどハッキリと見えている。

 

「やめて! やめてぇぇ~!」

 

 自分のプライドが許さないのか、それとも私に申し訳無いと思ってか、美里ちゃんは必要以上に悲痛な叫び声を上げる。

 

 

 

738 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/16(日) 18:39:00 ID:1kk/0RLb0

 

 美里ちゃん自身が『壊す』って言った私の脳みそ。

 その脳みその欲望の発する司令のままに、私は行動してる。

 ウフフ、美里ちゃんの思惑通りじゃない?

 それとも時子さんの思惑?

 

 そんなことどうでもいいやって思って、頭上のわめき声を無視して、美里ちゃんのソコに、口の環をブチューッと押し付けた。

 

「ひいぃぃぃぃ~~~」

 

 すすり泣きの混じった、消え入るような悲鳴を上げる美里ちゃん。

 高いトーンの、本当に声優になれそうな、良く通る澄んだ声。

 ふーん、こんなかわいい声で鳴くんだ。

 舌を思い切り伸ばし、筒の中からチロチロと出して、真っ先にクリトリスを下から舐め上げた。

 

「キィアアアアアッ!!」

 ビクーンと激しく反応するが、四肢をがっちり拘束されているので、私の舌からは逃げられない。

 私の舌から逃げる術もなくビクンビクンと体を震わせる美里ちゃんの反応に、私は自分も全く同じ状態に拘束されているくせに、記憶が霞むほど興奮してしまった。

 

 口の環を、クリトリスを中心としたソノ部分にムチュッと押し当てたまま、中身がこっちへ絞り出るほど押し付けた。

「キイイイイイ!!」

 オマソコの一部分を、私の口の中に絞り出されて悲鳴を上げる美里ちゃん。

 筒の中に充満するオマソコのパーツの、その中心で尖り切っているお豆を、舌の先で包んだ。

 

 

 

739 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/16(日) 18:39:38 ID:1kk/0RLb0

 

 死刑執行直前の美里ちゃんのクリトリス。

 

「ヒッ! ヒッ! ヒひぃぃぃ~~……」

 

 自分がこれから何をされるのかを理解したのか、美里ちゃんが諦めたような悲痛な悲鳴を上げる。

 

 その期待に応えて、舌の先で包んだまま、ゆっくりと上下にしごく。

 

「ウ……」

 

 息が止まったような呻き声を上げて、ただブルブルと震えるだけになった。

 その震えが、感じて痙攣しているように私には思えたので、調子にのってそのまま何度も同じ様にクリトリスを包んだまましごいた。

 

 そのたびに、ブルッ、ブルッと無言で震える美里ちゃん。

 でもその強烈な身体の反応から、激しく感じてることが良く分かる。

 しごく速度を少しずつ上げて行くと、ある所からすすり泣きが聞こえてきた。

 本当にきついのかな?そういう時ってあるのは良くわかる。

 少し速度を緩める。

「ハーーーーーッ!! アーーーーーーーーーーーッ!!」

 急に嬌声が上がり、やっと美里ちゃんのリズムを掴んだ、と思った。

 

 口中をべちゃべちゃにしながら、同じリズムで、気が遠くなるほど舐め上げると、オマソコの熱さがどんどん増してきた。

「イヤアァーーーーーーアッ! アッ! アツ! アッアッアッアッ! ンーーーーー …… !!!!!!」

 突然激しく身体を痙攣させて、美里ちゃんが果てた。

 

 口の中に生暖かい塩っぱい水が噴き込んできて、私は目を白黒させながら、その麦臭い水をゴクゴクと飲み下した。

 

 

749 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/17(月) 23:45:40 ID:vFfiqbht0

 

 陶然と舐めていたので、私はオシッコを飲まされたと気づくまで5,6秒かかった。

 でも気づいてからは自分の意思で飲んだ。

 

 イッたあともビクビクと蠢いている美里ちゃんのオマソコを舌できれいに舐め上げ、私はゆっくりとソコから口を離した。

 

「ヒック…… ヒック…… あムぅ! コフコフ……」

 時子さんは泣いている美里ちゃんにボールギャグを噛ませると、椅子から降ろし、鎖を引いて部屋を出ていった。

 

 あまりの出来事に、私はしばらく茫然となっていたが、その気分を壊すようにお腹がグーと鳴った。

 

 革製の犬の口は外されたまま。

 時間が経つにつれ、だんだんと口の中のオシッコ臭さがキツくなってきた。

 私、他人のオシッコ飲まされちゃった……

 

 時間にして1時間くらい経ったころ、ドアが開いて美里ちゃんが入ってきた。

 時子さんと全く同じ、全身真っ赤なエナメルのボンデージファッションを着ている。

 一瞬、時子さんのをそのまま着たのかとも思ったが、胸の大きさが全然違っていた。

 目は泣き腫らしたように真っ赤だったが、口元はニッコリと笑っていた。

 

 

 

750 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/17(月) 23:46:11 ID:vFfiqbht0

「ミウたーん、お腹へったでしょ? お食事ですよ~」

 いつもより明るい調子で言うと、新しいお尻の棒と、流動食の入ったチューブをゴトゴトと床に置いた。

「アロ、ヒハホヒャン、ライヒョウフ?」

 口枷だけなら多少喋れるので、思わず聞いてしまった。

 

 美里ちゃんは私を抱き起こし、目を閉じて私の口枷の環に自分の唇を重ねた。

「ホァ! ウ……」

 驚く暇も与えられず、私の舌は美里ちゃんの舌に絡め取られ、逃げ場の無い口枷の筒の中で、ゾルリとねぶり上げられた。

 ゾクゾクと快感の戦慄が走り、舌も性感帯なんだってことを思い知らされた。

 

 くちゅくちゅと美里ちゃんの舌で揉まれると、脳の中心の自我の領域がブッ壊され、

 ちゅっちゅっと吸われると、コナゴナに壊された自我の残骸が吸い出されてゆくように感じる。

 

 ここ一連の調教の成果なのか、たったこれだけで私のオマソコは荒い息を繰り返し、物欲しげにダラダラとヨダレを垂らす。

 コココココという私の恥ずかしいポンプの音は美里ちゃんの耳に届いているはずなのに、一向に舌を解放してくれる気配が無い。

 

 私はまた瞳が濁り、与えられた快楽を貪るモードになってきた。

 

 『あたしのために、いつでも壊れてくれるかなぁ……?』

 

 奴隷に調教される過程で、快感を求めることをはしたないと思う気持ちは削ぎ落とされ、与えられる快感を心の底から楽しむことができるようになってきた。

 しかし、恥も外聞もなくただ求める獣にはさせてもらえず、尊厳や羞恥とセットにしてしか与えてもらえない。

 

 恐ろしい調教。

 

 

751 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/17(月) 23:47:00 ID:vFfiqbht0

 

 ただ堕ちるだけならどんなに簡単か。

 ただ壊されるだけならどんなに楽か。

 

 なまじ『ゆっくりゆっくり』壊されているために、『舌を弄ばれただけでイキそう』、『キスだけでオマソコびちゃびちゃ』という今の状況が恥ずかしくって恥ずかしくって、死んでしまいそうだ。

 

 手探りで片胸のチャックを開けられた。

 だめぇ!

 もう一つの恥ずかしい反応が露わにされちゃう!

 美里ちゃんがそっと指を触れただけで、そこにはもうカチカチに尖った私の乳首がある。

 キスだけで乳首もはしたなく尖り切っている。

 美里ちゃんはそれを確認するように2,3回クリクリといじっただけで、私のオッパイをしまった。

 

 キスはまだ続き、こんどは筒の内面を舐め取られる。

 私の舌は相手をして欲しくて、中央で持て余す。

 やっとまた舌を絡めてもらえた。

 舌のツブツブとツブツブが擦れ合うのが、こんなにきもちいいなんて。

 

「ンーーーーー!」

 

 突然抱きしめられてびっくりした。

 

 背中に回った美里ちゃんのエナメルに包まれた手が、私を強く抱く。

 エナメルと革の衣ずれの音がキシキシと響く。

 ドームに閉じ込められた私のクリトリスは、刺激から隔離されて発狂しそうだ。

 

 

 

764 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/18(火) 21:55:28 ID:f+sqeBIo0

 やっと美里ちゃんは口を離した。

 私は蕩けた瞳のまま動けない。

「ミウたん、あたしのオシッコ飲ませちゃってゴメンね。きれいに舐めたから許してね」

 

 美里ちゃんは私を四つん這いに戻し、スプレーのノズルを口枷の筒に突っ込んでシューッとやった。

 すごい刺激とハッカの味。

「ヒーーー!」

 舌を出して悲鳴を上げた私の目は笑っていた。

「デンタルリンスなんだけど、キツかったですか? 唾液があまり流れない環境になってるので、消毒した方がいいって時子さんが……」

「ハッハッ」

 舌を出してヒーヒーやってたら、その舌を押し込むように犬の口を戻された。

 また棒が喉近くまで侵入して苦しい。

「ヒューー ヒューー」

 まだカラい。

 

「アハハハ、ごめんねミウたん。やっといつものお食事の儀式だよ」

 美里ちゃんがテキパキとジッパーを操作し、尻尾の栓に手をかける。

 心の準備もままならないまま、ズルーーーッと栓を抜かれた。

 

「ヒューーーーーーーーッ!!」

 

 突然、心臓を胸から引き抜かれるほどの気持ちよさ!!

 長いキスで体が興奮したままだったためか、この腸の奥から引き抜かれる長大な快感のせいで、一瞬の間に短くビクビクとイッた。

 

 

765 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/18(火) 22:04:34 ID:f+sqeBIo0

 

 短い快感の余韻に浸る間もなく、排泄装置がセットされ、無理矢理ウンチが吸い取られる。

 それだけでもうグッタリしそうなのに、間髪を入れずローションをたっぷり塗った栓があてがわれる。

 

 毎日の日課になった腸の処刑。

 手際よく、しかし容赦無く送り込まれるシリコンの長大な塊は、毎日されても慣れることのない、腸を犯されるという絶望を私に与え続ける。

 

 もちろん、腸そのものには挿入感も快感も無い。

 しかし、充填されたシリコンの重みで歪む内臓の感覚が、本来モノが排泄される出口から異物を体内に逆流して差し込まれているという、異常な状態を強調させ、人間扱いされていないという被虐感を私の脳に流し込み続ける。

 

 そして普段閉じているはずの体の部分が、開いたまま固定されることによって、自分の身体がもう自分のものでなくなってしまったという諦めを、私に思い知らせるのだ。

 

 排泄の儀式も終わり、美里ちゃんが流動食を流し込んでくれる。

 食べ終わると頭を撫でてくれた。

 

 『犬じゃないからきもちいいわけない』

 

 ううん……

 そんなのウソだ。

 だれかにかまってもらえることが……

 いぢってもらえることが……

 触れ合ってもらえることが……

 たまらなく嬉しいんだ。

 

 

 

766 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/18(火) 22:05:05 ID:f+sqeBIo0

 

「じゃぁね、ミウたん。またあした」

 美里ちゃんが出て行った。

 

 美里ちゃんのキスでまだ身体が火照っていて、性的には満たされていなかったが、心がすごく満足して、その日は檻にすっぽり収まって、すぐに眠った。

 

 

 それからしばらく、美里ちゃんは夕方しか来なくなった。

 

 主に私の排泄と食事の世話をするだけ。

 毎日交換される長大なシリコンの棒とういうかアナル栓が、常に私を感じる状態に置き、決して平常には戻してくれない。

 慣れで克服できる快感と、慣れずに煽られ続ける快感があることを思い知らされた。

 

 食事が終わると美里ちゃんは、私に用意されたクッションに座り、私を抱き寄せて頭を撫でる。

 気が向くと尻尾を引っ張ったり押し込んだりして、僅かな肛門快感を与えてくれる。

 

 美里ちゃんに対し、もう以前のような恐怖と嫌悪感は無い。

 むしろご主人様的意識として、撫でられると純粋に嬉しい。

 でも、本当の主従としての調教はまだ受けていないし、そんな意識も吹き込まれていない。

 言葉の上でのご主人様という理解はあっても、即絶対服従という気分には遠い。

 そこが『ゆっくり』のいいところなのか、恐ろしいところなのか…… まだわからない。

 

 頭を撫でられるのもいいけど、本当は、キスしたり、お尻をいじったりしてほしい。

 さらに欲を言えば、クリトリスを孤立させるのもいい加減赦してほしいし、オマソコの入り口も弄ってほしい。

 それから胸も……

 

 

781 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/19(水) 22:09:03 ID:zLR/jZFG0

 

 美里ちゃん、お願いだよ、私にトロトロ流れ込む、美里ちゃんへの意識を、なんとかしてよ。

 切なかったり、ほわんとして、わけわかんなかったりして、頭の奥のどこだかが、ミチミチと壊れそうだよ。

 

 わざと刺激から遠ざけられているような、私の悶々とした犬の日常が少し辛くなり始めたころ、時子さんと美里ちゃんが、お揃いのエナメルボンデージスーツに身を包み、コートを羽織った格好で部屋に入ってきた。

 

「ミーウたん! 最近退屈させちゃってゴメソね~! 一応放置プレイのつもりだったんだけど、楽しめた?」

「アハハ、美里さん、あれじゃぁヌルいですよ」

「そ、そうですか? 修行が足りませんでした、すみません……」

「折角裏ワザを発見したんですから、例えばこんな風に……」

 時子さんがにこやかに私の前に屈み、いきなりエナメル手袋の人差し指で犬の口の入り口を塞いだ。

「ン……? プシッ! プシーーーッ!!」

 私は、口に直結する穴をふさがれ、革製の犬の口一式で塞がれた鼻の穴から呼吸しなければならなくなり、突然苦しくなった。

 すかさず時子さんは反対の手で私の尻尾を、お尻の栓ごと激しく揺さぶった。

「ンーーーーーーーーーーーー!!」

 突然、大量の肛門快感を与えられ、呼吸制限もされて、目玉が裏返るほどの快感パニックに襲われた。

「プシ! プシーーーーッ! ヒッ! ヒ……」

「限界かな?」

 時子さんは、私の呼吸が怪しくなったのを見計らって、塞ぐのも動かすのも同時に止めた。

 

 パニックが落ち着くと、私は一瞬で完全に出来上がっていた。

「フシュウウウゥゥ~~~~~~ン……」

 物欲しそうに腰をくねらせて、妙な声が出てしまう。

 

 

 

782 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/19(水) 22:09:37 ID:zLR/jZFG0

 

「さ、美里さん、このまま放っといて行きましょう」

 二人で出て行った。

 

 ギャーーーーーー!!

 

「なーんてね」

 笑いながら、ドアも閉じずにすぐ戻って来た。

 美里ちゃんはあきれて見ている。

「こんな風にすると効果的ですよ」

「はぁ……」

 グズグズに蕩けた私の様子を見て、まだポカーンとしてる美里ちゃんをよそに、時子さんは私の股のジッパーを開き、クリトリスのドームを外し、元のローターを取り付けた。

「ンーーー!!」

 私のクリトリスは、久しぶりに何かに触れることができて、ますます気持ちよくなった。

「そうそう、歩道や車内を汚すと困るので、自分の汁はまた自分で吸ってもらいましょう。こんどはお尻にね?」

 股のポンプのあたりと、尻尾のあたりをグイグイ押されたけど、特に何も変わらない。

 

 美里ちゃんが太い犬のリードを持ってきて、私の首輪に繋いだ。

 

「いくわよ、ミウたん」

 

 ドーーーッと冷や汗が出る。

 行くって、どこへ?

 2人の支度は、過激だけども明らかに外出用だ。

 

 行くって、まさか、外へ?? 

 

 手足を突っ張って抵抗したけど、首輪を引っ張られて、強引に部屋から連れ出された。

 

 

 

783 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/19(水) 22:10:10 ID:zLR/jZFG0

 

 イヤイヤ歩いているとはいうものの、久しぶりに部屋の外に出る。

 店の中は犬にされる前とあまり変わりなく、美里ちゃん用と思われる革製の手枷や足枷などが、床に無造作に置いてあった。

 それを見て私はブルッと震えた。

 美里ちゃんは美里ちゃんで、特に私の目の前でなくても、どんどん調教が進んでるんだ。

 

 店内を引き回されたあと、4つの足にカバーのようなものを着けられ、店の出入り口から外へ連れ出された。

 外は真っ暗だったが、かなりの人通りがあった。

 帰宅途中のヨッパライや、学生風の人たち。

 時間は7時とか8時くらいかしら。

 時子さんたちのコート姿に紛れてか、私が全身真っ黒な姿のせいか、こちらの異常さに気付く人はほとんどいない。

 

 そんな中、いかにも同窓会の帰りといった感じの、少しおしゃれをしたおばさんの集団がいた。

 その中に見たことのある人影があり、この珍妙なパフォーマンス集団を、ゴミを見るような目でこちらに一瞥をくれた。

 すぐ集団に向き直り、この奇妙な集団について短く報告し、残り全員が一斉に振り向き、あっけにとられ、笑いながら去った。

 

 お母さん!!

 

 全身から滝のように汗が出る。

 私、とんでもない所を見られちゃった!

 親にウソついて、自分の欲望のままに革に包まれ、犬にされちゃった私。

 とうとう親にさえ蔑んだ目で見られる存在になっちゃった。

 

 でも、悲惨な気持ちは一瞬で突き抜け、その向こう側にある背徳の戦慄に達して、ゾクゾクと股間が濡れ始めた。

 

 

 

789 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/21(金) 00:29:28 ID:U+P7k8+c0

 ウーーーーッ!

 ウーーーーッ!

 おかしいよ私!

 悲痛に泣きじゃくる場面なのに、なんでこんなにゾクゾク気持ちいいのォ!!?

 

 壊されちゃった。

 壊されちゃったよ。

 本当に少しずつ壊されてるよ。

 悲惨な姿を親に目撃されて、興奮するヘンタイに。

 

 とめどなく愛液が溢れる股間。

 

 あれ? 様子がヘンだ。

 お腹がどんどん重くなる。

 

 ぎゅるるると、蠕動が激しくなる。

 無理矢理歩かされてるから?

 

 ――ギュゴゴゴゴゴゴ――

 

「あ、早速効いてきましたね? どうですか、自分のおつゆで浣腸される気分は。それにしても急にドッと出ましたけど、そんなにお散歩プレイに期待してます? ウフフ」

 

 時子さんたちは親に見られたことに気付いてないんだ。

 時子さんはうちの親に顔を知られてるはずなのに、気付かれなかったのかしら。

 さすがにこの格好では無理かもしれないし、視線は私だけを見ていたから……

 

 

790 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/21(金) 00:30:57 ID:U+P7k8+c0

 

 ……って! 自分のおつゆで浣腸?!!

 

「浣腸液が混じってるわけではないので、ガスが発生して急にウンチ行きたくなることはないですけど、濡れれば濡れるほどゆっくりと便意が強くなってきますから、あまり興奮しないほうがいいですよ」

 

 そんな!

 興奮したエッチなお汁で自己浣腸なんて、はずかしすぎる!!

 

 コココココココココ

 

 私のバカバカ!

 思ってるそばから自分で自分の首を絞めちゃう!

 

 店の裏まで鎖を曳かれて歩かされると、古いボルボのワゴンが置いてあった。

 時子さんがリアゲートを開け、私を抱えて中に入れる。

 ふたりがそれぞれ運転席と助手席に座ると、車が走り出した。

 

「美里さん、今日は何時までいいんですか?」

「朝帰りにさえならなければいいって親に言われてますから、今日は特別深夜までオッケーです。エヘヘ」

 

 美里ちゃんも通いで調教って大変だなぁ。

 犬の姿で車で運ばれて、これから……お散歩? だっていうのに、呑気にひとの心配をしている私。

 お母さんに見られた衝撃がまだ心を抉ったままだっていうのに、次々進む状況に、感傷すらかき消されそうだ。

 

 

 

791 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/21(金) 00:34:52 ID:U+P7k8+c0

 

 30分ほど走ったところで、渋滞に捕まった。

「最近はヒルズもそれほどでないのに、結構混みますねぇ。もうすぐそこなのに……」

 時子さんが独り言を言う。

「アマンドの方へ行くんですか?」

「ううん、ずっと手前の契約駐車場ですから。そこからは歩きです。 ……あ、進んだ」

 ぶわっと一吹かしして、車は駐車場に入った。

 

 林立するビルの谷間にポッカリ出来た、空き地に白線を引いただけのの駐車場に車を停めると、時子さんは私を降ろした。

 目の前は大通り。

 上は高速道路。

 道いっぱいの車。

 

 駐車場の前の通りを、普通の会社員風の人やら、着飾った人やらがテクテクと歩いて通り過ぎる。

 ゴクリ、と生唾を呑む。

 目の前、わずか3mほど先が本当の往来なんだ。

 

 そこで晒し物になるんだ…… 私……

 こんなヘンタイ丸出しの犬の姿で、喉や腸にまで棒を差し込まれて、体にはピアスまでされて。

 肛門やオシッコの穴は二度と閉じられない体に改造されて。

 

 外へ連れ出されたことの緊張や慌ただしさが、突然脳からドロリと溶けて流れ出し、私の頭は晒し物になる興奮で満たされてきた。

 

 素直に興奮できたのは、ここがお母さんに会ってしまうほど自宅近くの慣れた道ではなく、大きな繁華街へと続くきらびやかな見知らぬ道だったからかもしれない。

 

 

796 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/22(土) 20:24:33 ID:2sQuOM3L0

 

「いくわよ、ミウたん」

 美里ちゃんにリードを引っ張られ、肘と膝で歩く。

 

 視界には、時子さんと美里ちゃんの、お揃いの真っ赤なブーツがコートの裾から出ているのが映る。

 履き慣れている時子さんは、それこそ素足で歩くように、ヒールの中心に精密に体重が載っている。

 時子さんのスレンダーなふくらはぎに合わせた、細いブーツ。

 細いとはいえ要所はキュッと締まり、足首に美しい皺を浮き上がらせ、道路脇の街灯と車のライトを反射させながら、交互に動く。

 

 美里ちゃんは、言っちゃ悪いけどぎこちなく、ヒールが斜めになっている。

 ヒールに体重載せ過ぎだよ。

 しかし、精密に採寸されている物をキッチリ締めて履かされているらしく、巷で見かけるブーツの合っていない人の踵の斜め減りのような、いびつな歪みを許されていない。

 不慣れが歩きづらさに直結している。

 でもそれがかえって、ただ歩くだけで美里ちゃんの被虐心を煽ってるように見えて、観察しているだけの私もすっごく興奮する。

 

 美しく光を反射するエナメルの艶めかしさと、はかなげな細いヒールの不安定さに心を奪われ、もう誰よりも囚われの身でありながら、あんなブーツに足首を囚われて過ごしてみたいと思ってしまった。

 

 ブーツに見とれているうちに、駐車場付近の人通りの少ない場所から、だんだんと明るさの増す街の中心へと近づく。

 明りの絶えたオフィスビルや、薄汚れたバーの看板が暗く灯る雑居ビルの前を通り過ぎ、通り全体に明るい光が溢れる区画に入ると、私のことが次第に人目につきはじめた。

 

 

 

 

797 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/22(土) 20:25:06 ID:2sQuOM3L0

「撮影だ撮影だ。ヤベ、俺今日は写るとヤバいんだよ。カメラどこ?」

 

「クスクスクスクス…… えっ! 違うよ、本物? え? ニンゲン? まっさかぁ!! キャハハ!」

 

「ちょ……! おま……! ゴクッ。 触っていい……?」

「どうぞ」

 ちょっと! 美里ちゃん、マジ?!

「カワイイなぁ……」

 中年のオジサンが私を覗き込み、私の頭をプニプニ押す。

「どうもね~ スゴイねぇ、おねえちゃんたち」

 首輪を引かれ、再び歩き出す。

 ドクドクと心臓が破裂しそう……

 

 地下鉄の駅を通り過ぎたあたりから、めちゃくちゃに人が多くなった。

 

「おい、あれ…… 」

「バーカ、撮影だよ、どうせ。今時カメラなんてメガネに仕込めるくらいだから、わざと見えないように撮ってんだろ」

 

「きゃー! わー!」

 

「こっちですよ」

 時子さんが交差点を左に曲がる。

「こっちって、ロァビルの方ですよね」

 

 道には外人の店員が所狭しと並び、マトモそうな店や怪しげな店をそれぞれ勧誘している。

 

 

798 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/22(土) 20:25:49 ID:2sQuOM3L0

 ペンギンマークの安売り店の前あたりから、お腹の調子がおかしくなった。

 はっきりわかる……

 うんちが降りてきた……

 いつもなら太い栓に堰き止められて、奥で溜まっているはずの私のウンチが、私の愛液で溶かされて浸潤し始めた。

 お腹の奥が溶けたウンチでぐちゃぐちゃだ。

 

 同時に便意がだんだん大きくなる。

 

 私、何やってるんだろう。

 衆人環視の中で、自分の愛液で浣腸され続け、ウンチしたい不快な下腹部の不快感を抱えながら四つん這いで歩いているなんて。

 

 視線が低いのも凄まじい惨めさだ。

 この街は時子さんや美里ちゃんのような格好ですら混沌とした雰囲気に溶かし込んでしまい、注視されることはあっても避ける人はいない。

 そんな街の人たちが私の周囲を、こちらを気にせず通り過ぎて行く。

 

 そのせわしない足が顔面スレスレに通り過ぎる危なさ。

 路上の汚物までの顔の近さ。

 荒いアスファルトの路面。

 歩道に擦りつけられたアイスクリーム。

 

 遥か上方にある、まともな人たちの顔。

 歪んだ笑い顔で見下される私。

 

 見上げると、喉の奥まで突き刺さったゴムの棒が喉をくじり、口の自由も舌の自由も喉の自由も全部奪われている私の顔を再認識させる。

 

 歩くたびに擦れるクリトリス。

 美里ちゃんの奴隷になる時にキャップを嵌められて以来、ずっと刺激から遠ざけられてきて、もう刺激が欲しくてプルプル敏感に尖っていたのを、こんどはまたイボイボに包まれるローターを戻されて、ただ四つん這いで歩くだけで、強すぎるほどの刺激が脳に刺さる。

 

 

808 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/24(月) 01:11:40 ID:18z93s0+0

 

 路上で晒し物になっているというスゴイ状況なのに、頭が緊張で混沌としているため、身体の各部に与えられている性刺激がバラバラに強くって、まだ完全にきもちいいエッチな気分にはならない。

 強すぎる性刺激と、ひたすら惨めな気分に潰されそうになりながら、路上の汚物を避けるようにしてガシガシ歩く。

 運動による熱が溜まってきて頭がボーッとするけれど、どうにも快感とは異質な拍動だ。

 

 角を2回ほど曲がったところで、時子さんはビルに入った。

 私が四つん這いの姿勢なので、狭いエレベーターは2人と一匹?で満員になった。

 

 ドアが開いて、私が後ずさりで降りてから、美里ちゃんと時子さんが出た。

 再び時子さんが先頭になって、廊下をちょっと歩いて、マンションの一室のような鉄のドアの前に立った。

 

 ―― ピンプーーン ――

 

『はい』

「ごぶさたしてまーす」

『わお、時子さん? まっててください』

 ガチャガチャと音がしてドアが開いた。

 

 それまでぼんやりとついて来たけど、突然ドッと汗が出た。

 近くで見知らぬ他人に眺められたり弄られたりするかもしれないということが、急に現実に感じられたからだ。

 

 

 

809 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/24(月) 01:12:51 ID:18z93s0+0

 

「うわぁ! こんなところ初めて! フェティッシュって言えばいいんですかぁ?」

 美里ちゃんがいきなりはしゃぐ。

「JILLさん、こちら美里さんです」

「はじめまして~ ようこそ~ JILLでーす。 キャーーッ! 何!?」

 私に気づいてJILLさんが悲鳴を上げた。

 ドアを少し開いた状態で会話していたので、扉の陰にいた私が目に入っていなかったようだ。

「とにかく中へどうぞ」

 

「ここって、バーでいいんですか?」

「そうですね、フェティッシュ・バーっていうことになりますかね」

「あ、JILLさん、私以外はお酒なしで」

「は~い。いやぁ、ちょっとちょっとナニぃ~? 誰ちゃん? あ、首輪に書いてある。Miuちゃん? 女の子、だよね? 女装子ちゃん? このままのカッコで来たの?」

「女の子ですよ。あ、メス。いつもの駐車場からここまでですけどね」

 JILLさんが私の目の前に屈む。

 ひ!

 私は勝手に目に涙を浮かべてしまった。

「あ~! ごめん、怖かった? へーきだよ、ココでは楽にしてていいよ。面白いおともだちとかオジサンとかおねーさんも来るよ」

 ガシガシと頭を撫でてくれる。

 少し安心したけど、にじみ出た涙はそのままポロリとこぼれた。

 

 

 

810 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/24(月) 01:14:20 ID:18z93s0+0

「美里さんはジンジャエールか何かでいい?」

「はーい」

 やっと室内を観察する余裕ができた。

 

 コンクリート打ちっぱなしをペンキで塗った壁に、幻想的な雰囲気の写真やラバーコスチュームのポスター。

 椅子はソファーやら、アメリカの電気椅子のような硬い木の椅子やら、透明な便器がついている謎の椅子やらが置いてあり、さも当たり前の如く、鎖や手錠や首輪が引っ掛けてあった。

 他にもほとんどつま先立ちのブーツが飾ってあったり、鞭が並べてあったりした。

 

 ラバーのビデオが映写され、店内はお香とたばこの煙の匂いの混じる独特な大人の雰囲気で満たされていて、普通の生活とは掛け離れた別世界のようだった。

 

「あれ、誰もいないんですね」

「ううん、さっきまで早めの人がパーッと来て、今さっき引けたとこ。これから何人か来るよ」

 ビク。

 今のところ私たちだけだったので少し安堵していたのに、またちょっと緊張する。

「ミウは何を飲むのかな~?」

「野菜ジュースありますか?」

「あるよー」

「じゃぁ、これに入れて口の穴からチューッと……」

「ちょっと、え? なに? そこまで本格的なの? ミウは」

「お尻も40cmのシリコンディルドー入れて、自己浣腸中ですよ」

「ひゃー! ゾクゾクぅ! さ、さすが時子さんだね…… えぇ~ ミウ、そんなにスゴイんだ…… の、飲ませていい?」

 私を見ても全然動じなかったJILLさんが、いきなり真っ赤になって動揺している。

 

 

 

824 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/24(月) 23:17:24 ID:18z93s0+0

 

 すごい装飾のネイルの手で、化学の実験の試薬びんのようなチューブの先を私の犬の口の穴に差す。

「大丈夫かな? はい、いきますよー ちゅー」

 喉に冷たいものが入ってくる。

 味も匂いもわからない。

「まだ飲む?」

 首を横に振った。

「ミウはかしこいねぇ」

 頭をぺたぺたと触る。

 

 ―― ピンプーーン ――

 

「あ、ちょっとごめんね」

 JILLさんは立ってインターホンを取る。

「あ、いらっしゃーい」

 JILLさんがドアを開けに行くと、私は緊張でカチカチに硬くなった。

「時子さん来てるよー。それとすごいおともだちも」

 入って来たのはまさに女王様然とした女性と、線の細い色白の男の人。

「キャー久しぶり、時子さん! こんどコルセットとビスチェをお願いしようと思ってたの」

「こんばんはー」

「ギャ! なにこいつ! 犬ぅ? すごいわね」

 

 ひー!

 

 

825 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/24(月) 23:18:55 ID:18z93s0+0

 

「時子さんのお連れさんよ」

「リードもってるあなたがご主人様なの? ねぇ」

「ひ! えっと、その、ご主人様て言うかぁ…… まぁ、そうです……」

 美里ちゃんがビビってる。

「麗嶺さん、あんまりいぢめないでくださいよぉ。うちの新人なんですから」

「アッハッハ、ごめんなさい。ふーん、いいわんちゃんね。しつけはどうかしら?」

「まだまだこれからです」

 

 ―― ピンプーーン ――

 

「むっちーさん、こんばんはー」

「おっ! すごいね、ソレ」

「時子さんのお連れさん」

「え? マジ女の子なの? 時子さん、あとで縛ってもいい?」

「あはは、いいですけど、それ、脱げませんよ」

 

「え?」

 

 その場に居るほとんどの人が、ゴクリと生唾を飲んだような音がした。

「この子、自分で望んで、もう一生この姿なんです」

 え? 私まだ『一生』なんて言ってない!

 

「うそーっ!」

「げ、現実にそんなことできるんですか?」

 さっきの線の細い男性がきいた。

 

 

 

826 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/24(月) 23:26:32 ID:18z93s0+0

 

「実際この子はそうやって暮らしてます。お尻の穴も尿道も、専用のパイプが入ってて二度と外れませんし、全頭マスクもこのままです。口もお尻も開きっぱなしで、どちらも深くまでディルドーが挿入してあります。このままの姿でずっと生活してます」

「すごい…… 飼われたい…… でもチソコに一生チューブ入れっぱなしは無理かなぁ」

「この子、学校も休学にしてますから、そのくらいの覚悟があれば……」

「うわぁ、俺、大学やめられないもんなぁ……」

 

「今日はこの子の露出調教なんですよ。実際には肌は露出してませんが、アハハ。皆さんで惨めな犬をジロジロ見てやってください」

 時子さんは美里ちゃんからリードの端を受け取ると、私を店の奥に引っ張って行き、金属製の椅子に、ぶら下がっていた南京錠で繋いだ。

 

 ひいいい!

 視線が痛いよぉ!

 

「いいねぇ~ こういうの見ながら飲むのって」

「私、お店に顔出さないといけないので、ちょっと出てきます」

 時子さんが出て行った。

 みんないい人たちばかりのようなので、恐怖は無いけど、これから何が起こるのかわからない不安でいっぱいだ。

 

 みんなぞれぞれ談笑しながらお酒をのんだり、パートナーとベタベタしたりしているが、その合間にこちらへ向けられる、蔑みの無い、羨望と欲望の視線の集中砲火に革の肌がチリチリと焼かれるようだ。

 

「さわらせて?」

 さっきの女王様風の人が来て私の体中をペシペシと平手で軽く叩く。

 きいいいいい!

 怖くて恥ずかしい!

 

 

 

842 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/25(火) 22:05:31 ID:earQeekW0

「ふーん。これは? この短いチューブ」

 見えないし知らない。

 

「あ、それ、何かぁ、おつゆで自己浣腸だって」

 言っちゃやだ!

 

「フフフ、そんな恥ずかしい仕掛けなんだ」

 ちょ、直撃で言わないでください!

 

「俺、もうたまんない…… ねぇ……」

 パートナーの大学生の人が女性に擦り寄ると、その女性はニヤリと笑って席に戻った。

 

「ああぅぅ~ん」

 なまめかしい声に振り向くと、むっちーさんと呼ばれた中年男性の連れの女性が、着衣のまま縄で縛り上げられていた。

 こ、こんなお店の中であんな声上げて……と思ったけれど、喉から声を押し出すようにあえぐ半開きの口をした恍惚の表情を見ると、こんどはこっちが生唾をゴックンと飲むしか出来なくて、その雰囲気に圧倒されてしまう。

 

 こんどはピシッ、ピシッと音がする。

 あああああ、さっきの大学生が上半身裸で女王様に鞭で打たれてるぅ~~

「んゥ! ん! ……!」

 喉の奥で舌を丸めて声を押し殺しているようだ。

 

 美里ちゃんがこっちに背を向けたまま固まってる。

 コートを脱いでいるのでエナメルレオタードの股間からおつゆが垂れているのが丸見えだ。

 

 

843 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/25(火) 22:06:30 ID:earQeekW0

 中年男性が、縛り上げた女性をドサリと床に座らせた。

 ソファーにふんぞりかえった男性の膝に、上半身を厳しく縛り上げられた女性がそっと頬を寄せる。

 暗い店内でもはっきりわかる、その上気した顔、潤んだ瞳、朱に染まったうなじ、そのうなじからハラリと垂れるおくれ毛。

 同性の私が見ても、吸い込まれるほど色っぽい。

 何より、縛られて安堵し切った、その表情が私を感じさせるのだ。

 

 こちらから見える美里ちゃんの内股が小刻みに震えてる。

 むっちーさんが美里ちゃんの状態に気づいた。

 手招きして顔を寄せ、二言三言囁いた。

 美里ちゃんが照れ笑いするけど、その目は潤み切っていて、涙すらこぼしそうだ。

 

 むっちーさんが女性を脇へ押しやると、女性は後ろ手で跪いたまま、美里ちゃんを見つめる。

 むっちーさんの前のスペースに美里ちゃんがこちら向きに跪き、ゆっくりとエナメルグローブに包まれた両腕を後ろへ回した。

 伏し目がちに上気する美里ちゃんの表情。

 自ら拘束されることを受け入れる瞬間の表情がたまらない。

 

 私のオマソコのポンプは唸りを上げてエッチなおつゆを腸へ送り込んでいる。

 ゴギューーームと腸が鳴る。

 もう私壊れそうゥ~

 

 後ろ手で手首に縄をかけられ、その縄をあやしく輝くエナメルレオタードの胸の上下に回された時、美里ちゃんはまた蕩けそうな恍惚の表情をした。

 と思った瞬間、縄をキューッと絞られて目を剥き、イッてしまったかのように瞳が濁った。

 あああああああ

 ひとが縛られるのを見てるだけでこっちまでイキそう~

 

 

844 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/25(火) 22:07:24 ID:earQeekW0

 

 美里ちゃんは瞳から光が消え、別世界へ旅立ってしまったようだった。

 むっちーさんはエナメルを擦らないように慎重に作業しているようだけど、その絞め込みには容赦が感じられない。

 二の腕と脇の間に縄をくぐらされ、腕が背中に密着するように引き絞られると、もう美里ちゃんはむっちーさんの操り人形のようにガクガクになってしまった。

 耳元で何事か囁かれ、フラフラと立ち上がると、その腰に縄を回され、その腰の縄から股に縄をくぐらされ、クイッと引き上げられた。

 

「アアアアッ!!」

 

 美里ちゃんの喉から絞りだされる、感極まった女の子の悲鳴。

 同じ「ア」の音でも、そのトーンからどんな時に発せられるのか、私にもよくわかる。

 

 最後にエナメルブーツの足首と膝の下を括られ、支えられて跪かされ、背中の縄に繋がれてしまった。

 跪いたままうつむいた美里ちゃんは時折もじもじするだけでもう動かなくなってしまった。

 

 き、気持ちよさそう~~

 

 洋風の極みのエナメルボンデージに、張り付くように食い込む和の極みの縄。

 赤と茶という微妙なコントラストも手伝って、美里ちゃんは店のオブジェにされてしまったかのようだ。

 

 むっちーさんが私を見る。

 

 ひいっ!

 

 私きっとすごい物欲しそうな目ぇしてるよ!

 

 

857 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/27(木) 23:26:00 ID:sBimDc5H0

 

「時子さんには一応話を通したからね。どうする? ミウちゃん」

 ひいいいいい!

 それでも半べそかきながらコクリと頷いてしまった。

 

「手足は縛れないし、股も触れられない状態みたいだから、オッパイの上下だけね」

 二人に縄をたくさん使ったので、もう少ししか残っていないようにも見えた。

 それでもむっちーさんは言うが早いか四つん這いの私の胸の上下に縄を巻き、ぎゅっと縛った。

 

 い、いや!

 この微妙な潰され加減がきもちいい!

 乳首が余計に絞り尖らせられて、カップを縦に開くジッパーに擦れるゥ!

 トロトロの塊になったままユラユラと恍惚状態に浸り切っている美里ちゃんをうらやましく思ったけど、たったこれだけの縄でも充分きもちいい!

「アハハ、犬のくせにイイ顔するなぁ。いい顔っていうか、いい目だよね。さすが時子さんトコの子だね」

 

 お店の中はもう異様な雰囲気に包まれていた。

 バラバラな性癖の人たちのはずなのに、微妙に分野の垣根を越えて交流し、お互いの痴態を見てどんどん昂ぶってゆく。

 そんな雰囲気に晒されて、単に拘束される快感だけではなく、見られる快感も次第に膨らんで来てしまった。

 

 

 

858 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/27(木) 23:26:34 ID:sBimDc5H0

 ―― ピンプーーン ――

 

「はーい、今あけまーす」

「こんちわー」

「コレさん、ごぶー! 今日は何か持ってきたの?」

「んーとね、最近、アレがアレで厳しいもんだから、ちょっとね」

「ふーん、残念」

「わ、わ、わ、すでにもう、なんかスゴーイね」

「時子さんトコの子たちだよ。美里ちゃん、この人ね金物拘束具のコレクターの北さん。略してキタコレさん」

「フッ…… は……フ」

「あ、あ、あ、そのままそのまま。んーーいいねぇ、絵になるねぇ。ほんッと何か持ってくればよかった」

 コレさんが私の前に屈む。

「んー、んー、このわんちゃんも最っ高ぅ!」

 私は革の中でカーッと真っ赤になる。

 

 縄の刺激も手伝って、変わるがわる見られて意識がボーッとしてきた。

 あの女王様が私を指して、大学生の人に『犬にするぞ』と囁いてはペシペシ短い鞭で打っている。

 

 ―― ピンプーーン ――

 

 いやっ!

 もう来ないで!

 もう見ないで!

 

 

 

859 : ヒトイヌ[sage] 2006/04/27(木) 23:27:43 ID:sBimDc5H0

 

 人がゾロゾロ入ってきた。

 OLさん3人と上司っぽい人。

 JILLさんが何か説明してる。

 見たところ、上司は常連ぽい人で、連れのOLさんたちは冷やかしのような感じ。

 

 中の一人が私を見て、凍りついた。

 その人の瞳の光が、一瞬ぐにゃりと歪む。

 

 いつか見た光景。

 どこかで見た光景。

 ……

 ……そうだ! 私がアクリル漬けで飾られている時、美里ちゃんが最初に通りかかって、ショーウインドウの向こうで見せた目。

 あの目だ!

 

 それに気づくと、私はアクリル漬けで飾られていた日々のことを思い出した。

 変態な自分を晒す快感。

 その行為の発する電波が、他人を励起してしまう快感。

 

 どう見たって、犬の真似をしている人間が入っているのがまるわかりなこの革スーツに包まれ、喉も腸も塞がれて毎日暮らし、人間としての存在を捨てたことを毎日自分に言い聞かせてる私は、ひとに見られることで自分の変態さをどんどん肯定してもらえるんだ。

 

 ブルブル震えながらだんだん昇って来た。

 少し腰を動かすと軽くクリトリスが擦られ、オッパイの圧迫刺激とともに緩いアクメを私にくれる。

「フッ…… ウッ……」

 

 ―― ピンプーーン ――

 

 また誰か来た。

 来客の話し声やJILLさんの応対する声は、次第にぼやけた反響になり、意味不明なノイズになった。

 

 

910 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/01(月) 01:10:54 ID:YS59qnP90

 

 ―― ピンプーーン ――

 

 増えるギャラリーに心臓の鼓動が加速してゆく。

 

 ―― ピンプーーン ――

 

 ざわつくお客さんの話し声が、私への視線の数の多さを物語っている。

 革を透過して皮膚がチリチリと焼けるように感じ、視姦されているようにすら感じる。

 

 ―― ピンプーーン ――

 ―― ピンプーーン ――

 ―― ピンプーーン ――

 

 もう来ないで!

 もう見ないで!

 

 後半は私の自意識のなせる幻聴のようなものだとしても、視線に晒されてイキそうなほど出来上がってしまっているこの身体は真実。

 

 時子さんがリモコンを手にし、何か操作した瞬間から世界はピンク色になった。

 

 イッてもいいんだ。

 イカせてもらえるんだ。

 

 

 

911 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/01(月) 01:11:29 ID:YS59qnP90

 

「ねぇ…… この子……」

 女王様がボソッとつぶやく。

 

 バレてる!

 イキそうなことが!

 

 火の出るような恥ずかしさに耳を塞ぎたいのに、ままならないまま下腹部が突っ張ってゆく。

 腸内でウンチごと蠕動の波に揉まれる極太ディルドーに、愛液の浣腸液がかきまわされる。

 

「フシュッ」

「フシュッ」

 呼吸制限の中でどんどん昇り詰める。

 

「ンーーーーー~~~~!!」

 

 恥ずかしげもなく他人の目の前ですっごくキモチイイ絶頂を迎えてしまう。

 みんな私がイクところを見てる~~!!

 

 それから完全にピンクの霧に包まれたまま、首輪をグイッと引かれ、店内を歩かされた。

「ン!!」

「ン!!」

「ン!!」

 一足ごとに、クリトリスのローターが、エッチな気持ちを一杯に含んだお豆を刺激して、目を剥きそうな快感をねじ込んで来る。

 

 

 

 

913 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/01(月) 01:12:35 ID:YS59qnP90

 

 普段なら首輪を引かれても、自分の自由意志を補足される程度にしか感じないのに、今は真剣にイヤだ。

 しかしイヤでも、四肢を完全に折り畳まれて袋詰めされている状態では、引き倒されたら受身が取れない恐怖から、首輪に引かれるままに従うしかない。

 たった地面から40cm程度の高さでも、顔面が地面に直撃で激突するのは耐え難い恐怖だ。

 

 クリの刺激に涙を散らせながら、首輪を引かれるままに外へ連れ出された。

 いつの間にか美里ちゃんも元の格好に戻っている。

 

 一度興奮を覚えさせられたまま、街中を引き回される快感。

 

 イッてる最中に歩かされるのも屈辱なら、それを公衆の面前に晒されるのも屈辱。

 通りすがりの人たちは、マニアな人たちとは違い、私がイッてることなどわからないだろう。

 でもオマソコの発するビクンビクンと身の縮む性刺激の渦の中で歪む私の目は、たとえようもない快感の中に居ることを白状してしまっている。

 

 今はじめて、調教らしい調教を受けたことに気付いた。

 イヤだったものを快感に転化させられて、それを受け入れてしまった。

 

 歩く刺激による密着の差で、クリへのローターの刺激がうねるように変化する。

 背中に沢山の視線を感じながら、駐車場までノロノロとイキ続けたまま歩いた。

 

 

 

922 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/02(火) 00:09:56 ID:bCcUUcOu0

 

 車に乗せられ、お店に戻るために出発する。

「はぁ~ 縄ってスゴイですねぇ~ 革のような厳格さが無いのでイマイチーとか思ってましたけど、認識変わりましたぁ」

「生き物のようでしょ? 私は練習が足りないのであまりやってあげられませんけど」

「ところでミウたんは?」

 時子さんが黙ってリモコンを差し出すのが、涙に霞んで見えた。

 うう…… 美里ちゃん、ひと事みたいにぃ……

「えっ!? ずーっとあのままなんですかぁ?!」

 振り向いた美里ちゃんの目を、力なく睨む。

 イカされ続けているのに目で睨むことしかできない無力感が刺激になり、また大きな波が来た。

 

「ンーーーーーーーーーー!!」

 

 クリトリスがローターを圧迫し、繊細な小型モーターがウイッウイッと悲鳴の唸りを上げている。

 超過敏になった粘膜への振動刺激は鞭打たれるより辛い。

 火傷の上にさらに火箸を当てられるような辛さが続く。

 それが痛いなら、私の場合まだ幸せだ。

 

 それが、きもちいい、から、あ、脳が、のたうつ、波が、来る、 ……

 

 ぎいっ!

 ぎいっ!

 

 心の 内に 篭った 悲鳴 を 上げる

 

 

923 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/02(火) 00:10:40 ID:bCcUUcOu0

 

 時子さんはにこやかにしてるけど、今日のお出かけで、私の心のどこだかを確実に壊してしまうつもりのようだ。

 

 本当に壊されてしまったかも。

 

 それまではちょっと馴れ合いがあった。

 しかし今は、私は快感漬けにされながら、楽しむ要素は時子さんや美里ちゃんまかせ。

 私は快感で楽しむことを許してもらえない。

 

 久々のご褒美のはずが、今度は止めてもらえないローター責め。

 振動の強さを良く調整されたクリトリス専用ローターは、クリを極端な振動症候群にすることもなく快感をどんどん流し込む。

 キャップを被せられ、間接的に刺激されるクリトリスは、この程度で出血することもない。

 

 時子さんの技かローターに何か組み込まれているのか、時折強弱の変化がつき、振動に慣れるという甘えも許されない。

 

 身悶えたい手足は厳しく折り畳まれ、四つん這いのまま、またイク。

 

 今までさんざん仕込まれた、異常な姿勢での排尿・排便。

 それに加えて、衆人環視の中での、孤独な絶頂。

 

 ゆっくりと壊されている効果なのか、自暴自棄にはなれず、激しい羞恥心が常に伴う。

 

 

 

924 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/02(火) 00:11:45 ID:bCcUUcOu0

 

 ついさっきまでは、羞恥をひたすら心の痛みとして捉えていたのに、人ごみとマニアな人たちと快感の波とにもみくちゃにされて、羞恥を快感に昇華する脱力ポイントを会得してしまった。

 

 『マゾの開花』なんて三文小説のサブタイトルみたいな言葉が頭をよぎる。

 

 自分でいぢめられ好きだと思っていてもまだまだ先があったなんて。

 

 股間の発する指令に忠実に従って、晒されたまま、屋外のまま、あるいは車で運ばれながら、所構わずイク快感。

 

 さながら着衣のままオシッコ漏らす感覚のようだ。

 

 あるいは海で泳いでいて、生まれて初めて、泳いだままオシッコした時の甘酸っぱい脱力に似ている。

 

 でも今は甘酸っぱいなんてもんじゃない。

 思考がストンと被虐の脱力ポイントにハマるたび、プルプルと痙攣してイク。

 もう搾りカスみたいになってイク。

 擦り切れた草履みたいになってイク。

 喉の奥の金切り声が、そのままそこにつっかえてイク。

 

 とうとうカーブで自重を支え切れず、砕けるように斜めに倒れ、敷いてあったボロ毛布に顔を突っ込みながらまだイッていた。

 

 

 

928 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/02(火) 22:44:31 ID:bCcUUcOu0

 車から降ろされた時のことは良く覚えていなくて、あの白い部屋の檻の中に戻されて、うつらうつらしていた記憶がある。

 その時ローターが動いていたのかどうかは覚えていない。

 気づくと随分時間が経過しているようで、ローターは止まっていた。

 革スーツの中は汗びっしょりで、喉がカラカラだ。

 幸い水は自由に摂れるので、檻に設置された給水器に口をつけ、ゴボッと空気を吹き込んでは、垂れ出てくる水をすする。

 

 ふぅ。

 

 これからお散歩も日課になるのだろうか。

 

 こうしてボーッとする時間が出来ると、手足をずっと折りたたまれっぱなしの苦痛がムクムクと湧き起こってくる。

 いつまでもこのままなんてことは無いよね。

 どこかでお風呂にでも入れてもらわないと、さすがに臭さが鼻につくようになってきた。

 

「ミウたーん、こんにちは。昨日は疲れたね~ もうお昼すぎだよ」

 美里ちゃんは、手にこの前の椅子を持っていた。

 そして私を檻から出し、犬の口を外すと、やおら下半身だけ全部脱いでその椅子に座った。

「ミウたん、舐めて」

 命令されただけでパアッと気分が昂ぶる。

 円い口金の筒の開口部からチロチロと舌を出し、ヨチヨチと近づいて、美里ちゃんのアソコを舐める。

 

 美里ちゃんの方もぎこちなさが取れていて、私の頭を両手で抱えて、自分の好みの位置に微調整する。

 舐めているこっちが恥ずかしくなるくらい、どんどん蜜を溢れさせ、クリトリス中心に刺激を続けたら、またオシッコ吹きながらイッた。

 また美里ちゃんのオシッコ飲まされてしまった。

 そのまま犬の口を戻されると、口中がオシッコ臭くなった。

 

 

929 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/02(火) 22:45:11 ID:bCcUUcOu0

 

 美里ちゃんは下半身裸のまま私にチューブで餌をくれた。

 

 美里ちゃんは自分のパンツとスカートを戻すと、椅子を持って一度外へ出て、お尻の交換セットを持って戻ってきた。

 長大なディルドーを抜かれ、排便させられ、また新しいディルドーを挿入される。

 ゴリッと結腸から直腸へ抜ける瞬間の、絶望にも似た拡張感が、何度やられても慣れなくて…… キモチイイ……

 

 交換したものを持って美里ちゃんが出ていった。

 あとはずっとそのまんま。

 

 私はまた自分で檻に戻り、クッションにもたれてボーッとした。

 美里ちゃんひどいよ。

 口中オシッコくさいままだし、ゲップが出ると流動食とオシッコの混ざった死にそうに変な匂いがするよぉ……

 

 

 しばらくしたらまた美里ちゃんが来た。

 手にフサフサの黒い塊を持っている。

 それを被せられると、顔まで覆われ、アフガンハウンドの黒犬版になった。

 正面の鏡で見ると、ほとんど本物にしか見えないので驚いた。

 

 首輪にリードを着けられ、部屋から引っ張り出され、さらに店の外へ連れ出された。

 日はとっぷりと暮れていたので、道行く人もまさか人間が詰め込まれているとは思わないようだ。

 犬を飼っている人からすれば、ぎこちない怪しい動きだとすぐわかるのだろうけど、美里ちゃんはそのへんを見越してか、かなりゆっくり歩いている。

 

 しばらく歩いたら見慣れた光景に出くわした。

 ゴクッ……

 学校?

 

 

 

930 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/02(火) 22:46:25 ID:bCcUUcOu0

 

 い、いやっ!

 夜中の学校だってイヤだ!

 こんなに惨めな気分になるなんて!

 

 美里ちゃんは通用門の脇のテンキーを操作し、小さい通用門の鉄扉を開けた。

 なんで番号知ってるの?!

 

 キーッ!

 イヤだってばぁ!

 

 どんなに抵抗してもズルズルと引っ張られる。

 美里ちゃん、笑ってる。

 

 半分泣きながら1階の廊下の一部を引っ張り回された。

 うあああ!

 私の靴箱!

 上履き入れ!

 

 ボロボロ泣けてきた。

 ゆっくりゆっくり引っ張り回され、

 学校を出た。

「セキュリティーが甘いのってあそこまでなんですよねー、残念。教室も引っ張り回したかったのに」

 ひいいい、充分心にヒビが入ったよぉ……

 

 シクシク泣きながらお店まで戻った。

 

 

 

 

947 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/05(金) 00:17:41 ID:CH7N59TL0

 

 だんだんと毎日のルティーンが決まってきた。

 

 給餌・排泄。

 美里ご主人様のオマソコを舐める。

 私の首輪には厚紙で作ったポイントカードが下がっていて、美里ちゃんが満足するとシールを1枚貼ってくれる。

 10枚溜まると、私は1回イカせてもらえるのだ。

 

 日を追うごとにだんだんボロボロになっていく私。

 永久に近い拘束を認めてしまったのだから、当然覚悟はしていたけれど、体のあちこちが痒いし、自分がクサイのが限界になってきた。

 

 きっとそろそろメンテナンスがあるはず。

 わずか一瞬でも思う存分手足を伸ばしたい。

 そしてそれが常識的な日常へ帰還するための、私に残された唯一の通路のような気がする。

 

 だって、他のルートは全部袋小路だもの。

 私の肉が腐るか、気が狂うか、感染症で死ぬか。

 病気と発狂のバッドエンド。

 時子さんと美里ちゃんが、そこに至るわずかな期間を私をいじめて楽しみたいと思っているなら、それもアリなのかもしれない。

 このまま30年暮らして、拘束の中で死んだとして、たっぷり30年楽しんだ私の気持ちを除外して語れば、それもやはりバッドエンドなのかもしれないけれど、時々は解放してもらって女の子らしい普通の生活もしてみたいと思う。

 時子さんだって、医者になって拘束のスペシャリストになれって言ってくれてるし。

 

 でも、正座の最中の僅かな身じろぎのように、きつい拘束の中にも、体をほぐす一瞬が欲しい。

 

 

 

948 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/05(金) 00:18:40 ID:CH7N59TL0

 

 一週間ほどルティーンな毎日が続いたら、美里ちゃんがまた犬にされて、部屋に連れて来られた。

 

「いやぁぁ…… いやですぅ…… ミウたん見ないでぇ…… グスッ…… グスッ……」

 ボロボロ泣いている美里ちゃん。

 ここのところずっとご主人様してたから、プライドの落差に耐えられないのかな。

 

 時子さんは私の犬口を外すと、代わりに双頭のシリコン製のオチンチンを私の口に嵌めた。

 

 美里ちゃんはいつものご主人様仕様のエナメルコスチュームのまま手足をベルトで折りたたまれて、肘と膝にパッドが当てられている。

 コスチュームの股のジッパーが全開にされていて、オマソコもお尻の穴も丸見えだった。

 

 他人のお尻の穴なんてここまでどアップで見たことなんてなかった。

 美里ちゃんのオマソコ舐める時に目に入るけれど、なんとなくかわいいな、くらいのイメージしかなかった。

 こうして目の前にドーンと存在すると、見てはいけないものを見ているようでドキドキする。

 美里ちゃんのお尻の穴は、色素の沈着などほとんど無く、お尻の健康的な肌色のお肉の色がそのままお尻の谷間へ続き、微妙な皺(シワ)となって穴を形造っている。

 

 キュッと閉じられた皺の中心に淡い紫色のヒダの一部が覗き、いくらかわいく見えても内蔵への交通路なんだということがわかってドキリとする。

 その淡い紫色のヒダの周囲だけ、皺がピンクに染まり、その恥ずかしげに縮こまる様子がかわいらしく見える。

 でも……

 そのすぐ下のオマソコのドロドロした白濁汁をまぶされてしまい、かわいい姿のまま淫らな趣を見せている。

 

「美里さん、アヌス緩めてください? ミウさんがディルドー突っ込みにくくて困ってますよ?」

「グスッ…… グスッ…… できませぇーん…… あああん」

 あー、私犬の姿なのに、困ってる美里ちゃん見てゾクゾクするゥ!

 

 

949 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/05(金) 00:19:39 ID:CH7N59TL0

 

「困りましたね。電撃ですね」

「ヒイイッ!! 電撃イヤアアッ!! 乳首イヤアアアッ!」

 視界の隅で時子さんの腕が動くのが見えた。

「イ! アアッ!! ギャーーーーッ!!!」

 痛みを紛らわそうとするように、美里ちゃんが手足を無意味にドコドコ踏み鳴らして体を引きつらせる。

「3段階に強くなる、おしおき専用電撃、もう1回やりましょうか?

「ヒイイイイイ!!! ハァハァ グスッ…… グスッ…… やりますゥ…… やりますゥゥ…… ウウ……ンーーーー!!」

 突然、目の前の皺がパアアアッと緩み、真っ赤な3cmほどの真っ赤な肉の洞窟が口を開けた。

 複雑なヒダが奥まで続く、鮮血の赤みを帯びた、文字通り深紅の洞窟。

 洗浄のための浣腸液の残渣と腸液とで、見ている方が恥ずかしくなるほど淫らに濡れているのが、信じられないほど奥まで明るくハッキリ見えた。

 

 これってあのウンチだすように脱力する瞬間なの?

 私もこんなあさましい姿を時子さんに晒していたの?

 今はもう、幸か不幸か自力ではコントロールできないお尻の穴に改造されてしまったけれど。

 

 時子さんが、妖しく光るエナメルグローブにローションをたっぷり取って、私の口から生えているディルドーに塗った。

 それを、目の前にある真っ赤な穴に押し当てる。

「ヒイイッ!! やあぁぁぁぁぁぁぁぁ~~」

 消え入りそうな美里ちゃんの悲鳴。

 目の前の怪物のような不思議な物体が、まさに美里ちゃんの体そのものなんだとはっきりわかる。

 すぐ下のオマソコからは、小袋入りのドレッシングを絞り出すように、じゅくじゅくと淫液が溢れ出る。

 

 

 

955 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/05(金) 10:24:48 ID:CH7N59TL0

 首があまり動かせないので、そのまま前足で進むようにしてディルドーをお尻の穴に押し込んだ。

 

「イヒイイイィィィ~~ ひゃめてぇ、ミウたああん~~」

 

 たっぷりローションを塗ってあるのに、まだ先端はお尻の穴を通過せず、お尻の穴の周囲の肉ごと、アヌス全体を腸内にめり込ませている。

 

「ヒアァァァ~~!」

 

 美里ちゃんが短く叫ぶと、押し込まれた肉がヌヌッと戻って来て、先端が完全に呑み込まれた。

 

「アアアアァァァァァァ~~~~」

 

 喉から絞り出される美里ちゃんの断末魔の叫び声。

 目の前のディルドーに絡みつくお尻の穴の肉が、そこだけ別な生き物のようにヒクヒク蠢いている。

 

「美里さん、自分で押し込んで。ミウさんも前進してください」

 時子さん鬼だと思いながらも、どうなってしまうのか見たいという興味の方が勝ち、美里ちゃんごめんと心で叫んでズンと突き込むように前進した。

 目の前でイボイボとヒダヒダを呑み込みながら、美里ちゃんの肛門がすぐ口金の前まで一気に近づいた。

 

「アァ”ーーーーーーーーーーーッ!!」

 

 うわぁ!

 すごくよくわかる、この反応!

 異物が体に押し入れられる嫌悪感と、異物に犯される嫌悪感と、そう思いながら抗いきれない超快感が、一気に脳に押し寄せて快感の閃光に晒され、パニックになっているのだ。

 

 

956 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/05(金) 10:25:20 ID:CH7N59TL0

 

「ボーッとしないで動いてください、美里さん。電撃すると目が醒めますか?」

「ひいいいい! やりますゥ! やりますゥゥ!! やめ…… ア! ヤァア!! ギャーーーーッ!!! グスッ、グスッ……」

 ディルドーに貫かれたお尻がビクーンと硬直する。

 うわ、時子さん電撃しちゃったんだ。

 怖~

 

「ハヒッ!」

「ハヒッ!」

「ハヒッ!」

「ハヒッ!」

 拘束された四肢を必死に動かして、お尻を前後に動かす美里ちゃん。

 

 目の前で、黒いシリコン棒を咥えたお尻の穴が、汗とローションでキラキラ光りながら、捲られそして押し込まれる。

 

 口枷などで言葉を制限していないもの、わざとなのかしら。

 

「イイッ! ギイイッ! イク! イキます!」

 

 最後は動物的に貪るようにパパパパンと自ら突き込んで、美里ちゃんはピクピク痙攣した。

 

「ああんっ!」

 余韻も楽しませないまま、時子さんが美里ちゃんの首輪を引っ張って、お尻から私の口のディルドーを引き抜いた。

「ああーーん、あん、あん」

 大声で泣きながら美里ちゃんが部屋から連れ出され、しばらくしたら時子さんだけが戻ってきて、私の口を元に戻した。

 

 美里ちゃんのおつゆが、口の金具の周りにベタベタについたままなのにぃ~

 

 

 

964 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/05(金) 20:30:38 ID:CH7N59TL0

 またしばらくルティーンな毎日が続き、だんだんと解放を夢見るようになってきた。

 何かの調教で口枷が一瞬外された時にでも、せめてお風呂に入ることぐらいリクエストしてみようと思った。

 しかし、そんなチャンスも無いまま、さらに淡々と調教の日々が過ぎてゆく。

 

 ある日、夢を見た。

 それこそ、お風呂に浸かる夢。

 しかも、時子さんと美里ちゃんと3人で入っていて、私は侍従に傅かれる王女様のように2人に身体の隅々まで洗ってもらうのだ。

 股間のベルトは外されていたが、尿道とお尻の拡張リングがそのままなのが妙に現実味があった。

 お湯の中でゆったり身を任せる私。

 

 そのうち突然、檻の中で目が覚めてギョッとした。

 あああ、夢だったのか。

 

 でも何かが変だ。

 何かサッパリしている。

 ……?

 自分が臭くない……

 慣れ親しんだ革の臭いとゴムの臭いだけだ。

 

 口のかみ合わせは何となく眠る前と違う感じ。

 夢の通りにお風呂に入れてもらった気分。

 うわ~ なんだか嬉しいな。

 髪の毛まで落ち着きが良い感じ。

 昨日までは自分の脂で固まって、首を動かすたびに引っ張られる感じがしてすごくイヤだったのに。

 

 あれ? でも、何か大事なことを、置き去りにしている気がする。

 

 サッパリしたから、まあいいか。

 

 美里ちゃんが入ってきた。

「おはよーミウたん! ふふふふふ、いつもと違うでしょ?」

 コクコクと頷く。

 

 

965 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/05(金) 20:32:33 ID:CH7N59TL0

 急に美里ちゃんは表情を変えた。

「ミウたん、可哀想…… こんな恐ろしい仕掛けって無いよね?」

 えっ?

 何のこと?

「あうん…… ミウたんのこと思うと、もう我慢できない…… おトイレとお食事済ませたら、またお願いね。あ、おトイレは済んでるんだっけ」

 ? お風呂に入ったからってコト?

 食事だけチューブでもらう。

 すぐに犬の口が外された。

 味合わせてもらえないのがいつも残念なので、抜かれる瞬間にゴム棒の先を舌で舐めた。

 美里ちゃんが椅子を持ってきてスカートをパンツを脱いで座る。

 毎度のルティーンの如くご奉仕する。

「んっ…… 時子さん、ついに自分で調べて…… 麻酔する技術を手に入れた……んです…… ああん」

 えっ?

「だからミウたん、もう、ずっと…… アアッ! もう、もうイクッ!! あああああああああ!!」

 あっという間に美里ちゃんは達してしまった。

 最近はオシッコ漏らさなくなったので少し楽だ。

 

 時子さんが入って来た。

「あらあら、美里さん、そんな状態で言っても説得力無いですよ」

「はひっ…… はひっ…… すみませぇん……」

 美里ちゃんはグッタリしたままだ。

「ミウさん、実は最近麻酔医の方と懇意になりまして、色々教えていただいたんですよ。ミウさんが将来お医者様になるのはいいとして、とりあえず今いろいろ出来る方が優先ですからね」

 ブルッと身震いがした。

 何か恐ろしい宣言をされそうな恐怖で。

「海外では合法だけどこちらでは未認可ないくつかの薬を組み合わせて、数時間、弛緩して眠ったままの状態にできるんです。それで昨晩ミウさんをお風呂に入れて、全部メンテナンスしました。サッパリしたでしょ?」

 コクコクと頷く。

「ですので、ミウさんはこの先もう何年でも犬のままで居られるんです。嬉しいでしょ?」

 

 ゴギューーーンと心臓が縮み、目が全頭マスクの穴から飛び出そうだった。

 瞳は殆ど点になってしまった気分。

 

 

966 : ヒトイヌ[sage] 2006/05/05(金) 20:34:50 ID:CH7N59TL0

 置き去りにされたものの正体がわかった。

 解放感と安堵感。

 まるで人質にされた人が許されて町へ買い物に出かけるように、また戻ることを強要されているとはいえ、一瞬でも逃亡のチャンスが出来るかもしれない、他の人の日常と同一レベルに戻れる瞬間を待ち望んでいたはずなのに!

 それまで取り上げられちゃった!!

 私の見た夢はきっと、お湯の刺激で少し目が醒めた時の記憶なんだ。

 

「ウーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」

 

 何の前触れもなく、アクリル漬けにされた瞬間のような、激しい絶頂に襲われた。

 全身が超快感で痺れてる。

 心の奥底でほんの僅か期待していた、解放される一瞬のことまで完璧に潰された。

 超拘束されっぱなしでも、その端々に垣間見える仕掛けの脆弱な部分が、いつかは解放に繋がるかもというもやもやした期待に、無意識に繋がっていたはず。

 

 それが全部壊された。

 それが全部奪われた。

 

 この技術があれば、この狭い部屋の、更に檻の中にすら何年も入れっぱなしにされてしまうだろう。

 眠っている間に勝手にメンテナンスされ、意識はずっと拘束の中にある。

 健康な身体のまま、永遠に拘束され続けるのだ。

「メンテナンスできるとわかれば、ちょっと無茶なこともできるんですよねぇ。手始めに、この前行った繁華街にある私のお店に飾りますので、これに入って下さいね」

 目の前にアクリルの円柱が置かれ、横にキャスター付きの台が置かれた。

 

「ウーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」

「ウーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」

「ウーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!」

 

 これから私に次々と与えられるであろう、拘束・晒し・固め・漬け込みなどのシチュエーションがグルグルと頭の中を渦巻き、激しくイキ続けながら、私はアクリルの円柱の方へヨロヨロと這っていった。

 

<終>

 

 


http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/feti/1102889870/
関連記事
ページトップ
アクセスランキング ブログパーツ